足元の春を越えて
いつもの朝が
バス停を通り過ぎて
橋の上から流れる朝日を見た

足元の蕾をよけて
春の色した風が
公園のベンチで休んで
明日は咲くよと言った

青空半分は宇宙の色 ...
九輪草の妖精が二人
空に手が届く山で

手をつなぎ
羽根を寄せあって
幸せそうに踊る

小さく可愛い桃色の花
虹で束ねたコサージュ
美しいドレスによく似合う

ゆっくりと
ささ ...
原初のもりのなかには
原初の夢があったのだろうか

生命ははじめて声をだしたときに
詩を綴っただろうか

曖昧な系統樹のはてに僕たちは
何の権利もないことを知るが

それが自由なのか ...
背中の影が
みえないかなしみを染み込ませて
笑ったら
朝になった

そんな
ちいさな窓からは
めにはみえない明るさが
すんなりと射し込んで
失った色を思い出させた

どん ...
夜寒さの無音の部屋で飲む焼酎

何故だろう独り静かに此処に居る

ゴォとまた街の彼方が唸っている

薄陽射す花野広がる忘却の果て

ひたすらに草を食む牛只在りて
今日、JAZZ喫茶映画館に集う僕等は
日常の仮面をそっと外す。

万葉の頃から続く〝言の葉〟への思
いを胸に秘め、見えない風に背を押
され、見えない糸に導かれ、この夕
べに集う僕等は一枚の ...
未完成な 時空ほど美しい

 たとえばそれは 忘れていた
 あどけない ことばにぃ しぐさにぃ

まるふぇいす ぼでぃでっばぐ


さぁ りいんすとぅーる しなきゃ


嗤え ...
「吐き出してしまえば、その場で楽になれる場所」として、ぼくは作られた。
誰かの口から出る汚物、言葉も想いも退廃物も全て受け入れるための便所。

 ぼくは黙って暗い場所で口を開けていればよかった。 ...
人が沈む
沈むのに言葉はいらない
臭い肉体が一欠片あれば良い
沈む先が行き先
水底ならばそれだけで幸せなことだ
ただ沈め
美しい時代もある
酷い時代もある
すべては時代が理解してく ...
遠いどこかの占い師が引いたタロットカードの審判を、いたずら好きの風がさらっていった。


おもむろに彼は彼女の義眼にキスをした。
開け放たれた窓からいたずら好きの風が迷いこんできて彼女の細い髪 ...
いたみから
目を背けられない夜の月のような
白く甘いこどくと
カップの底に残ったままのココアは
あの手が握りしめたやさしい日々の
ちいさな祈りをいくつも
いくつもつないで

告げること ...
講堂前の桜が咲いても
読まれるべき人達へ
君の文章は届かずに散ってゆく

話すべきことも
聴かれるべきことも
触れるべきことも
抱きしめるべきことも
何もなく
散ってゆく

その ...
眠ると眠りの底に拡がる笑いの曲、全ては私の棺桶となるために存在しているのだ、螺旋状になった、壁紙を這い蹲っていく、全ての煙は上に上がり、全ての存在は下降し拡散する、あなたはただここに居ればいい、あなた ... 沈んだ果肉は今までの自分を
呼んだ声に気づいているのか
赤い窓から捨てた血を吸って
ストローの中でまたやり直せる
甘くてふざけたくなるのに
ドロドロとした液体で汚れた
唇を舐めて気を引きし ...
鰻が滑る滑り台
背から腹から
強化プラスチックの象
透明に子供の足形
無数
いくら踏まれようとも
登られようとも
笑っている
ブランコ
ブランコ
フラミンゴ
特殊な鳥は前世罪人だ ...
僕は桜の道を歩いたのだ
家に帰る時 桜を見ているふりをして 
タワレコの前にCDを見に現れる 家に帰る時に
でも ああ 僕が歩いたことのある道を


僕は店の前に現れる タワレコの 
そ ...
「せんせい」
僕たちがそう呼んだ
すべての人たちへ

せんせいたちが
愛し愛された
たくさんの教え子のなかの
最も従順で
素直だったあの子に
せんせいたちが
今日
後ろから刺され ...
好きだった指先
嫌いだったこめかみ
身体中の全てが蝕まれる

コロナにおかされた文字は
新しい意味を植えつけられて
今日一日を頑張った俺の晩飯となる

人生が文学に収斂されてゆく前に
...
風が誰かの歌を剽窃するようにして吹くと、地がふるえ
て滑る。それはその上に立っているだけの人々が、私た
ちは何者なのかという疑問をいまだに捨てきれないこと
と、相似を成している。一寸ばかりの地虫 ...
気丈にふるまう僕を
むせび泣く僕を
知らないでいる君へ

