秋の雨引き戸を開き覗く夢


翻る少女の声も遠く去り


秋よりも秋を装う女たち


水槽に涙をためた金魚姫


翼切り歌を失くして人になる


手折るなら痛みの一つ分か ...
眩しい
イチョウの葉が、金色に
雨のように舞って、舞って
そのなかに入れずに ただ
見惚れていた から 憧れて
手を伸ばす

いったいなんなのでしょうか

金色に降りしきるイチョウの ...
ここではない
どこかへ
行きたかった

明確な意思など
持たないままで
小銭はジュースが
買える程度で

心臓をひとつ
預けてみよう

赤じゃなくなって
色褪せた
白い糸を ...
美人とは言えなかったが、けして不美人でもなかった。
宙ぶらりんな女のこだったが、この世界にはその宙ぶらりんがたくさんいるものだ。
体型や顔の美醜は人それぞれの好みであって、国や地域の違い、時代の流 ...
 教室で見ていた後ろ姿に

 胸騒ぎに襲われていた

 あのころ あの人に

 バスを待つ僅かな時間にも

 足音に心が揺れた

 季節は入れ替わり

 出会いの春 別れの ...
二階建ての一軒の建物が二つに分かれた貸借物件が住宅地のなかにうもれていた。同じ敷地内に平屋の一戸建ての借家が一軒があって、そこは若い夫婦が子供と棲んでいた。もう1つある家が大家さんの家だった。
国道 ...
年に何度か行く梨園
近づくに連れ甘い良い香り

食べ放題だからといっても
そんなに食べられるわけではない
精々多くても五個くらい

大きく育っている梨
木々から強い生命力を感じる

...
おばあちゃんうんこ坊やはうんちしてこよっとと言ったのに
やっぱりおしっこにしたっちと言いながら帰ってきました
うんこ坊やはうんちをしようとするおばあちゃんうんこ坊やと
おしっこをするおばあちゃん ...
うどんの右端を箸でつまんだ
と言い張る人がおり

私はうどんの左端をつまんだ
と言い張る人がおり

うどんに右も左もないと
言い張る人もおり

みんな一様にうどんを食ってる
風景画のように澄んだ風景のなかに、ゆれて。
りんご王女が顔を赤くするから、すこしうつむき──
 
ぼくは窓のそとを王女が眺めるままに、
王女の髪と景色とを見ていたんだ。
 
水彩画のように ...
雨に湿って緑色に光る苔の絨毯
落ち葉が油絵のように重なる

木の子の妖精が
森を覆う木の下で
光に包まれた種を撒く

落ち葉の下から
木の根から
苔の中から

可愛い傘を ...
細く可憐な姿で立つ撫子

見るものすべてを

優しい心に変えて

花びらは切なく開いて

髪飾りにどうぞと誘う

細く長い茎を手にするとき

妖精の言葉が聞こえてきた
...
 明日、大高(愛知県)に用事があって行く。大高と言えば、歴史好き、戦国ファンにとっては大高城のことが思い浮かぶであろう。若き家康(元康)が桶狭間の戦いの前に兵粮入れで名を馳せ、名将の片鱗をみせた城だ。 ... 日本猿として
初めて宇宙に旅立つ予定の
粗相タウン創業者が
「おまえ、いらない」と
クビ切られたからと言って
来年の朝ドラ「半分、ぶさいく」の
ヒロインに決まっている
我らブス好きにとっ ...
秋月の夜の樹々のざわめき
風の卵たちが孵化しはじめ
餌を求めている誕生の産声

雛たちはまだそよ風で
樹々から養分をもらい
ゆるゆる葉は枯れ雛は
みるみる成長しながら
嵐への導火線を ...
 政府の政策もあって、外国人観光客が以前より各段に増えているというニュースを聞いていたが、それを僕自身が如実に感じたことが最近あった。春の選抜高校野球を甲子園に観に行ったとき、大阪城を帰りに見学した。 ... 積み上げたものがパーになっても大丈夫。
いつかチョキで勝って、すべて取り戻せるよ。
海に浮かんだ
満月は臨月
その膨らみを
我が身に重ねて

呼ばれてもいない
暗闇の中で
下着をはみ出す
肉を震わせた

逞しくなれよと
言われながら
大きくなったのは
随分前 ...
森は金魚鉢

木漏れ日のガラス越しに

紅葉がゆらゆら泳ぐ
幸せは昔掴むことの出来る玉だった。
それは時間が経つと色褪せ、
ついには砂つぶになってしまい
指の隙間からこぼれ落ちるようになった。
それは最初気づかないほど僅かで。

