それが
始まりなのか
終りなのか
分からないまま
凝視する
初対面の挨拶も
別れの挨拶も
一度きり
一度きりだから
忘れないでいたい
忘れるのが
怖いのではなく
哀しさのため
...
 
忘れ物のような話をしました
ただ長いだけのベンチがあり
終わりの無い話を続けました
読みかけの本が無造作にふせられ
背表紙は少し傷みかけていました
マリエはすぐに人を殺そうとする
け ...
男の腰に食らいついていたとき
わたしは自分がひとさじの情けを持ち合わせているのだと思い知る

に成り上がれ
私が私であるなんて
脳と性器とをひとすじの光で繋げるようなものだから
ただ名づ ...
水に溶かした
塩化ナトリウム その他の無機塩類
海水と同じ濃さにして
瑠璃スズメダイを泳がせた

枝珊瑚を探しているのか
きらきらと
行き来する 瑠璃色

本当は
君と同じ真っ青な ...
ほうりこむ
可能性を海に
可能性の海に
過ちが沈む
確かだった気持ちや
不明確なままの関係が
仄暗い重力に揺れながら
ゆっくりと底に横たわる

私は海辺を去る

そして
...
風邪 いちにちめ

体のなかはあついのに
皮膚の表面はつめたい
俗に云う風邪なのだと気づいてからは
ずっと布団の中でグレープフルーツを齧っていた
昇ってくる陽にそっくりな果実は
わたくし ...
人体模型を見た時、心が無かったことに気付きました。


けれど、もし。


もし、心が在るとしたら、ありがちでしょうが、


それは心臓あたりでしょう。


今、ズキズキと痛む ...
入り口で友達を待つ
美術館の敷地の膨大な広がりは
僕の繊細な部分を広げ続け
空の広がりにまで接続する
空の水にはごくうっすらと
大地が映っているかのようだ

ひさしぶり
仕事はどう?
...
たくさんの後悔の間から
こぼれ落ちてくる綿埃のような溜息は
やはり全部後悔だ。

黙っていると
まわりの空気が
鈍い鉛色の重みをもって
締め付けてくる。

その中で蠢いている自分は
...
生温かい風が
宵闇のまちなかを吹き渡る
昼間の炎熱で地表はほてったまま
真夜中の太陽はいま
足元で褐色に光っている


サンパウロはいま南中を迎えた
足元の地層の遠い裏側を
真昼の太 ...
彼女は言う
ほらご覧よ
指差した先は果てしなく真っ青な空で
でも時々何処かが赤く染まるのよ
そう呟いては俯く
きっとあの重そうな銀色の機体は
見た目に反して軽やかで
この空をまるで自分の ...
抱き合ったり
殴り合わなければ
医術が進歩しないのです
解るかい?

彼方はそう言って
幾つものモルモットを
解剖したのですね
判りますよ

言葉を尽くして
語り明かさない限りは ...
傷が降り
窓にとまる
話し声
水の声


青と白
多くを知る不幸
管楽器
追いやられて


父も母も妻も子も
友も自己も他も無機もない
夜のまぶしさ
...
                   090729


からんとおちるおとのあとからあとから猫が踊るようについてくる
トーさんがカーさんと比較対象の動物をえり好みしている
皮を剥いでから ...
風鈴の肩に触れけり里帰り 1北方でいななく馬を駆って天


2ペン強し思想弾道炸裂す


3言語なり 光 爆すほど白くあり


4せせらぎの水の楽曲護岸あり


5存在の壺の深みに嵌まりしを


...
いつだってそう 丸め込むの

私からの別れ話は
『逃げてるだけ』って
打ち消したくせに

貴方からの 別れ話は
引き返せないのね

本当のことも話せない
臆病者のくせに


...
君と僕は薬と病気の話だけするね、いつも

デパスはふんやりぼんやりできていいよね

僕はデパスに恋してる、ぼんやりと

ドグマチールは太った太ったぶくぶく太った、胃薬だけはある

でも ...
止まらない
止まらない
君の頭を撫でるのが止まらない

止まらない
止まらない
あなたに送るメールを打つ手が止まらない

止まらない
止まらない
虚無感と涙とお喋りが止まらない
...
僕は死にかけていた
言葉を僕に思い出す 誰の言葉も
日のあろう けれどないみたいで誰もいないので
ヤギのようになるしかない

ディアボロの味を僕らは思い出された気がする
レコードをこの胸か ...
 
