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瓦礫と郵便ポスト白く白く輸入

歩み寄る 影で谷底汚すべく

伝え聞く神話の沖にブイひとつ

島に立ち残像から残像見下ろす

和紙の空二重に見え足首から見た

まだプールに飛び込む ....
篝火に最高齢の降霊祭

天秤の受け皿になぞられた跡

白昼に銅絡め取る蔦の息

膝の海部屋に広がり旅客立つ

口述の街は一個の倉庫黴びて

心臓漂う海岬見え低温の牢

もてなし ....
柱研がれて朝焼けの六対になる

思い出の本に無くした腕の跡

肺に達する狐を揺らして教会に行く

重い気泡徐々に浮上し階下で弾ける

熊の手を熊から降ろす階段長い

だれもかも老い ....
港で毛並みのいい犬が火を吐いている

母屋の息苦しさと隣り合わせ箪笥軋む

茂みの兵に気付かず船膨らみ撃たれる

揺らぐ門の前に立ちペットボトル覗く

細かい交差の中火となる鉄幾重に伸 ....
砂巻き上げ騒ぐ海ひたと光に遭う

ラジオ壊れて六歳児の名を呼び続ける

指の腹を故郷に向けて押しとどめる

雨に濡れた前髪に目と水たまり

本当は白い青葉を冬に透かす

怯える者の ....
心臓の裏から散る紙吹雪赤

時差で今発煙筒を挙げている

刺した画鋲の並行世界で画鋲抜く

引き裂く手の感覚思う丘の上

人魂がある草原はずっと青

何を思えば月のように浮かんでい ....
頬を伝うスペードの影月光浴びて

滝のそばで膨らむぬいぐるみの静けさ

想像上入り組んでいる鯨は筒

生まれ変わる前に貸した三輪車でやって来た

髪を外に垂らす日の夜の長い髪

船 ....
褪せぬ赤
通うぬくもり
繋ぐ糸


降り積もる
言の葉燃ゆる
午前零時


夢語り
遮る醜き
独占欲


毎夜ごと
織り上げていく
いつかの景色


夏の朝 ....
奴隷らの金歯くすます誕生の飛沫

茶したたる階下を泳いで出ていく

土踏む葉に涙し たかが宿命など

足を損い渡せぬ絵画に群れなす御魂

山よりもクレーン高い場所から息

逆流に佇 ....
この街を見上げるいつかを歩いている

夕焼けを毛布に焼き付けて夜の火

ハンカチ横切る誰かの頭上を傘で愛す

全ての弦こともなげに切れ黒い目のヴァイオリニスト

星雲を気配として佇む地 ....
綿眺めて暮らす明くる日も明くる日も朧

不慮の隣人また白黒に配信され

キリツキリツと鳥が鳴き針だらけの天井

米量る音血の減る音が手をつたう

動力装置をちぎる人形たましい見えて
 ....
心臓の音が滞空時間を刻む

私園の片隅から色とりどりの風船湧く

にまいばのあいだとおってかえって、風

疲れて電極みたいってことを壊して伝える

飴煮えて逃げる兄弟のつめたい息

 ....
くすむ孤児院の支柱誰かである時間

鉄吹雪やんでくれ動悸がとまらない

かんむり授かる牙 まみどりからやりなおし

目が冴えて月光よりも静かな猿

もう末代本能寺から髪の傷み

草 ....
きのうのじぶんと重なりにゆく彼岸まで

落ちた空の木片踏んであげる悲鳴

そんなに脇腹を痛めなくてもいいよお別れだ

旅の終わりより先に鳥居見えてくぐる

過去へ戻る ゼロはもう閉じて ....
暮れる無人駅に人でなしがぽつり

この街はどこからはじまる杭を打つ

死氷着く 絶海
とはこのこと

一切れはワゴンに乗せられ
て どこかへ

海鼠腸
しはらいうのみになりすます ....
練炭がにおい吊金具が軋む

裏表がなくてしのび笑い

整列完了ぼくらマドモアゼルのしもべ

崖に靴下の自ずから白く

鈴虫を噛んでめまいを飼い慣らす

飲みほせば樹海もさわやかな緑 ....
キクチさんの川柳おすすめリスト(16)
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