しかも気付いた時に ...
親の死に目に会えない
って言うけど
現実
臨終の場に立ち会うのって
困難だよ

ドラマみたいな訳にはいかないさ

俺の父親は八十過ぎて
夜に風呂場で脳溢血で倒れてしまった

頑固 ...
そこには縁の欠けた器があり、中にはなにも注がれてはいない、埃が厚く積もるほどに長く食卓に捨て置かれたそれは、詩を持たぬものの心で膿のようになって生きている詩情を思わせる、わかるか、回路を持たぬもの ... アルバイト先の男子トイレで
チーフが手を洗わないで
出て行こうとしたので呼び止めたら

あぁ、おれのちんこキレイだから
手を洗ってからおしっこするからね
汚れた手でさぁ
大事なちんこ触る ...
罪悪感とは
苦しいものだ

拭うこともできず
ひた隠しにしようと試み
時間が過ぎても消し去ることはできず
たまに忘れたふりさえする

心の片隅に小さな穴が空いていて
その中を覗き見る ...
固くなったパンと
心臓だけで
貧しくなるのは
早すぎるから

急いで飲み干す
冷たい牛乳
広がる胃の中で
描く地図さ

一番近くの
スーパーマーケット

汗を流した
ハンバ ...
今の気持ちは言葉にならず、
だから夕焼け色に染まる空を
瓶に詰めて遊んだよ。
知りたいのもっとあなたのこと。
だからお願い私を掴んで。
「着の身着のまま、木の実のなる木の幹を登れ。」
そう3回唱えたら、まもなく出港の船に飛び乗っちゃえ。
洗剤を飲んでこの身体ごと
泡立てて綺麗に生まれ変わろう

鼻から飛び出すシャボンは小さく
天国で揺れるお花みたいだ

張り裂けそうなクッションを抱いたら
跳ね返る痛みここだと教える

...
男は枯れない
枯れてたまるか

父親は豪語していた
親戚が集まる宴会で
「俺は七十になる今も現役だ」
俺は母親をそっと盗み見た
顔が紅潮している
幾ら酒が回っているからって
人前で、 ...
馴れ馴れしく話しかけてきた空が
ぼくに飽きて離れたことに安心していた。

ひとりになったぼくは、青い朝が街にひっそりと
カーテンを少しだけあける頃、急に毛布が恋しくなる。
だけれども、冷たく ...
日付順文書リスト
タイトル投稿者カテゴリPoint日付
真似事――文字をほどいて火を点けるただのみきや俳句4*19/10/5 12:13
金色の額縁田中修子自由詩119/10/5 9:36
外側の心臓ミナト 螢自由詩019/10/5 9:02
不安の演舞こたきひろし自由詩019/10/5 8:35
偶然に出会いたい佐白光自由詩119/10/5 8:31
巡り会えない誰ともこたきひろし散文(批評...019/10/5 7:08
梨園夏川ゆう自由詩219/10/5 5:09
瞬く髪とエシャレット桶谷自由詩119/10/5 2:08
うどん次代作吾自由詩119/10/4 22:55
りんご王女の側近la_fem...自由詩3*19/10/4 22:11
木の子の妖精丘白月自由詩019/10/4 21:57
カワラナデシコの妖精自由詩019/10/4 21:56
徳川家康の運(歴史の不思議、奇跡)日比津 開散文(批評...019/10/4 19:25
日本猿花形新次自由詩019/10/4 19:25
予兆帆場蔵人自由詩219/10/4 17:40
大坂城見学の折に日比津 開散文(批評...019/10/4 17:30
チョキクーヘン自由詩11*19/10/4 12:41
海月夜ミナト 螢自由詩019/10/4 8:49
金魚の森丘白月自由詩019/10/4 7:43
幸せの玉……とある蛙自由詩219/10/4 5:30
後から悔やむから後悔って言ううんだこたきひろし自由詩219/10/4 0:14
ザ・リバー(海に流れ着くためとは限らない)ホロウ・シカ...自由詩019/10/4 0:07
エチケットイオン自由詩1*19/10/3 23:30
罪深きは坂本瞳子自由詩1*19/10/3 22:20
ハンバーグの詩ミナト 螢自由詩019/10/3 18:56
掴んで。杏っ子自由詩019/10/3 18:32
クーヘン自由詩1*19/10/3 12:22
ゼロミナト 螢自由詩019/10/3 8:42
涎が出てきそうだこたきひろし自由詩119/10/3 8:06
言狐自由詩119/10/3 7:42

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