それは、背中で引戸をしめて
出て行きました
それを、見送った
濃紫している縁の眼鏡に映る
グラスと氷水を
小刻みにゆらします、と
氷たちの涼しくかろやかな音
生ぬるい空気を透過します
...
宇宙の規格が
地球の法則になる
出来事として行われたならば
街の片隅に残る
擦り切れたビデオテープを
永遠に焼けばいい
ノスタルジックな伝統が
息づく吐息は
乾ききらな ...
八月が恐い
僕は七月に話しかけていたのに
七月は知らぬ間に去っていた
八月には入道雲が空を仕切る
僕は彼らの無遠慮さが嫌いだ
態度がでかくて、真っ白で、どことなく冷たい
全身が真っ白の ...
自分がひとつではなく歩き続けた
体にそのことを駆けぬけるよう
君がはじめればいい
目的を自分に戻していた
身を ローラーボードに託して
塔のてっぺんから飛行する
窓の表面から流れていく ...
緑に生い茂る稲たちを
その口で食べたヤゴやザリガニは
君とともにひとつになった
黒い物体の自由きままさ
風のバッグから服を取り出すと
帰り道を帰って行く
強いヒレを持たされた
プール ...
月光にのびる
私の影
過ぎゆく日々の中で
月を見上げることも忘れ
ただ朝が来て
また夜が来る
私はどこへ行くの?
私はどこへ帰るの?
漂流者のような私の心を
月は見て ...
かみさまおねがい
どうしてひとはしぬのか
おしえて
かみさまおねがい
どうしてひとはけっこんするのか
おしえて
かみさまおねがい
どうしてひとはこいをするのか
おしえて
...
回せよ回せ
輪廻の風車水車
其処で玩んであげようぞ
罪人殉教処刑無罪水掛
約束されない運命の環
回せよ回せ(蓮の上で歌おうぞ)
廻れよ廻れ(蜘蛛の糸は細く)
世界は我が手の内 ...
夕暮れはかなしみを着てその外に星空を着て地球の夜
梅雨明けぬ空灰色に夕暮れて蝙蝠滴るごとく降り来る
すでに夜の側にいてまだ夕映えをガラスの壁のビルは反して
きみは玉乗りゆ ...
白い魚を
この両目に見た
淡い午後のこと
そこらじゅうに
焼きついていたのは
光だけだった
水槽のような
街にきみは泳 ...
私は根無し草
私は風来坊
私の行方は
誰も知らない。
でも気持ち良いんだ
僕は自由なバタフライ
私は突き進む
私は動くもの
NEVER GIVE UP!
祈り、語り、聞き、従 ...
心の夜に見えた明かりを
大切にしたいと思った心は
夜明けを迎えても尚、
その明かりを大切にするだろうか
アイシテル
その使い古された言葉を言ってみても良いですか
人生で初めてその衝動にかられている
その言葉の意味が解ったわけじゃない
その言葉に似合うほど君を愛したからじゃない
ただ、その響きを ...
氷、と書かれた布製のものが
海からの風にそよいでいる
大盛の焼きそばは皿いっぱいに広がり
けれどできる限りの表面張力によって
その外形を保っている
去勢されたばかりの犬が
日陰で餌の ...
アイリス、薔薇の虹彩
水晶体は紫水晶
産毛のような視神経
薔薇の睫毛
やわらかな莟み耳朶
すべらかな鼻すじ
花はもともとその多くがヘルマフロディトス
笑窪には邪気と無邪気
薔薇 ...
毎朝やってくる
真っ白な日常
今日はどんな色に染まるかな?
昨日は灰色だった
まるで厚い雲のように
気分がひどく落ち込んで
時々にわか雨が降っていたよ
でも今日は君に会える
君は太 ...
090731
拾ったばかりの
疑似餌を探す
空の彼方にあるはずと
小さな兄貴が法螺を吹く
疑似餌はおまえの目の前に
木の枝に
ぶらぶらと
見え ...
飢えているのかもしれず
もって生まれた悲しみを
あなたがたは口にしない
島を取り囲んでいる
水のような白き砂を
波紋が渡っていくのを
凝っとみつめている
辛い塩水はもうない
考 ...
「愛している」という
忘れられたくない
だから
/
「愛している」という
レゾン・デ・エートルに敬礼
/
「愛している」という
静脈が動脈になる
/
「愛している」という
こんな ...
ガンとは響きの悪いことばだ
それはガンの意味を知っているせいなのか
意味を響きに置き変えたのがガンなのか
こんな近くに
三人もガンを持つひとがいる
その響きに飲まれまいと ...
咲いた菜の花をむしり採って、
夕暮れに鳴く蜩を踏み潰して、
熟れた枇杷を投げ捨てて、
白い地面を蹴飛ばしました。
「毎年、四回やって来る電報は、全て、破り捨てました。」
―― ...
