眠気が止まらない
暑い空が広まる
気怠い午後は
終止符を打つ場所が
見当たらず
継続する
ミモザの美しいころに
父さんと手を繋いで
理由もしらず
バス停まで歩いたことは

憶えているわけもない
わたしは二歳

父さんの掌はきっと
わたしのちいさな手に
この世でほかにはみ ...
お父さんは素敵な人で
わたしはおかしな人で
お父さんには常識があって
わたしにはそれがまるでなくて

常識が非常識を命がけで守備してた
非常識はそれを空気だと勘違い
空気は人力の愛と汗と ...
どんなにかあたためても
言葉は言葉でしかない
たまごとは違う
なにも孵らないよ

書ける人ならペンと紙とを
書けない私はワードを使って
きょうもいまもあたためながら
ほんとに求めるもの ...
フロントガラスの向こう
傘をさした女が滲んでいた
雨にうなだれる花のように
あれは昨日のことだろうか


瞬間の感覚の飽和を無限と呼ぶしかなかった
悲しい詩人の形見 憂鬱
古い壜のよう ...
その話なら聞いたことがあります。

#空間と海月
くやゆやゆん、の天気輪に
噛り付いたまま
明々になってゆく。
大きく口をあけた月光の巨人が、
わたしの感動を食べてゆくものだから
何本 ...
大理石の神殿の、柱
だけ

屋根がなくなってからというもの
祭壇の火
   は
   昇
   っ
   て
渇仰が昇
   っ
   て

重い、石
   捧げて
お父さんが帰って来なくなった
お母さんは泣いたり笑ったり
そして怒ることが多くなった

いつもはお化粧するのに
今朝はしないでお出掛けした

いろんな場所に立ち寄っては
ため息をつくお ...
「こんなはずではなかった」
帰りたくない

居眠りをしてしまい
気づいて飛び出た場所は
聞いたこともない名前の
無人駅だった

紫陽花の咲く線路脇にいる
若い母子が傘を共用しながら
...
耳を切り取って置いておくと、世界が聞こえてくるという

耳だけが震えて、
ぶるぶる震えて、
 それだけを聞くこと
先生はいつも家に屋根裏部屋があるふりをしていて
どうしよう雨漏りだと慌てふためいて
今日の空模様が今ひとつであることを
哀しみに満ち溢れた顔で大袈裟に伝えてくる

まったくどうしようもない
...
がらんどうの音楽室
壊れたオルガンを解体している
ばらばらと散らばる鍵盤
わらわらと湧いてでる歯車
錆びたネジを引き抜いたら
マネキンの首が転がり出てきた

どうしてだろう
いつも窓際 ...
#捕まえる為に
まず綺麗に梳いた。
きらきらと剥がれる、
わたしとわたしの証明を
食事のように、
口に運ぶように、
摂取するように、
喰らい尽くすように、
そこを梳いた。
それを ...
蓮の台にそっとこの身を横たえ
明日を開いてゆく夢をみた
模倣と言われてみれば
そうだけれど
みな積み重ねられた経験から
新しい切り口を探しているのだと知った

白日に晒された残像のうちに ...
さみしい さみしい 陽が暮れて行く

影を連れて歩いてゆく道 さみしくて こころぼそい

落日と人生の幕引きが重なる

もう昇ることない太陽 背後から近づいてくる死期の予感

儚き夢も ...
しまった、走り過ぎた。速度を出し過ぎたらしい。
危険すぎる。信号は黄色信号で点滅し続ける。
『気をつけろ』
この速さが気持ちよくてアクセルばかり踏んでいたらブレーキが効かなくなってたんだ。点滅す ...
次々に侵入浸透してくる音像、
粘つき交わったり飛び跳ねたり
それぞれが何ともランダムに
形象意味を打ち鳴らし波打ち
意識の内界に絹糸の言葉響かせ
凹み穿っては逃れ去っていく

豪放な震動 ...
雷鳴の腕の輪
静かに降る蒼
光は燃える
ひとつのしるし


星を知らない人に
星を教える言葉
ひとりの背には
降らない言葉


荒涼とした灯の連なりを
鳥の影 ...
もしも背中に翼が生えていたら

こんな闇

飛び越えていくのに

屹立する光の柱

眉間から伸びる紫のオーラ

醜い豚のような身体

美しくなりたいと思った

光の側に ...
いびつなこの星

の大気を

この手で触って

不純物の

ざらざらする感覚を

確認する

今の僕には

樟脳



必要だ

あの香りさえあれば

現 ...
美しくなりたい

そう思った

ヒキガエルのように醜い身体

身動きすらままならない

吐き捨てたくなるような現実ばかり

夢を見ることに

何の意味ももてない

遥か彼方 ...
恋はね、鬱の一種なの。
そんなことばを教えてもらった。
恋ひとつで病気になれる、
そんなあなたが羨ましい。

狂おしいぐらいの恋を、
いつから休んでいるのか。
脳内麻薬はからっぽなのに、 ...
眠れないわけではない
ただ眠らないだけなのだ
そんなこと 知っている




そんなことを知らないだけ




これはやまい?




