夜更けに僕の勤務は始まる
夜明けに僕の勤務は終わらない
それとはあまり関係ないが
夜桜ばかりが散りかかる明治通り
では大正通りはないのかと考えたりするが
昭和通りはたぶん各地に点在 ...
そろそろ化粧をはじめなければ……
肉付いた太ももが張る。張るので痙攣をはじめる。
また 腸が泣き出した。
溜まった便の隙間からガスが漏れてくる。かと思えば三日後には便が止まらない。 ...
チリチリと薬缶が燃える
怒りで燃える
グラグラと蒸気が噴きあがる
焼けた石を何度も何度も投げつけられてベコベコに凹んでる
舌の根に酸っぱくて苦い味がいつもしてる
行き場のないやりきれなさ
...
北の地を放浪しても
得るものは老いた馬の
澄んだ瞳だけだった
若駒とともに嘶いたが
そのように走れなかった
鞄をひらきぶち撒けて
夢も希望も熱狂も棄て
敗残兵なりに鞄は軽く
...
眠りの横で願うとき
わたしの願いが
泥のように暗い
頬をそっと撫でたいとき
わたしのゆびが
泥を塗るように重たい
せめてわたしが
だれも傷つけないように
祈るとき
わたしの眠 ...
ふるい嘘を すてた日
体が軽くて
歩きにくかった
曲がっても曲がっても
曲がり角
街はらせんに伸びつづけ
かわいたパン くらいの
気持になって
飛び降りるとき
空は
わ ...
毎日つけているつがいのマスク
人間でいえばもう80歳くらいだろう
一日交代で洗っては干し洗っては干す
135回くらい洗っても毛羽立たない
どんどん肌になじんでいく
ほつれがないわけではない
...
淡く赤く
想い出のような
タイムの花が咲いた
妖精の足音が聞こえる
密やかに
ハープの音のように
私は眠れない星の子供
窓を少し空けたまま
香りをひとりじめして
夢の入り口を ...
お昼休みにだけ
あなたを見つめてた
あなたの借りた本を
いつも次に借りる
あなたの名前の下に
私の名前を書く
ただそれだけで
胸を熱くしていた
転校すると聞いた日
最後の図書 ...
雨上がりの夜
羽根を広げ
月の光をあつめて
命の継ぎ足しをする妖精
丸い雫がいくつも
次から次へと
クレマチスの葉に
泣いてるように流れていく
あした咲く花の色は
今夜の妖精 ...
古い手を繋いで来た約束は
一瞬の風の中を盲目にする
先へ進めないような不安さえ
スライドさせればマントになるよ
放課後を待つだけの時間に
目を細めながら夢を描いた
どこか遠くへ行きたいな
...
自称詩人が
自宅に引きこもるだけじゃ
いつもと一緒で変わんないだろ
それ以上のことをやんなきゃ
自粛になんないんだよ
うーん、そうだなあ・・・
自宅の押し入れに
閉じこもったまま一生出て ...
本当はほとんど途方にくれた本
行き当たりばったりばっかりだったんだ
見るからに大変そうな大変身
お話が終わったあとに話する
憮然として風に撫でられている猫
...
公平と平等
当然ある筈のものがなかった
肝心な人の命を計る物差しにさえ
公平と平等に目盛りが刻まれていなかったと
思い知らされた
それぞれの人には
それぞれの値札がついていて
...
今日もドアを押すと
誰もいない街を 僕は行く 硬いペダルを
誰に会うこともなく踏みしめている そして
通い慣れた道に僕がいた
ラブ・サイケデリコの声
ラジオをつけると彼らは今もそこに ...
壁に残された二年前の嘘
ストラヴィンスキーの神経症的な後味
朝食のベーコンの油のにおいが
因縁みたいに食卓にしがみついてる
ラジオ・プログラムは元気が出る歌とかそんなものばかりで
驚 ...
長すぎる夜に
ほんの少しの朝のきれはしを
しのばせておく
ばらばらになった風景が
夢のなかでぼんやりと
それでも一つに結び合おうとすると
空に向かって曲がりくねりながら伸びて
その先で開 ...
片思いがすれ違う
風のなかに文字がからまって
いっせいに蝶が追いかける
ほどけないと知りながら
だけど放っておけないから
たった二つすきの二文字を
言い訳の海から拾ってくる
大勢の人と一緒に
私の森へ登ってくるあなた
もう忘れたでしょうね
一緒に遊んだのは小さなころ
あなたが空海の名前で
高野山に来ることは
胡桃の預言書で知っていた
小さかったまおちゃん
...