誰もいない家の
ベッドに一人横たわり
イヤフォンを耳に入れ
励ますような
君の唄声を聴いていた
窓から吹き込む夜風に
カレンダーはざわめいて
{ルビ捲=めく}れる暦の隙 ...
君の首筋に
この指をなぞらせる
はやく
心臓をえぐりだして
左心室の筋肉の美しさを閉じ込めてしまいたいと思う
虚ろを見据えるその瞳は
もう二度と脳内と信号を交換することもないのだ
...
風に吹かれて
闇の彼岸へ
遠ざかる
テール・ランプ
滲んで
見えなくなるまで
追い続けた
ついさっき
さよならを
言った
横顔の
髪の艶やかな
乱れと
掌の温もりが
もう ...
ふみきりよ、ふみきりよ
無言で開いて直立する
{ルビ縞々=しましま}の柱に付いた
夜道を照らす、照明灯よ
ショパンの幻影が弾くピアノを
イヤフォンから聴い ...
電子時計が0時00分と日付、室温を示している
街路で発狂したような救急車のサイレンが響きわたる
長く続けていた会話が閉ざされる
無機質な室内に空調の音が呻いている
自動ドアは休む間もなく開 ...
何処までも続く涯の無い青空の下に/
何処までも続く涯の無い青空の下に埋もれたまま
彼は独りぼっちで数と戯れていた
無数に飛び交う数字と記号を捕まえては空白を埋めて行き
それが正しいかどうかを確か ...
そんなところにいたのかブレーキ
うなだれてないで体起こして
頼りにしてるのに
そんなあなたを見ると
私も自信がなくなるよ
今はどうとでもなる
未来さえも決められる
だから不安で仕方が ...
骨身惜しまず、働いたあの頃を振り返る日々
―――そんな気色ばむ日常に嘯く日々はもう老いた
連れ添いふたつの撓み軋む感情を
――――諌めるように
律動を産み落とす篝火を手に
――――掲 ...
こんなにもわたしのからだは
文明に侵されていたんだ
しゅわしゅわと熱がからだにしみこむ
気づいて、気づいて
こんなにもさみしさが背骨にわだかまっている
生きてて、生きてて
伸ばしか ...
日付順文書リスト
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
ある夏の背中
こしごえ
自由詩
5*
09/8/1 4:41
AV女優
小川 葉
自由詩
5
09/8/1 3:31
はちがつがこわい
木屋 亞万
自由詩
2*
09/8/1 2:55
ローラーボード飛行
番田
自由詩
1
09/8/1 2:48
ゲンゴロウ
〃
自由詩
0
09/8/1 2:45
月夜
ヒロシ
自由詩
3
09/8/1 2:42
かみさまおねがい
ばんざわ く...
自由詩
2*
09/8/1 1:54
輪廻空想論----
AKiHiC...
自由詩
1
09/8/1 1:49
七月の短歌
kaeru
短歌
1
09/8/1 1:16
白い魚
草野春心
自由詩
4
09/8/1 0:37
平成の問題児
ペポパンプ
自由詩
8*
09/8/1 0:36
変化
邦秋
自由詩
1*
09/8/1 0:29
言ってみても良いですか
智哉
自由詩
0
09/8/1 0:16
海の家
たもつ
自由詩
10
09/8/1 0:08
短冊と落とし文月/混沌の薔薇
海里
自由詩
0
09/7/31 23:55
日常
ミツバチ
自由詩
2
09/7/31 23:40
魚釣り
あおば
自由詩
6*
09/7/31 23:28
深夜まで
瀬崎 虎彦
自由詩
3
09/7/31 23:23
「愛している」という
〃
俳句
1
09/7/31 23:21
矛盾の波
吉岡ペペロ
自由詩
3
09/7/31 23:15
伝わる
志賀羽音
自由詩
4
09/7/31 22:20
夜の拳
服部 剛
自由詩
5
09/7/31 22:19
食物連鎖
ジャイコ
自由詩
5*
09/7/31 22:06
横顔
フクスケ
自由詩
2
09/7/31 21:41
夜の江ノ電
服部 剛
自由詩
4*
09/7/31 21:25
反逆する風景
熊野とろろ
自由詩
2*
09/7/31 21:19
風に乗ったチョーク
遊佐
自由詩
7*
09/7/31 21:09
ニュートラル
木葉 揺
自由詩
1*
09/7/31 20:56
『光蘚〜ヒカリゴケ』
Leaf
自由詩
1*
09/7/31 20:29
おふろ
三原千尋
自由詩
3*
09/7/31 20:24
4309
4310
4311
4312
4313
4314
4315
4316
4317
4318
4319
4320
4321
4322
4323
4324
4325
4326
4327
4328
4329
4330
4331
4332
4333
4334
4335
4336
4337
4338
4339
4340
4341
4342
4343
4344
4345
4346
4347
4348
4349
加筆訂正:
逝ってよし
/
zihan
[09/8/1 0:45]
改題しました
6.45sec.