癒えることのない傷を
負わせてやりたい
疼き、絶えず血を零し続け
夜には眠りを忘れ
空想の中で僕を
繰り返し繰り返し
殺し ...
人に向かって歩く
遠くに見える人
人が点滅する
そうして人は消えてゆく

離れている時はつながっていた
いくつそんなため息をつけば
光を育てられるのだろう
もうたぐり寄せるものもなく
...
海岸に流れ着いた死体は
名前のないまま葬られた
世間から隔離された
小さな漁師町の住民たちの優しさは
どちらかといえば退屈から来るもので

テツは一五歳
マチは一六歳
ラノは一四歳だっ ...
雨がポツリポツリと
傘をたたく
低い音
高い音
いろんな音色が
傘を滑って落ちていく

言葉が聞こえる
雨音の中に

妖精が言葉を
降らせている

私に気づいて欲しいと
雨 ...
ミツバチが
回覧板を抱いて
モンシロチョウに渡す

見出しは
「春の便りが届いたよ」
森の四季を綴った回覧板

シロツメクサの妖精から
デージーの妖精に手渡しされ
二人で仲良く読ん ...
いい匂いだね
春の香りがするね
子どもたちが見上げていく

路地の垣根を越えて
ジンチョウゲの花が
朝焼けに赤く染まる

朝の窓辺に
香りが届けられる
遠く離れたあなたの街へも
...
毎夜夢に現れる人達の
考えていることが見通せない
それぞれがそれぞれの意志を持ち
まんまブラックボックスだ

私の夢なのに!私の夢なのに?

彼らは何処からやって来るのだろう?
彼らは ...
どろんこ遊びは楽しいか
どろんこだらけのこの子どこの子
シャワーを浴びたら
そこにいたのは
人ではなくて、猫でした。

このこどこのこねこ
このねこどこのこ
こねこねこのこ
このこは ...
ガラスを壊したのが
三十年前だとするとその頃から
死ぬのが決定付けられてた
優勝、
一言で終わる
それが
息を飲み
目を触る
松の木の肌を剥がす
松脂がついた手すりを思い出し
思い ...
交差点で行きかう人を 市バスから眺める
私には気付かずに
けれど 確実に交差していく人の、
行先は黒い地下への入口

冷房の効きすぎたバス
喋らない老人たち
太陽に乱反射する高層ビルの窓 ...
あなたの望む
あなたにおなりなさい

例えば雪のように
柔らかく白く
降り積もりなさい

やがて踏みにじられ
汚されて逝く
その傷や痛みを
涙や嘘で繕うのです
...
日付順文書リスト
タイトル投稿者カテゴリPoint日付
春の入り口で丘白月自由詩120/3/23 22:48
妖精のメヌエット自由詩020/3/23 22:47
原初の森梅昆布茶自由詩1020/3/23 22:46
まっしろなせかい秋葉竹自由詩720/3/23 22:43
推移(改訂)ひだかたけし俳句620/3/23 21:45
『詩の映画館』に寄せて服部 剛自由詩420/3/23 21:32
みかんすうナンモナイデ...自由詩6*20/3/23 21:09
ぼく為平 澪自由詩120/3/23 21:00
春に沈むたもつ自由詩220/3/23 19:50
ナイトの忠義幽霊自由詩120/3/23 15:20
夜の月が祈りのかたちを照らすときかんな自由詩320/3/23 11:52
原稿と花びらAB(なかほ...自由詩120/3/23 11:06
sign_A由比良 倖自由詩120/3/23 10:19
みっくすじゅーすミナト 螢自由詩120/3/23 10:02
ありふれた公園秋也自由詩1*20/3/23 1:47
桜とタワレコ番田 自由詩220/3/23 1:35
先生両性具有自由詩2*20/3/23 0:23
人生が文学に収斂されてゆく前に足立らどみ自由詩020/3/23 0:06
地滑り岡部淳太郎自由詩020/3/23 0:05
依存両性具有自由詩120/3/23 0:05
点滅木葉 揺自由詩520/3/22 23:59
からっぽの世界ホロウ・シカ...自由詩8*20/3/22 23:46
言葉の雨丘白月自由詩120/3/22 22:46
春のたより自由詩020/3/22 22:45
沈丁花の妖精自由詩020/3/22 22:45
夢の他者ひだかたけし自由詩420/3/22 19:22
どろんこだらけのこの子どこの子足立らどみ自由詩120/3/22 19:12
踏みつけの春這 いずる自由詩120/3/22 19:05
転がる為平 澪自由詩220/3/22 17:35
降り積もる雪のように自由詩020/3/22 17:29

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