ペンのインクが切れた
詩人は詩が書けなくなった
けれども書けない本当の理由は
それではないことを知っていた
切れたのは
ペンのインクではなかった
仕方がないので
詩人は庭に木を植えた
...
穿つ
一点の水滴
たえまなく
焦らず
おごらず
白い石、穿つ
ダメな
期待を
いだかせない
過去の自分自身を
穿て
刃物のような崖から見降ろす
目の前の荒海が騒 ...
昨夜
食卓の上に空飛ぶ円盤が不時着した
エアコンが壊れてしまって蒸し風呂のようになっていたアパートの部屋
開け放った窓から空飛ぶ円盤は迷い込んできた
円盤はカップうどん大の大きさだった
...
ドアを開けた朝、空は透明な青が広がり
光が壁を斜めに切りとり、遠くの家々を照らす。
木も緑色が昨日よりも濃くなる。
遠い空から変わらない朝が、僕を少年へと変える。
目覚めると
話し声が耳に届く
買い物に出かける相談だ
目覚めから再度就寝に戻る
ドアの閉まる音が耳に届いて
布団から抜け出す
太陽も東から南の空に ...
思い出は過去でべたべたして
ひらかなくなってしまった
ドーナツ、夜あけ、オリオン座
がたがたする椅子にすわって冬をあじわった
なん年かで一周するヒットチャートみたいに
おわり続けるも ...
どんな素晴らしい力も
ただしいものにつながってそれを経て得た力でなければ
間違いなく汚れている
そんな力に触れてしまったひとはよく覚えておいてくれ
その汚れはあなたの富や名 ...
なにもかもが気に入らなくて
そりゃもう怒っている
憂いて嘆いて喚き散らし
どのようなドレスコードも間違っているような気さえする
本当は
熟れきったシングルマザーのことを考えている
にも関わ ...
あなたの言葉は
表面を滑りながら
いつも
知らない
誰かのために放たれていた
たどたどしく、伝えても
遮ぎられて
あなたには届かない
雨粒に穿たれる石のように
心はなめらかに
すり ...
2トンてダメだな
まるでダメだ
まるっぽダメだ
40キロだったら
よかったのか
ピラミッドの石って
あれ何トンだ
たくさんひとも死んだだろう
声かけ ...
最後の最後まで
人に迷惑を掛けなければ
気が済まない
根拠なしに肥大した自意識
「私は此処よ、此処にいるのよ」
生まれてこの方
お前さんに関心を抱く者なんか
何処にもいやしないく ...
月曜日は湿気った煙草を吸ってた
嫌になるぐらい肺を膨らませて
病めるときも健やかなるときも
しらねぇよっ、て知らないふり
あの角によくいた犬は?
おれの車のボンネットで昼寝してた
猫は ...
セーラー服の第2ボタンの下
見えない手形が押されたあの日
腐った果実と一緒に捨てた
体の行方が心とはぐれて
ダスターシュートの入り口で死んだ
触れることも触れられることも
許せなく ...
人に注意すると殺される
注意したほうが悪いと言われる
人に注意されないから殺した
注意しないのも悪いと言われる
一人ぼっちにしておいて
一人きりで生きるのを邪魔した
社会のほうが悪 ...
大きな欅が伐採された
ものの半日かそこいらで
姿を消した
あっけないほど
たやすく
死んでしまうことは
こんなに簡単
雨を飲み
光を吸収し
息を繰り返し
いくつもの季節をその身 ...
ふつうがなにかも分からない
善悪の区別もたぶん
ついてもいないし分かってもいない
なにが悲しみなのか
その結果のようなものをタオルで拭く
なにも元には戻らないし
関 ...
いままさに
鬼を優しく撫でながら
やまい蹴散らす詩を詠む俺だし
いまという
黄金色の幸せを
気づかず毒づく者なら殺すし
羽根を捥ぐ
痛みをとめる気もなくて
俺 ...
岸辺を撫でる
さざなみは
私にいくつもの
音を書かせる
川面で弾ける
きらめきは
私にいくつもの
色を撮らせる
私の中には
川が流れている
花弁を浮かべ
渡り鳥を ...
同じことばかり
繰り返さない
癖にならないように
同じこと繰り返し
嫌な思いしたくはない
気持ちが変われば
考え方が変われば
何かが形を変える
いつでも止められる
その力 ...
文字が言葉が歪み 一瞬にして灰となるとき
闇から逃れ来たるものの 漆黒に崩れ去る
郵便、郵便
この豪雪のなか
届ける者は誰一人としていない
雪道に崩れ落ちそうな脆い月、
そんなこころを抱きしめて
自分を抱きしめ堪える朔月
雪道に崩れ落ちそうな暗い月、
抱えた苛立ちを棄て切れない
涙も凍る非情な朔月
雪道に崩れ落ちそうな ...