 
 
【終わる世界】



 そっと瞳を閉じて、人生の幕を下ろした貴方。

 終わりの世界はどんな場所ですか。
 もうそこは私の居る場所とは違う異質な世界で
...
 
 
ひざの上で
猫が
ねこっ
としてるので
私も
ひとっ
として
喉を撫でる

ひざを離れ
ねこっ
としたまま
窓から出ていくと
ひとっ
として
さみしくなる
...
本当の本当は本当か。

嘘の嘘は嘘なのか。

本当の嘘は嘘のこと。

嘘の本当も嘘のこと。

本当と嘘は曖昧で、
嘘と本当は明確です。


嘘の嘘は本当で、
本当の本当は ...
二台のロケットが
異なる方向に
まっすぐに飛んでいく
何も無い空間を
お互いに示し合わせて
同じ部品を欠損していた
同様の不具合が
等しく生じますように
やがて一台が壊れて
粉々にな ...
《ある少女の過ち》

私は聖書をビリビリに破いて捨てた
みんなが私を信じられないと言う瞳で見た
教室が凍りついた
「あなたたち、この位のことが出来ないんだったら本当に神様を見たなんて言えない ...
あの娘がまっすぐにあたしを見るから
あたしはドキドキしてしまう
ああ神様いっそこの心臓をあたしから抜いてはくれませんか
リサの青い眼はとても澄んでいて
吸い込まれちゃいそう
「リサ、こんなと ...
ふと見下ろした煉瓦の上に 
蝸牛の子供が一匹 
二本の細い触角で 
何かを探るように、這っている 

少しの間、僕は思いに耽り 
ふたたび見下ろした 
小さい渦巻はさっきより 
確かに ...
でんちパック

とれた


でんちも

とれた


まさか

まさかの

いままでに

うごいたことが

ないかのような

そんなかたち


おどろかされ ...
さきほどまでは

コーヒーは

入っていたことにしよう


さらしてきた

形は

一瞬だと

圧倒かも
カナカナ

カナカナ


さぁ

ご飯でも喰うカナ


カナカナ

カナカナ


う〜ん

あっちの木でカナ


カナカナ

カナカナ


この感覚
...
日付順文書リスト
タイトル投稿者カテゴリPoint日付
白い紙フクスケ自由詩009/7/29 20:57
首都たもつ自由詩1009/7/29 19:34
犬(完全版)鈴木まみどり自由詩9*09/7/29 19:29
人工海水照留 セレン自由詩3*09/7/29 18:35
可能性の海瑠王自由詩5*09/7/29 18:24
かぜごゑ吉田ぐんじょ...自由詩809/7/29 18:21
心の在処。狠志自由詩109/7/29 16:04
美術館葉leaf自由詩909/7/29 15:30
空気圧……とある蛙自由詩7*09/7/29 13:03
創書日和【陽】ミッドナイト・サン大村 浩一自由詩3*09/7/29 13:03
八月ミツバチ自由詩7*09/7/29 12:15
お医者さまと主治医の問答zihan自由詩1*09/7/29 10:45
無言木立 悟自由詩209/7/29 10:37
ムササビとマタタビあおば自由詩3*09/7/29 10:06
風鈴A-29俳句2*09/7/29 9:11
推敲09・4アハウ俳句1*09/7/29 8:20
YuLia自由詩1*09/7/29 7:50
かいわうおくきん自由詩0*09/7/29 4:24
苺デラックスクリームパフェゆりあ自由詩209/7/29 3:12
あるふるさと番田 自由詩009/7/29 2:44
終わる世界綾瀬たかし自由詩009/7/29 2:06
ねこっ小川 葉自由詩709/7/29 1:54
本当と嘘敬語自由詩009/7/29 1:44
通信砧 和日自由詩909/7/29 1:31
A SUMMER WASTING〜地獄の季節〜ゆりあ自由詩2*09/7/29 0:25
君の心臓自由詩209/7/29 0:22
台風0号 服部 剛自由詩7*09/7/29 0:17
おもちゃおかず自由詩0*09/7/29 0:04
コーヒーは こんにちは自由詩1*09/7/28 23:58
そのひぐらし、その日暮らしにつき自由詩009/7/28 23:55

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7.68sec.