あなたのことを
思い出すたび
香る柑橘系の匂い
この指先に残る感触
レモンでもなく
柚子でもなく
あれは確かに
カボスだった
私が搾ったときに
あなたが洩らした
微かな吐息
それ ...
人が息を引き取る瞬間と
息を吹き込まれる瞬間との
繰り返しが続いているのは間違いのない事実
夜更けの産院
もうすぐ我が子が産まれてくるのに実感がわかない
渇いている自分の喉を癒す方法がな ...
湯を沸かす
三分経った
持ってきたティーバッグを
湯に落とす
飲む茶
その味が
何だったっけ
あれに似てるんだよ
あれ
思い出せない
ほらあの
四角くて
プラケースに入った
...
埃まみれの
赤と黒の上に降り
焼け途切れゆく痛みだけが
春の汚らしさをすり抜ける
夜の空の水時計を
径の光が照らしている
窓に溢れ やがて散る
一夜の ...
「約束と外出」
鉄塔が
朝の大雨が
直後
熟女 レズ 空気
あんまり調子が良くない
だからこそ
たんたんと
やるべきことを
やる
雨 ...
俺のいのちが
下水を通って
どぶ川にダイブした
もともと軽いそれは
プカプカ
河口まで流れていった
突然無数の
鈍色のナイフに囲まれた
ボラの稚魚の群れだ
俺のいのちは
...
遠い
在るものすべて
遠い
言葉は浮遊し声さざめき
(意味と響きは解離して)
通り過ぎる人、人、人
わたしは母語を失って
記憶の像にうっとり沈み
遠い
在る ...
海は
海でしかなく
ひとは
ひとでしかないはずなのに
定期船に乗って
航路に出ると
なにもかも
忘れ物したみたいで
空っぽになったわたしは
地球ではない地球のどこかへと
まっすぐ
...
ぽろっと口からとびだした
ことばがころころころがって
人の口から口をわたっていく
どんどんどんどんころがって
一体どこまでころがっていくんだろう
死にたい訳ではないけれども
毎朝大袈裟に 浮遊をさらに包む
人生が少しずつ速く伸びて
その場所へ齢と糧とささやかな幼い心を
献上でもするように 同じ手順で繰り返す
...
みかんが美味しい
コタツに入り
テレビを見て
くされ縁のあの人と
いっしょに食べる
みかんが美味しい
吹く風は
窓ガラスを叩いて
あたたかい部屋に
入ろうとしているのか
...
電車という文字に普通が乗ると
普通でなく思えるのは普通じゃないのかな
もしかしたら私は意味不明な存在なのかも知れない
それはともかくとして
滅多に乗らない電車にその日乗ったのは
東京に行 ...
新月が穴のように開いている
月が巡ってくることをいのる
いにしえの民のこころもちで
月の定めた晦日の夜に凍えて
聖なる薪としてくべた雑記帳
お気に入りの日記帳が炎と化すあの感じ ...
感受性というものは人それぞれだが、特定のジャンルのものに特に鋭敏な感受性を持つようになる経験は誰にでもあると思う。例えば音楽に目覚める、美術に目覚める、将棋に目覚める、様々な種類の開眼がある。その中 ...
砂嵐
まさかの街に吹き荒れる
そうかこの名を砂漠も嫌うか
マフラーの
手編みにこだわるわけではない
言葉にできれば、それで良いのに
どんぐりも
黄昏の森哀しみも
...
イニエスタ、セニョール
イニエスタ、セニョリータ
どんな顔だか知らないの
サッカー嫌いだから
うん
何につまづいてどこで倒れて
誰の手も届かないこの場所で
立ち上がることが怖くなったから
今は目を閉じて時間を戻そう
パールのネックレスのような長さで
繋いできたはずの思い出が揺れて
...
積んで積んでギフトボックス
欲しがり屋さんは誰だろう?
裏返しの目玉 つり上げた唇の端
小首をかしげながら受け取った
ウソつく子は悪い子/良い子
ウソつかない子は良い子/悪い子
...
ひとの形をしている友は
寒い寒いくにへ行って
そのまま凍えて雪になった
ひとの形をしていない友よ
くちは利けずとも まだ
わたしの隣にいてくれる友よ
心臓などなくても
温かい友よ
...
昨年の12月4日に初めて投稿させて頂いてから、1ヶ月私にとってあっという間の充実した時間となりました。
それまでは、詩を書かかれる人に自分の書いたものを読んで頂いたことなどはなく、閉じた自分の中 ...
人生はネバーエンディングストーリー
地球は公転と自転を永遠に繰り返すわけじゃないのに
誰も知らない哲学がどこかの惑星で
発掘されるわけでもないのだけれど
僕たちは問い続ける自分に問いか ...
