人がどうしようもなく疲れきった夕暮れ
地上では山々が揺れるように連なり
若い王女が匂いたつ浴場から
ゆっくり上がってくるように
真っ赤な空へ向かって
一斉にムクドリ達が飛び立つ
瓦礫を前にして
あなたの手を掴んだ
握ったのではなく
テレビの中に入って
誰かを救いに来たのだと
そう縋らざるをえなかった
打ち砕かれた砂の城の
背に浮かぶ太陽は
録画ボタンの ...
そのトラックの荷台の隅に乗せてくれないか
行けるところまで風を感じて町を出たいのだ
彼方の空は晴れているのにこの町は陰鬱に曇っている
陽気に歌って曇天をたたこうか、どんどん、どんどん
町は ...
そのひとの居場所は
薄くなりつづけていた
何故だかわからないけれど
薄くなりつづけていた
だからそのひとは自分のかたちを
次々と言葉へと変えていった
言葉ならどんな薄い場所でも
息づける ...
遠い遠い
遠い振動
真四角な
ひびき
降りて来そうで来ない手が
曇のすぐ下を漂っている
何も無いところから生まれ
流されることなく浮かんでいる
雨音が止 ...
真夜中に
外国人が部屋に来て
ジーンズを穿かせてほしいと言ったので
つぎはぎの古いジーンズを渡した
そのまま何日か
居つづけた
ある日 外国人が
...
いきいきと細目かがやく雛かな 蛇笏
付句 雅な御人の麗しきかな
三句 玉の緒よ 耐えておくれと 握りしめ
四句 愛に貧富の垣根は無くも
五句 八百万の 神の江戸へと来てみれば
六句 受け ...
春が近いというのに
雨が降る
まだ冬だ
まだ寒いのだと
居丈高に叫ばんばかり
猛威を奮う勢いで
果敢に冷たい風を吹き付け
横殴りの雨を降らす
梅の花を開かせぬよう
月の光を輝かせ
...
つまらない朝の翌朝
何もなく 考えたくない
私の頬には きっと
アザのような憂いと きっと
果てもない希望とがあるのだね。
分からない 分かることのできない
企まれた理由が いま
私 ...
自信をなくしてしまっているのね
あなたは
何もかもなくして
捨てられた{ルビ花束=ブーケ}みたいに道路のうえで
眠ってしまっているのね
眼を開いたまま
こんな真昼なのに
あなたを恐が ...
ひとつおいてみる
こころ見つめて
おいてみる
言葉ふたつ
みっつおいてみる
雨に濡れてみる
空をみあげて
濡れてみる
闇にふれてみる
夜によりそい
ふれてみる
こ ...
紫色の 斜陽に
己を とらえ
枯れた 霊感を
意識に 濁す
知恵の 廃水が
病める 回路に
淀みを つくり
思考を 乱す
非望を 希釈し
心に 流れ
微熱が 気化し
目蓋 ...
八段目をうまくクリア出来ない
こんな毎日を誰が見てるの
時計の針が正しく刻んでる
薄明の月も少し笑って
命を更新していく放課後
持たされたランドセルを跳び箱に
超えていきたいマーブ ...
タコのようにグニャグニャと
海月のようにゆらゆらと
力を抜いて
くにゃくにゃ ぐにゃぐにゃ
プリンのようにプルプルと
ゆれながら
やわらかく
心地よい感触
ゆらゆら グニャグ ...
私の庭にかなしみが咲きました
淡い色したムラサキの花です
隣人たちは噂をします
「咲くときには咲くものだ」
その花を抜いてしまおうと
何度も試してみたけれど
かなしすぎて
抜くことができ ...
おはよう
世界がひどすぎて
私は眠るしかないよ
あんなに頑張ってたあの人が
血液の病気になりました
私ならどうしただろう
目標
生きること
競泳プールも
ポイントカードも
みん ...
私は一体何をしていたのだろうか
座っていた場所は同じだというのに
浴びせられた絵画たちは こそっり私のどこかに
なにがしかの 謎めいた なにと言ったらいいのか
理解不能のもの
理解不能の ...
片脚のない猫を憐れむな
いまに彼の眼は空を捉え
あらゆる発情を置き去りに
屋根伝いの助走から
地平の奥へ消える
翼は
陽光を弾く埃に散り
クレイアニメの世界を
くしゃくしゃにするのだ!
カウンターで待っている
あなたの隣が私の指定席
横顔が好きでした
好きと言うよりも
正面から向かい会えない弱い心
あなたの話を聞くだけの貧しい心
...
季節はまた一巡りし
俺はぼんやり宙を眺める
不安定な気分はいつもながら
鉛の身体も相変わらずながら
まだまだイキマスヨと独り言ち
何処からともなく湧くチカラ
指先じんじん温もって
また一 ...
なんだか疲れてしまった日は、
おいしいパンを買って、一人でこっそり食べちゃおう。
僕らは何度でも、この世界に生まれる。
善を鏡のように磨いて、
小さな公園の隅においてみた。
来る人、去る人、
小さな池を覗いては、
帰ってゆく。
まるで善を見たような様子で。
鏡の存在に気づいても、
誰も恐れない。
今 ...
目が光を生み、
鼻が香を生み、
耳が音を生んだ
葉が風を生み、
幹が水を生み、
根が土を生んだように
次に命は、何をこの世に生む
(わからないのだ、
目を持たない三葉虫が ...
空飛ぶ絨毯よりは
道路を走る列車の方が
現実的なのだろうか
それとも
リニアモーターカーのように
路面と足元の間を 空気の層が埋めるのが
快感になる時代が
も ...
一人ぼっちになって
悲しくて辛くて心が
マイナーチェンジ
一人ぼっちに沁みる
あなたの振る舞いで
マイナーチェンジ
一人ぼっちの誕生日
プラス一歳の
マイナーチェンジ
一 ...
寒さが強くなる
暖かかったり
寒かったり差が激しい
雪が舞い風も強くて
外には出たくない
雪が舞う様子を
見ると心が落ち着く
静かな心になる
寒いのは嫌いだけど
雪は嫌い ...
過ぎる季節の只中で、自分を見つめる旅に出る。
煤けた国道に朝日が昇り、駆けるバイクで夢を見る。
未だ見ぬ場所に行きたい。
誰も知り合いの居ない所へ。
ついたため息の分だけ、経 ...
あほうどりはどこかに消えた
たくさんの人間の手が羽をむしり
あほうどりを引き摺り落とした
あほうどりは何処かと思えば
しろい鳥の群れ、冠島のあたりを
ウミネコが、オオミズナギドリが
波 ...
なあ見ろよもう
どこもかしこも
ちゃんとしてもらわないと困りますで
溢れちまったよ
この世の中
学級反省会で
他人をさばく事が生がいになった
あのちゃんとして ...
老僧と 一期一会や 春惜しし
付句 ぬくもりは夢 奇跡まるめて
三句 玉にきず 大切すぎた 時は過ぎ
四句 断捨離しても 湧きあがる水
五句 門前の 小僧に尋ねる 雨蛙
六句 うねる輪唱 ...
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塔野夏子
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19/3/3 21:58
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木立 悟
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〃
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足立らどみ
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19/3/3 20:37
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la_fem...
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無題
〃
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19/3/3 16:51
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あおいみつる
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ミナト 螢
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あおいみつる
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やまうちあつ...
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世界と雨
uminek...
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ひだかたけし
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ナンモナイデ...
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