婆様は星を食う
深く皺の刻んだ麒麟のような手を伸ばして
星をとって食う
婆様たちは星を食う
己に尽きかけた希望を
語ろうと
枕のない寝所を少しでも暖めようと
星たちは小さな虫 ...
僕の部屋は詩と光で満たされ
君という音楽が遠くから流れてくる
部屋干しのジーンズがぶら下がり
台所には洗い物が山積みなんだ
愛用のマックもコーヒーやスナック菓子の砕片で
薄汚れてはい ...
たくさんのことをやり残した女が
靴も履かずに街へ飛び出してゆく
わずかに握りしめた自分の価値をなげうって
はだしの心がぼろぼろになるまで
一心不乱に走るのをやめない
ほんの少しの不幸に酔 ...
波打ち際のおまえの姿を
なんと形容すれば良いだろう
哀れな末路
閉じた夢
干からびた声
孤独の極み
寄せる波に素足を任せると
わが身の所在なさが
あらわれてゆく
...
男はマッチを取り出すと、きれいに粉末にした。そのうえでタバコを幾本も取り出し、小さな城を作った。男は衝動を失っていた、ただ衝動になり損ねた液体が際限なく湧き上がってきて、涙腺からあふれて仕方がなかった ...
けだるく湿っぽい梅雨どき
ねずみいろの空を取っ払って
エーゲ海の空をおもわせるほど
青いこころを呼び起こすものはない
ねむたくかびくさい梅雨どき
雑木林の ...
いきなり冷水を浴びせられ
置かれた境遇に気づく
昨日まで笑いあっていた人々が
一歩退く
仕方無い
自分はそちら側でなくて良かったと
誰もが胸を撫で下ろしている
私に向けられる
さり ...
はげドラキュラが
醜聞姦春の毒牙にかかり
辞めるんだってさ
原因ははげだからだ
はげは
公私混同だとか
はげのくせに
美術品収集家が笑わせるだとか
はげのくせに偉そうだとか
批難され ...
梅雨が深まり
紫陽花ばかり咲いた公園
紫陽花で有名な場所
あまり知らない種類の紫陽花
写真を撮りつつ歩く
紫陽花は梅雨の笑顔のよう
そんな声が観光客から聞こえた
本当にそうだと思 ...
*爪ガシワ(8~16月初旬)
八臂に伸びて葉脈は双脚。
根は孕んではわかれますので知らずの際には与えないことです。
まなこにグリグリと交わし合うときには
メモなどに合わせて注いでおきましょ ...
月の調べにうっとりとする今日の夜だ。
幾千幾万もの光の帯が私の窓辺にやってくる。
天上の彼女は奏でる。
今日も一日幸せな日だったと。
深紅に染まったローズヒップティーを飲みな ...
あいつは猿だった頃から
金色の球体を見上げて
いつかあそこに辿りつくのだろうと
嬉しそうに笑っていたよ
道があって扉があって
誰もが歩いている
ドアノブはよく冷えているし
二人で触れ ...
キャンバスいっぱいに塗りたくられた真っ赤な背景に
ピエロの肖像画が悲しい瞳を私に向ける。
有無を言わさぬその迫力に思わず目を背ける。
その時私はやましいのだ。
そのほとんどが ...
寄る辺のない心持で湖岸に一人立ち尽くす。
微妙な色彩で空に浮かぶ雲のように時間だけが過ぎ去ってゆく。
確かなものは目の前の現実だけというのはあまりに寂しい。
まるで見向きもされなくな ...
まちのくまは
夕ぐれどき
列をつくって歩きだす
やあやあきょうはまた
ずい分まちが赤いですな
いやいやわたしには
いくぶん青く見えますが
そんなことを話しながら
くまたちは ...
いつからだろう
大きな自分にあこがれている
いつまでだろう
小さな自分にすくわれる自分を
受け入れずにいる
燦々と
太陽のような眼差しと
ぬかりなく
闇夜のような眼差し ...
何かが足りない朝。
足りないのは眠りか、
ことばなのか、
前頭葉にかすみがかかる。
指を伸ばすわずかな距離に、
フィルターがかかる。
誰もが犯したくなくて、
犯してしまう領域。
...
160616
ポエムだけなら
私の方がと胸を張る
姉さん強いし怖いんだ
消しゴム持たずに否定する
消されて無くなれ表現も
消えて文章
何処へ行く
オンガキ ...
カラスになりたい
カラスはまっくろけ
声もがらがらで
だけど群れている
仲よくはきっとない
互いに知らん顔
だけど群れている
まっくろけのカラス
おばさんが石なげる
おじ ...
ネット詩に群がる奴は
現実生活で上手くいかなくて
鬱積したものを吐き出したいけれど
何の才能もないので
取り合えず下手なりに日本語が話せる
というところに
一縷の望みを掛けているわけだが
...
