海の底に住む魚は夢の中で
二本脚でアスファルト路を歩き
腕で電車の吊革に掴まり
耳で降りしきる雨の音を聞き
口で愛の言葉を語る

短い睡眠時間の中で
魚は霊の長となり
歩き 掴み 言葉 ...
去っていく夏が感じられた今日、
斜光が大地を均一に照らし出し
涼しい微風が絶えず吹いて
僕は独り
夏の後ろ姿と入れ替えに
やって来る秋の姿を受け止めた

何もかもが遠く浮き立ち鮮やかにな ...
天国へ回覧板を回しに行った人たち。
もちろん手ぶらで、もちろん色褪せたサンダルで。
人間の3つの美徳を挙げるならば
柔和 誠実 ほほえみ

人間に3つの悪徳があるとしたら
傲慢 打算 ぼくみたいな飲兵衛

偶数が好き
奇数は不安定だから

きみもぼくも奇数月 ...
濃密だった夏が
あっけなく身体からほどけてゆく
世界から色を消してゆくような
雨が降る
雨が降る

あの光きらめく汀を歩く
私の幻は幻のまま

それでも
夏はこの上なく夏であったと ...
250ccのオートバイで
APS-Cのデジタルカメラを持って
僕はバックパッカーの旅をする

いやいや、せっかくの人生
1000cc越えのオートバイと
35mmのデジタルカメラで
フルサ ...
どうしても
無欲には
なれない
なれる訳がない

それどころか
この心も体も欲望が満載で
特に体は
時には自制がきかない

選ばれた一握りの人間にはなれなかった

俺は
満載 ...
視力を失いつつある。

「恋は盲目」シェイクスピア

視力を失った。

誰だか分からないあなたの頬を撫でると
「愛してる」と言っている。

「どうしても愛してる」


ニキビを ...
色んなひとと出会ってきた
少なくはない恋もしてきた
でもこの埋められない空白は何だろう

寝苦しいひとりの夜
寒さで目覚める未明
僕はその隙間の正体を知る

淋しさが僕を飼い慣らそうと ...
夏、おめでとう
快感のために全てを捨てられる?
煙草の煙の行方を追うように、
夕食後私は死出の旅に出る。

言葉が融けていく領域、
全ては無い方がいいのです、
全ては、最初から無いのだか ...
蕩けてしまった君の体温を
両手でかき集めようと、
必死にもがいたって、こぼれ落ちる。

そんなものを僕はもう、
忘れてしまったのかもしれないね。

記憶なんて、きっとそんなもの。

...
好きでこの世界に産まれて落ちた
訳じゃない
俺を産んだ母親も
選んで産んだ訳じゃないんだからよ

いくらこの世界の居心地わるくて窮屈でもさ

今さら母ちゃんの腹には戻れないさ
本人とっ ...
今日の月は電気みたいにピカピカ
お月様ははね 宇宙なんだ

君が言うから見上げてみる

眩しいなあ
今日の月
光が丸におさまりきれないよ

そうかぁ
ピンホールカメラなんだ
...
イオンタウンはいつでも涼しい
冷えた野菜の匂い
乾いた人混みの匂い

駐車場には警備員さんが
汗流し車両整理に精を出している
まるで神さまみたい

むかし、ふたりで
買い物してた ...
水平線のような雨に沈むステージに ヘッドライナーは来ない

透明なレインコートのフードを叩く光のかたさが
右の頬を歩き
左の耳から
プラグを抜いた足音がいくつも遠のいていく

引き潮のよ ...
互いから目を反らすため見るテレビテープを貼った風船に針

見開いて水に倒れた金魚の目土葬にした日の絵日記帳

酒が止み雨に酔ったら{ルビ螻蛄=ケラ}の声死ぬまで愚直に夢を掘り

四十万にも ...
気持ちがサインインしない
俺が俺であるための
ダンス
心が躍ってれば
たぶん大丈夫
そんなことを言い聞かせ
毎日どうにかやっている
ダンス
俺が俺であるための
踊りを踊って過ごせ ...
月をひとつ
ススキの穂先にのせる
コオロギが月に降りる
月旅行の順番待ちの列が
草原に並んでいる
虫の音もいつしか消えて
静かな夜明けはシルクの波
マルベリーの光が溶けて
窓から流れて部屋を溢れていく
ララベリーの大きな羽根が
誘うように天井で私を待つ
夢の中にいるように
ゆっく ...
神様はなぜ
前世の記憶を
与えないのだろう