雨の夜の窓のなか
遠くに灯る赤い傘
赤い灯台、雨のなか
近くにゆけば遠ざかり
遠くにあれば懐かしく
夢路の窓は滲みます
あの灯台はなお赤く
赤子の頰もまた赤い
雨の町か ...
この世の塵の掃き溜めに涙も唾も吐き捨てる
俺の怒りの矛先は何処にも行き場を失って空っ風に震えるばかり
何でもねえょ
馬鹿馬鹿しいよ
どうでもいいよ
どいつもこいつも
あいつもそいつ ...
わかんない
押し出される必然に
詰まりに詰まった状況に
針、垂れるように詩が落ちる
心打つにはそれだけじゃない
知らないと、知らないと
満ち過ぎるなら放屁したりとか
僕よりう ...
冬野過ぎゆく風、
冬枯れのしろい空
痩せた私のこいびとが
その空をみあげて武器を振りあげる
冬野過ぎゆく風、
どんな性にとっても
哀しい事故も受け入れる
力を持たない空っぽの ...
(つづき)
花火とは神様の、空のホコリ叩きなのだ。ぬるくなった秩序や人の営みを正しているのだ。しゃっきり、姿勢を正して生きなさいと。そしていつも少し叩きすぎる。空が、ほんの少しだけ割れて、死が人界に ...
今日が、微睡んだ瞳の奥で
希釈されていく
感情は、乾いた風に吹かれ、干からびて
身体の襞に折り畳まれる
けれど、記憶はいつかまた蘇る
あなたが必要としているものは
全て ...
{引用=(*筆者より―― 昨年暮れ辺りに自分のかくものがひどく拙くなつてゐることに気付き暫く充電することに決めた。その拙さ加減は今回の投稿作をご覧になる諸兄の明察に委ねたいが、ともあれかいてしまつたも ...
少年期の 苦悩が
舌の上に 暗く燃える
燎原の火とも 思しく
火力を 増幅する
のたうつ 蟒蛇の様な
凶悪な 輪郭に
驟雨めいた 思考の
黒煙を漏らす 眼瞼
少年から 幽鬼へ
...
一人にたった一つしか持たされていなかった
それを
いつかは黄泉の国に落としていまうとわかっていても
一分でも一秒でも長く持っていたいのは
誰しも切に願う事
名を呼んだけれど応答がなかった ...
日付順文書リスト
タイトル
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日付
詩人の木
やまうちあつ...
自由詩
8*
19/2/3 10:09
崖の上の星座(ほし)
犬絵
自由詩
4
19/2/3 10:03
ねじれてはいないけれど
こたきひろし
自由詩
0
19/2/3 7:49
朝
フリーダム
自由詩
2*
19/2/3 7:01
缶ビール
佐白光
自由詩
2*
19/2/3 2:11
ドーナツ、夜あけ、オリオン座
はるな
自由詩
1
19/2/2 23:05
力と汚れ
ペペロ
自由詩
4
19/2/2 20:18
謝罪会見
ドライ運河
自由詩
2
19/2/2 19:46
家族
いっと
自由詩
1
19/2/2 17:43
2トンて
ペペロ
自由詩
2
19/2/2 16:34
勝手に死にやがれ
花形新次
自由詩
1
19/2/2 15:40
乾いた野良犬の鼻
帆場蔵人
自由詩
4
19/2/2 15:24
桃
ミナト 螢
自由詩
2
19/2/2 13:30
人に注意すると殺される時代
イオン
自由詩
1*
19/2/2 13:19
かなしいおしらせ
そらの珊瑚
自由詩
12*
19/2/2 10:44
ふつう
ペペロ
自由詩
4
19/2/2 9:49
サンキュー神さま
秋葉竹
短歌
4
19/2/2 9:36
川
nonya
自由詩
13*
19/2/2 8:53
繰り返さない
夏川ゆう
自由詩
1
19/2/2 5:05
音信不通
ひだかたけし
自由詩
3
19/2/2 2:18
とんがって月
立見春香
自由詩
9
19/2/2 2:14
夜想
帆場蔵人
自由詩
2
19/2/2 1:24
死にたかねぇよ
こたきひろし
自由詩
5
19/2/2 0:11
わかんない
若乱
自由詩
0
19/2/1 23:09
冬野過ぎゆく時、死す
秋葉竹
自由詩
5
19/2/1 22:38
ある日のえんばー5
若乱
散文(批評...
1*
19/2/1 21:50
クロスオーバー ナイト
長崎螢太
自由詩
5*
19/2/1 14:03
秘法(第一巻)ほか九篇
石村
自由詩
18*
19/2/1 12:06
幽鬼
ルラ
自由詩
2*
19/2/1 8:23
時の経過を待っていたから
こたきひろし
自由詩
3
19/2/1 4:26
1055
1056
1057
1058
1059
1060
1061
1062
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1064
1065
1066
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1070
1071
1072
1073
1074
1075
1076
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1080
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1090
1091
1092
1093
1094
1095
4sec.