上司に怒られていても
映画で泣いてしまっても
ボーナスがでても
公園でタバコが吸えなくても
どうってことはないんだけど

胸の大きな女を抱いている時
ゲームで負け続けている時
心臓とは ...
きょう、おまえは二十歳になる
もし、生きていてくれたら…

特別の思し召しで
神様がいまのおまえを1日だけ
天国から地上に降ろし
会うことができたら
父はおまえと何をしよう?

まず ...
若い時は若いひとを応援した

かれらが横柄であろうと

大金持ちであろうと

それが自由や希望だった

私に訪れるかもしれない未来たち


かれらも私も年を重ねた

むっつり ...
紙で男女が知り合って
紙に写った思い出を
紙に綴って交換し
紙で思いを伝えあい
紙への記載で結ばれる
紙で住まいを探し出し
紙へ幸せ記すうち
紙で私の受胎知る

紙の暦で生まれ出た
...
電車に乗ると自宅の電気が消えた
おかしいなと思い電車を降りて電気をつける
大丈夫そうなので再び電車に乗る
今度は台所の水が止まらなくなってしまい
電車を降りる
蛇口を逆にひねると水は止まり改 ...
白いレースの
解けた先には
微熱があるから
触れちゃいけないと

知っているのに
揺らしたくなるのは
カーテンが重たい
せいなのかな

抱きしめるものが
人じゃなくても
恥ずか ...
詩を書かなくなって
すわっていた
ぼくのゆびやひざこぞうを
こぐまたちが噛んでいく
あああ あああ
ぼくのゆびやひざこぞうで
きっと大きくなるだろうね
くまたちは
詩を書かないが
...
くだらない

触れるまえはあれほどまばゆかったのに
手にしたはしからくすんでゆく
体液で汚れたシャツ

濃いめの罪で舌がしびれる午前六時

清潔な朝日にむかって石をなげるバカな人たち
...
遠い過去から歩いている
迷子の猫を拾った

心のなかで遊んでいる
頭のなかを一日中歩いている

今はもう星座の鎖を解かれ
自由に宇宙を散歩している

私だけの星になった猫
抱き ...
川の流れる音
陽の匂いがする土
草は高原を走り
白い雲は山の襟巻き

種を一つあげましょう
夜の良いところは
星を見せてくれること
昼の良いところは
陽の温もりを感じること

...
バラが散ったあとに
可愛い赤い実が呼びかける

妖精は両手いっぱい摘んで
森の湧き水に浮かべる

宝石のようなハーブは
冷たい夜に妖精を温める

湯気の向こうに
ぼんやり見える ...
サインポールに誘拐されてしまいたい。
長いリボンに手を引かれ、僕は空へ昇りたい。
鼻の通る道で
擦り合わせた
花びらが渡す
匂いの小袋

目には見えない
粒子が飛ぶような
風の流れに
心を開いた

言葉が少しずつ
欠けてくパズル
何かで埋めようと
探してみ ...
例えば、交響曲第4番「イタリア」
第1楽章のはじまり数小節で
僕はすぐにイタリアの真っ青な空
緑のそよ風が吹く草原へと飛ぶ

例えば、交響曲第3番「スコットランド」
非常にゆったりとした序 ...
 あくまでフィクションです。

嫁入り道具の箪笥は別に新品でもなくてもかまわないわ
ぼろいのはさすがに困るけど古くても味わいのある方がいいと思うから
鏡台はいらない
あたし目鼻立ち不揃いだし ...
恋割れた悲しい夜に稲光り


名月をよごしてごめんと淡い雲


失恋に馴染まないよう柿を食う


牛乳を飲み干す高い空見上げ


オリオンをよるの真水のようにのむ ...
目次を並べ過ぎた人生が血の混じる呼気をする午後に、極彩色の蝶の群れが辺りを飛び惑う―もっとも実感的な幻によって世界が塗り潰される、緩やかな、けれどどことなく不穏な旋律が死体を食らう蛆虫のように爪先 ... わたしの時間はあのときから
すっかり止まってしまったんです

そして悲鳴は
とっくにわたしの絶望をふみしめて
わたしはあたまが空っぽだから
からだじゅうを毒で塗り固めているんで ...
狡猾な
いかほどまでに狡猾な

明言を避け
自らのずるさをひた隠し
ただただ己の汚さを曝け出すことなく

悲しみの側面を綴り
あちらを隠す
呆れるほどになんとまあ
狡猾な
この美しき世界は
楽しかっただろうか

辛い想いもたくさんしただろう
悔しいことも悲しいことも
誤解を招いたことも
怒りを覚え
歯痒く胸を掻きむしられるほどの憂いを抱き
涙をこらえ
...
夜が胸に叩きつけられていく