貴女の母国の言葉を教えてください
いつまでも話していたいから
貴女の好きな花を教えてください
部屋いっぱいに飾り付けてみたいから
貴女の好きな小径を教えてください
ときどき散歩に誘っ ...
彼は何処から来て
何処へと往くあてもなく
歩き続けていた
飢えた者にも
病に臥せる者にも
与えられるものは
涼しい視線だけだった
生老病死は誰にも訪れる
彼は救うという観念を捨 ...
降り注ぐ太陽のヴェールの下
爪先とアスファルトの口付けを
ヒリヒリと感じながら歩く道
照れ隠しのような日傘の中で
あなたの姿を思い浮かべるのは
恋と言うものの仕業なのだろう
ワンピ ...
うつくしい
と吐く息に混ぜ込めて
唇の隙間に隠蔽した
ほんとうをひとつ、ふたつ
するりと抜き集めて花束に
困惑を花土に踏みつつ
可憐な死体にキスばかり
心臓は死んでいてその代わりを ...
林の中を歩いていたら
3ヶ所を蚊に、刺され
むず痒さを耐えながら
ぎこちなくも、歩いた。
(もう会うこともなかろう、蚊の腹は
僕が痒い分、充たされたのか?)
思い巡らせ歩いていた ...
梅雨の隙間が薄日を誘い
湿っぽい四次元のけだるさを
いっときなだめすかしてくれる と
広場をめぐる木立ちからは
チッ チッ チッ と
...
青い日がやってくる
白い日常の片隅で
色づいていく感情の端からこぼれる
空間の交点で交わるレインボー
青に染まっていく
{ルビ朝=あした}が来たからもう眠ろう
夜の迷子はもうやめて
あしたが来たからもう眠ろう
この世の迷子をもうやめて
...
今 未来へのタイムマシンに 乗ろうとしている
光速に近いロケットだ α星へむかおうとしている
α星についたら むきをかえ
地球にもどる 戻った時は10 ...
日付順文書リスト
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
星を食う老婆たち
神奈備亭
自由詩
3
16/6/18 14:54
ドレッシング
梅昆布茶
自由詩
4
16/6/18 12:00
赤い靴
神奈備亭
自由詩
3
16/6/18 11:56
流木
千波 一也
自由詩
5
16/6/18 10:50
過去を捨てた男
葉leaf
自由詩
1
16/6/18 10:39
塑像 三
信天翁
自由詩
2
16/6/18 10:17
冷水
Lucy
自由詩
10*
16/6/18 7:30
やくマンれんほーの私の恥事
花形新次
自由詩
0
16/6/18 5:53
紫陽花は梅雨の笑顔
夏川ゆう
自由詩
0
16/6/18 5:24
草木目草旦過始めの目録
竜門勇気
散文(批評...
1*
16/6/18 3:18
月と天使
ヒヤシンス
自由詩
5*
16/6/18 1:58
回帰的なスペースモンキー
秋也
自由詩
0*
16/6/18 1:01
心の膿
ヒヤシンス
自由詩
4*
16/6/18 0:46
一人時間
〃
自由詩
3*
16/6/18 0:16
まちのくま2
はるな
自由詩
3
16/6/17 23:13
うりふたつ
千波 一也
自由詩
2
16/6/17 23:13
領域
あおい満月
自由詩
2
16/6/17 22:25
「ある日消えた明日」展
あおば
自由詩
4*
16/6/17 22:12
カラスだらけ
朧月
自由詩
2
16/6/17 21:09
ペンペン青菜男「名を変えて獲物を狙う」
花形新次
自由詩
1
16/6/17 20:55
風信びより
梅昆布茶
自由詩
9
16/6/17 20:37
聖
レタス
自由詩
3
16/6/17 19:42
ヴァージン
ミナト 螢
自由詩
3
16/6/17 19:21
春陽
物川祐治
自由詩
0
16/6/17 18:50
ある日の献血
服部 剛
自由詩
4
16/6/17 18:33
鳴神月(五)
信天翁
自由詩
1
16/6/17 16:20
青い日
佐白光
自由詩
0
16/6/17 7:48
ララバイ・グッバイ
もっぷ
自由詩
3*
16/6/17 6:05
ziジツ n◯ Π┻
幽霊
自由詩
0
16/6/17 5:28
未来へのタイムマシン
st
自由詩
0*
16/6/17 5:11
1585
1586
1587
1588
1589
1590
1591
1592
1593
1594
1595
1596
1597
1598
1599
1600
1601
1602
1603
1604
1605
1606
1607
1608
1609
1610
1611
1612
1613
1614
1615
1616
1617
1618
1619
1620
1621
1622
1623
1624
1625
加筆訂正:
初夏の刹那
/
るるりら
[16/6/18 9:27]
さらに ときおり改訂を行いました。
6.4sec.