答えは決まってる

死の恐怖を
与えたいからだろう

それから得るものが
それから始まるものが

きっと与えたいものだろう
...
あなたは私をわかっていない
私はあなたをわかっているか
私の答えは
あなたなのだ
正解にたどりつくまでの
方程式を私たちはたどるのだ
私はあなたと決めている
答えはわかるのに式がわからな ...
今日の地球は輝雲の塊り
夥しい雲を集めては流し込み
遠去かっていく、巨大な星の地平線

)僕は今日という日に何を求めていただろう?
)今となってはすっかり忘れちまった

ただただ絶えず吹 ...
ぼくのてのひらには何ものこってはいない
かどわかした王女を高い塔の小部屋に幽閉している以外は

王女の手のひらには小ちゃな貝殻と等分の人生の重み

新宿2丁目で飲み潰れている僕はいつか夢の中 ...
 探しても見つからない

 いつも笑顔で明るい姿

 むりしてない?

 いいところ

 受け取る側で違うけど

 本当の姿

 誰にもわからない

 自分にもわか ...
雨でも晴れでも傘をさしていく
表側は防水布
裏は遮光布で紫外線をカット

実は私
屋内でも透明な傘をさしている
表側は防水布
そして裏地は防傷加工の滑らか素材
顔には丈夫な笑顔を貼り付 ...
自称詩人に
自称詩集を出して上げると
声を掛ければ
万単位の自称詩人が集まる
集めた自称詩人を
周囲50㎞に
鉄条網を張り巡らした森に放ち
「今から、あなたたちは
私たちに狩られますの ...
水平線を描く、言葉のない雑談。
色が飛んでいく、星のような瞬き。
風の夢が漂う。丸くねむる夏。
朝のにおい。

君の絵に出会って初めて、絵に出会って、君に出会った。
世界をわすれて、ずっと ...
思いつくと
手当たりしだいどこにでも書いてしまう癖がなおらなかった
ノートは勿論の事
教科書の余白
新聞の折り込みちらしの裏側の白紙
左の手のひらの上にも
さすがに紙幣には書けなかったけれ ...
まだまだ続くと
誰もが思っているだけで
夏は終わろうとしている

長いようで短い夏だと感じる
何をしようか悩むのがもったいない

夏だけは何故だろう
終わろうとする時
寂しさが押し寄 ...
なんでだろうね。
世の中には、ワンピースの分だけ幸せが増える人と、
ワンピースの数だけ絶望する私のような女と
別れるのは。
その境目は
一体、なんなんだろうか。
日付順文書リスト
タイトル投稿者カテゴリPoint日付
「魚が見る夢」という詩村乃枯草自由詩119/9/1 15:38
到来ひだかたけし自由詩6*19/9/1 15:34
回覧板クーヘン自由詩4*19/9/1 14:33
反照梅昆布茶自由詩1619/9/1 13:05
晩夏の雨塔野夏子自由詩5*19/9/1 11:34
フルサイズシンドロームイオン自由詩019/9/1 9:16
昼と夜が交互に繰り返されているこたきひろし自由詩919/9/1 9:04
恋の悩み幽霊自由詩119/9/1 2:15
肉食獣HAL自由詩3*19/9/1 2:11
ソネット由比良 倖自由詩219/9/1 1:52
明るい夜都築あかり自由詩419/8/31 23:38
口内炎が出来てしまってこたきひろし自由詩319/8/31 22:23
満月鵜飼千代子自由詩17*19/8/31 21:55
静かな世界秋葉竹自由詩1319/8/31 21:06
アフター フェス末下りょう自由詩1*19/8/31 21:05
まねごと――悲哀のもどかしさただのみきや短歌3*19/8/31 21:01
ダンス砂漠枯自由詩219/8/31 20:38
十五夜丘白月自由詩219/8/31 20:30
桑の妖精自由詩019/8/31 20:29
無い記憶から自由詩019/8/31 20:27
難問杏っ子自由詩119/8/31 14:27
今日の地球ひだかたけし自由詩519/8/31 13:23
新宿2丁目のうた梅昆布茶自由詩719/8/31 12:59
あなたのいいところ佐白光自由詩019/8/31 11:56
晴雨兼用Lucy自由詩3*19/8/31 10:30
自称詩人狩りseason2花形新次自由詩019/8/31 9:06
君の絵水宮うみ自由詩0*19/8/31 7:51
趣味で詩を書いてるなんてこたきひろし自由詩419/8/31 6:48
夏の終わり、寂しさ夏川ゆう自由詩319/8/31 5:26
疑問点杏っ子自由詩119/8/31 2:10

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加筆訂正:
まねごと――悲哀のもどかしさ/ただのみきや[19/9/1 12:03]
「時を経て」指摘を受けて修正。
まねごと――悲哀のもどかしさ/ただのみきや[19/9/1 11:08]
「見開いて」と「鴎たち」 指摘を受けて修正しました。
3.69sec.