保険点数稼 ...
あなたはいつも、
私の前を歩いていた。
私にはそれが、
とても誇らしかった。

はじめて出会ったのは、
高校の入学式。
女子校だった私たちは、
友達づくりに精を出した。

あなたは ...
街にログイン、伝わらない言葉
見渡した限り、エラー
バグった。あなたは狂った
好きなんて意味が違う
精一杯の笑顔を作って
歩くことが辛かった
ウザかった先輩や後輩
1人でいるのが楽しかっ ...
キンタマ王子こと
キンタマ王子清介さんが
ストーカーと見られる女に刺され
意識不明の重体となった

女はキンタマ王子さんの部屋に
合鍵で浸入しているところを
地下アイドルグループ「大船0 ...
サガンの小説で出てきた
コートダジュールという地名
リゾート感の強い響き

日本にはないような海岸
人を引き寄せるカラーがある

落ち着いた時間が街を染める

古びた街に見えるけれど ...
 遠い記憶を辿ると僕はいつでも森の中にいる。
 そこには寂しさも悲しみもない。
 ただ胸のワクワクするような楽しみや嬉しさばかりある。
 自分一人だけの秘密がいつでも隠されている。

  ...
 昨日僕は坂道のてっぺんから街を見下ろしていた。
 今日はどうだ。
 坂道を転げ落ちて深い谷底から宙を見上げている。
 たかが一日で人の人生なんてどうにでもなるようだ。

 昨日僕の窓は ...
あじさいが虚ろに白く弾けている
八重咲きの皐月の朽ちた先に
猛々しく百合の立ち誇る
結ばない実を体じゅうに埋めた女と女が
安らかな泥濘を探して
月夜 月夜 と鳴いている
日付順文書リスト
タイトル投稿者カテゴリPoint日付
トゥ ビー コンティニュード坂本瞳子自由詩016/6/11 23:47
父と娘もっぷ自由詩316/6/11 23:15
お父さんは素敵な人で自由詩216/6/11 23:12
ほんとに求めるものはなに自由詩216/6/11 23:11
音楽が聞こえるただのみきや自由詩7*16/6/11 22:18
その話なら聞いたことがあります。梥本 サハラ自由詩216/6/11 22:12
あのギリシャの丘のある夏自由詩016/6/11 21:58
アジサイとカタツムリしょだまさし自由詩10*16/6/11 21:58
紫陽花自由詩216/6/11 21:57
一個の耳ある夏自由詩016/6/11 21:30
開かずの間wakaba自由詩316/6/11 21:14
オルガンと首自由詩1*16/6/11 21:09
梥本 サハラ自由詩516/6/11 18:50
午睡レタス自由詩716/6/11 18:43
落日星丘涙自由詩3*16/6/11 18:40
危機一髪自由詩1*16/6/11 18:21
思考シ.03ひだかたけし自由詩316/6/11 18:06
鳥の棲む花木立 悟自由詩516/6/11 17:23
題「あの夜を見たかい」ジム・プリマ...自由詩2*16/6/11 16:42
「樟 脳」自由詩1*16/6/11 16:30
「イザベラへ」自由詩1*16/6/11 16:20
香りあおい満月自由詩216/6/11 13:33
平々凡々 一歩ずつ世江自由詩116/6/11 10:10
大親友あおい満月自由詩1*16/6/11 9:01
失恋独奏自由詩116/6/11 7:52
キンタマ王子、刺される花形新次自由詩0+16/6/11 6:43
コートダジュール夏川ゆう自由詩116/6/11 5:23
森を想うヒヤシンス自由詩3*16/6/11 3:52
後悔と反省の狭間自由詩4*16/6/11 1:18
女と女はるな自由詩816/6/11 1:14

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加筆訂正:
川辺にて(三篇からなる オムニバス)/るるりら[16/6/11 10:27]
誤字を訂正しました。ご指摘ありがとうございます。
4.48sec.