森の花屋は
入り口も出口もない
扉も屋根もない
店員の妖精は
ミツバチに押し売り
花のビー玉が降れば
枇杷の葉で雨宿り
黄昏は甘い香り
閉店知らせる風が
月を呼びに出かける
イカ墨
おーい店員さん
そうね
取り消しで
食べたら
思てんのと違う
微笑みをグラスに注げたなら
傾けて一緒に目を合わせよう
嬉しくて泣ける映画みたいに
薄い涙が夜空を溶かして
青くなるグラスは特注品だよ
幸せだと思った時は
微笑みが揺れる星を拾える
前髪 ...
それは
吹く事を忘れた
風の涙
それは
雲のハンカチで
拭いきれない
空の悲しみ
君は正座をしながら
アイロンをかけている
脂っこいものや甘いものを
食べ過ぎてはだめ
そうやってしわを伸ばしていく
部屋を出るときは
必ず鍵をかけてね
そうやって生地を裏返す
平積みに ...
あの日の詩から目をそらす日々だった
きみだけが昔の名前でぼくを呼ぶ
あの頃の、ぼくの詩に叱られています
見上げれば曇天だって空の色
{引用=インセンス}
火を点けて
饒舌な沈黙の眼差しと
爛熟の吐息で苛みながら
突く牛の潤んだ目
獅子の尾で打ち据えた
定理のない
地獄をひとひら移植して
{ルビ舐=ねぶ}られ食まれ灼 ...
カフカが変身をしてフカフカになったりしないかな。
そのフカフカを海辺に敷き、お昼寝とかしてみたいな。
百均で友達なんて売ってない
暗殺をされたりしない俺なんか
血が吹いたカッターナイフよく切れる
心臓が痛くなったら救心で
毒 薬 人は誰でも合わせ持つ
眩しくて太陽なんて目 ...
背後から呼ばれたような気がした
雑踏に立ち止まり振り返ると
それは自分ではなかった
ぜんぜん知らない誰かが
知ってる人間を偶然見かけたらしい
呼び止めて懐かしげに言葉をかけていた
...
「ケイ、こっちだ」
「どうしたの? おにいちゃん」
「きょうはおかあさんのタンジョウビだから、ケーキをつくるぞ」
「わーい。ケーキだ。ケーキ。おかあさん、よろこぶかな?」
「よろこぶ。ぜったい ...
日付順文書リスト
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
なにもなかった昭和に寄せて
梅昆布茶
自由詩
5*
20/4/21 3:25
Dr.マルケ氏の予感
アラガイs
自由詩
1*
20/4/21 3:19
薬缶―怒り
凍湖
自由詩
1
20/4/21 1:42
海への帰路
帆場蔵人
自由詩
6*
20/4/21 1:16
2002
はるな
自由詩
3
20/4/21 0:00
2001
〃
自由詩
4
20/4/20 23:55
マスク
木屋 亞万
自由詩
1*
20/4/20 23:29
タイムの妖精
丘白月
自由詩
1
20/4/20 21:50
栞
〃
自由詩
0
20/4/20 21:50
クレマチス
〃
自由詩
1
20/4/20 21:49
カーテン
ミナト 螢
自由詩
1*
20/4/20 20:34
自称詩人に自粛を促す
花形新次
自由詩
1
20/4/20 19:37
途方
水宮うみ
川柳
0
20/4/20 16:39
明と暗
こたきひろし
自由詩
2
20/4/20 5:44
落ち葉の春
番田
自由詩
1
20/4/20 1:01
濁流によって朝は足止めされてる
ホロウ・シカ...
自由詩
1*
20/4/20 0:29
眼の奥処
岡部淳太郎
自由詩
1
20/4/19 23:19
ガウラの妖精
丘白月
自由詩
0
20/4/19 21:45
クマガイソウの妖精
〃
自由詩
1
20/4/19 21:44
妖精の花屋
〃
自由詩
0
20/4/19 21:44
20200419
Naúl
自由詩
0
20/4/19 21:43
微笑み
ミナト 螢
自由詩
1
20/4/19 18:35
雨
風の化身
自由詩
0
20/4/19 18:05
アイロン
葉leaf
自由詩
3
20/4/19 16:00
詩かられる
水宮うみ
川柳
0
20/4/19 14:27
壊疽した旅行者 五
ただのみきや
自由詩
2*
20/4/19 13:06
フカフカ
クーヘン
自由詩
2+*
20/4/19 12:36
俳句十味
こたきひろし
俳句
0
20/4/19 6:54
傷口が塞がらない
〃
自由詩
7
20/4/19 6:12
朝遊び〜「初めてのケーキ作り」
トビラ
自由詩
0
20/4/19 6:03
837
838
839
840
841
842
843
844
845
846
847
848
849
850
851
852
853
854
855
856
857
858
859
860
861
862
863
864
865
866
867
868
869
870
871
872
873
874
875
876
877
加筆訂正:
壊疽した旅行者 五
/
ただのみきや
[20/4/20 11:32]
数か所小修正しました。
3.46sec.