家を見る理想的な家探す日々漠然とあるものが濃くなる
台風のニュース何度も繰り返す傘を差しても意味がないほど
潮の香り海辺の町で過ごす盆都会の音が全くしない
野良猫のほうから僕に寄って ...
寒い国が好きです
あたためる
言葉もない寒い国
寄せ合うことは許されている
しかたない
しかたないって
港に浮かんだ
帆船(ほぶね)の群れが
ぎい、ぎいって
音 立ててる
...
遊び疲れたのか
母親に持たれてねむる
少年を挟んで
父親と母親が
それぞれ、編み針を手に
小さな毛糸の靴下を編んでいる
どちらが欠けても使えない
暖かい色の靴下に見えないものを
編み込 ...
晴れた港の
防波堤を歩いた
コンクリートのひび割れから
小さな花は灯る
テトラポットは
夜ごと
組み替えられている
それらが
いつか砂粒になるまで
続いていくとしても
さかなの ...
曲がるトンネルに奪われた視界
両手にぶら下げたビニール袋は
あたしの歩く距離を知らなくて
ガサガサと立てる音に付いて行く
振り向いて欲しいお母さんの顔
あたしならもう靴擦れの跡を
...
世界で一番
小さな空港からは
一番遠くまで飛ぶ
飛行機が出るという
帰りの便はない
行ったきりそれでおしまい
だから飛行機も
使い古されて廃棄するだけの
年老いた機体ばかり集め ...
俺のなかの不燃物は絶えず悪臭を放ち
腐敗している
なんて下手くそな詩の冒頭だ
もっとましな言葉を思い付けよ
詩は言葉の芸術の極みなんだから
それではマスターベーションと何も変わらない ...
何となく気分が乗らないとき
音楽も文字も
救世主とはならなくて
いや
本当はわかってる
誰かのもとに幸せが届いてるのだ
私は
それに嫉妬している
自分の小ささが
それもかなり ...
日付順文書リスト
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
Kabosu
花形新次
自由詩
0
19/1/10 0:18
ご静聴頂きましてありがとうございました
こたきひろし
自由詩
5
19/1/9 23:44
書くTellピあの
砂漠枯
自由詩
2
19/1/9 22:45
ひかり到く手
木立 悟
自由詩
3
19/1/9 20:11
20190109
Naúl
自由詩
0
19/1/9 16:25
海風
ゴデル
自由詩
4*
19/1/9 16:12
遠い
ひだかたけし
自由詩
10
19/1/9 14:57
航路
たま
自由詩
11
19/1/9 14:12
ころがることば
天鳥そら
自由詩
3*
19/1/9 12:23
屑しながら
朝焼彩茜色
自由詩
7
19/1/9 11:32
ひとり
犬絵
自由詩
10
19/1/9 11:31
普通電車に乗って
こたきひろし
自由詩
9
19/1/9 10:09
新月
るるりら
自由詩
6*
19/1/9 8:25
窓が開かれる
葉leaf
散文(批評...
3
19/1/9 3:50
毒愛
秋葉竹
短歌
10
19/1/8 23:57
イニエスタはサッカー?
花形新次
自由詩
0
19/1/8 19:58
あ
るるりら
自由詩
3*
19/1/8 18:54
目眩
ミナト 螢
自由詩
1
19/1/8 16:36
あまやかなつみき遊び
R
自由詩
1
19/1/8 13:41
わたしの冬
唐草フウ
自由詩
7*
19/1/8 13:12
ご挨拶
そおっと生き...
散文(批評...
3+*
19/1/8 11:04
うた2019
梅昆布茶
自由詩
12
19/1/8 8:36
野良猫
夏川ゆう
短歌
3
19/1/8 5:03
寒い国
uminek...
自由詩
6*
19/1/7 23:10
駅の待合室
帆場蔵人
自由詩
3
19/1/7 16:59
冬のパズル
そらの珊瑚
自由詩
16*
19/1/7 14:10
お母さん
ミナト 螢
自由詩
2
19/1/7 13:07
空港ピアノ
やまうちあつ...
自由詩
11*
19/1/7 9:55
俺のなかの可燃物は
こたきひろし
自由詩
2
19/1/7 7:06
花の葬列
uminek...
自由詩
3*
19/1/7 1:14
1065
1066
1067
1068
1069
1070
1071
1072
1073
1074
1075
1076
1077
1078
1079
1080
1081
1082
1083
1084
1085
1086
1087
1088
1089
1090
1091
1092
1093
1094
1095
1096
1097
1098
1099
1100
1101
1102
1103
1104
1105
加筆訂正:
冬のパズル
/
そらの珊瑚
[19/1/9 8:39]
最終行、加筆しました。
祈り
/
kawa
[19/1/7 18:48]
2019.1.7修正加筆
4.31sec.