まだくすぶっていたものが
無数の靴音にまぎれて
いつか悲鳴を上げそうな
古い洗濯機に放り込まれる

長い長い妥協の列に並んで
気が遠くなりそう ...
沈黙に座す
 死の腐臭を嗅ぎながら
沈黙に座す
 未知の芳香を浴びながら

ひたすらに
草を食む牛
只在りて

〈牛〉は無意味な滑稽だ、
のんびり泰然とそこに居て
私は食まれる草 ...
災害の重要度が
死者数で決まるのは
紛れもない事実だ
例えば
雨で増水した川に様子を見に行って
アホなおっさん一人おっちんだのと
東日本大震災とは比べ物にならない
アホなおっさんが死んだ ...
心が大きく歪んでしまったり
ハートが小さく捻れてしまったら
この薬が有効です


教科書みたいな顔した病院の先生が
処方箋を出してくれた
時間という薬を

なんだつまらない
あり ...
手をと、指をと、爪をと、

下弦の、琵琶の、定めの、

触れ合う、意識の、明証は、

我になく、汝にもなく、

流れゆく、雲にさへ、なく、

今しがた、潰した、蜘蛛の、
...
指を折る

数えては吐き出される
諦めにも似た焦燥


焦がれたのも今は昔
仕草も顔も声も朧


百年待ちました。


それでも、
あなたは、
まだ、
そのホテルは海のそばにあって
むかしから 多くのモノカキが訪れるという

あの夜 僕はどうかしていた
長い闇のトンネルを抜けると
偶然ホテルのあかりが見えた
気まぐれに左に折れて車を停めた ...
トイレの壁にB2サイズの世界地図。
人類は皆兄弟、僕は末っ子、今朝は軟便。
初恋のように揺れる炎が
白い間は優しくなれるかな

傷付いたらそれを隠そうとする
甘いクリームのトンがった場所に
カラフルな雨が音もなく落ちた

マーブル模様のテーブルの上で
空はいつ ...
あなたは完成品にはなれない。
あなたを、鑑賞することはできない。
どれだけ頑張っても、あなたはずっと不完全なままで、
その毎日は決して完成品にはならない。

だからどうか、誰かが何か言ったっ ...
日付順文書リスト
タイトル投稿者カテゴリPoint日付
魂のようなもの藤山 誠自由詩3*19/10/17 5:08
きょう二十歳になるおまえと日比津 開自由詩419/10/17 4:43
悲しみ函館ドラゴン自由詩019/10/17 0:33
紙でできているイオン自由詩2*19/10/16 22:25
帰宅電車たもつ自由詩419/10/16 21:34
イノセントミナト 螢自由詩3*19/10/16 20:46
くまたちは詩をかかないはるな自由詩219/10/16 20:07
新自由区トビラ自由詩1*19/10/16 18:57
猫座丘白月自由詩219/10/16 18:25
ボジョレー村の妖精自由詩119/10/16 18:24
妖精のローズヒップティー自由詩119/10/16 18:24
誘拐クーヘン自由詩2*19/10/16 12:30
キンモクセイミナト 螢自由詩419/10/16 7:51
メンデルスゾーン「音の絵画」日比津 開自由詩219/10/16 7:17
残酷という花嫁こたきひろし自由詩119/10/16 7:01
割れたのは、こころか、鏡か秋葉竹俳句819/10/16 0:56
真っ白な紙、塗れば絵、綴れば詩。ホロウ・シカ...自由詩1*19/10/15 23:38
雪になりたい秋葉竹自由詩619/10/15 23:18
ずるいことこの上なく坂本瞳子自由詩1*19/10/15 22:04
分かってはいたけれど自由詩1*19/10/15 22:02
リンゴと残響カマキリ自由詩519/10/15 21:51
沈黙と牛(改訂)ひだかたけし自由詩3*19/10/15 20:32
死人の数花形新次自由詩019/10/15 20:06
夢の外の日常こたきひろし自由詩419/10/15 19:53
ナンモナイデ...自由詩5*19/10/15 19:06
君待草水知鴇都自由詩119/10/15 16:06
月見ヶ浜海浜ホテル細川利回自由詩119/10/15 15:21
軟便クーヘン自由詩3*19/10/15 12:22
ソフトクリームの詩ミナト 螢自由詩119/10/15 8:18
あなたとおやつを水宮うみ自由詩1*19/10/15 7:35

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