ギターを弾きながら

ぼくをあなたは外に誘った

可能性なんてなかったのに

あなたはギターを弾きながら

ぼくを見上げて微笑んでいた


たぶんディープロンググッバイ

ふ ....
さしだせば
手を取ってくれるほうへ
手を握れば
握り返してくれるほうへ
ゆっくりゆっくり
歩いていく。
闇のなかには星はない
星は光がつくりだすもの
本当は闇でさえ
光から生まれるも ....
絆は悲鳴を上げる
壊れたオルガンから吹いてくる
冷たい無言の侵食に
皮膚は乾いて剥がれ落ち
ざらついた土壁が顕わになった
隠れたところから見ている
目が
衝突して{ルビ擦=こす}り付けら ....
わたしのなかから
遠い声がする

ふるさとよりも
遠いところから

その声にさそわれて
わたしはどこかへ
帰りたくなる

子供の姿に戻って
犬の姿に戻って
蝶の姿に戻って
そ ....
おおきなプリンを見た
まわりの商品が小人に見えるほどの
こどもの頃出会っていたら
一目で恋に落ちただろう
ぷるるんあまいときめきは
すぐに終わってしまうのが常だったから
記憶の中の憧れは今 ....
花のかたちは化かしあい

化かしあいはいたいけな愛のかたち

水はかたちをかえていく

とめどなくこんなとこまで流れ来る


不安と寂しさがまじりあう

健気な生き物たちを迷わせ ....
時計のないまちを歩くと
歩数計が時間にすりかわる

きみの面影ばかりがやきついた瞳は
きょうも空疎で狭窄しているみたいだし

きのう人参畑だった農地には
いつのまにかウイークリーマンショ ....
沢山の偽物をつぎはぎして
自分という人形を作り上げた
糸と針で縫い合わせた、
建前と奇麗事のパッチワークを

ああ、
何も変わっていない
疑いを知らない、無垢な心を
この世界に差し出し ....
唾を唾で
瞳を瞳で抑えながら
においの無い人ごみは
鉄路に影を残してゆく


ひと粒の胡椒が
紙の上を転がり
拾おうとするたびに終わり
つまんでは落とし またはじまる ....
艶やかなバラも散る
やさしげな言葉と眼差しを添えて
去って往く喜びの日々

誇らしげなバラも散る
たのしげなギターとメロウな歌声
血のなみだ流す心の代わりに

うめつくす雪の空
一羽 ....
初詣の帰り道
自販機の灯りの前で
ホットココアを
ポケットに入れて
きみは言う
「全部捨てて逃げちゃおうか?」

「無理だよ」
「わかってるって」


初詣の帰り道
自販機の灯 ....
君と僕
孤独に震えるクローゼット
明けはなして見ている朝日の階段のむこうは

夜で
夜って言ったら目を閉じるゲーム
サイコロ転がして3マスすすんだ先で転ぶゲーム
うつぶせで動かない君を
 ....
それから空は夏雲湧き立ち、風は川を越えて丘を越えて、それから線路を越えて団地を越えて、それからあの家の窓を抜けて、あの白い壁の部屋をぐるりと回る。部屋には檻があって虎がいて、虎は檻の中で待っている。誰 .... 薄くにじむ曇天に
陽は破れ
私たちは歩く
口の尖った犬を抱えて

濃い実の残る柿の梢に
風をぶら下げて
風の飛び去る松の林に
大きな瞳を棲まわせて

薄くにじむ曇天に
陽は動かな ....
穏やかに白く
少しだけ痩せた面持ちで
たなびく蒼い雲よりはるか
高くに在って潤むもの
この想い捉えて放さず
冬枯れた枝のすがる指先逃れ
軌跡すら残さずに
やわらかな光秘め沈黙の
あらゆ ....
対岸の小さな明かりたちを
こぼしたビーズのように拾い集めている

たぶんもう二度と、永遠に来ないだろう完全な夜のことを思う
いつだってやり直したくなった頃には潮が満ちていて
もう引き返せない ....
魚は形を失った
こっそり棚から取ろうと背伸びした
幼子の小さな掌から
するりと逃げ出したのだ
{ルビ釉薬=ゆうやく}で青みを帯びて
濡れたような
しなやかな生の動態を
無言で秘めて微動だ ....
雲の多いそらを見て

きょうはついてるなと思う

風の冷たい道ゆきに

いいことがあるかもと思う


茎と花びらが舞う

前にゆく上にゆく

荒野にぽつんと階段が

大理 ....
{引用=
つやのある蟻のような円らな瞳で、住みついている栗鼠のようにや
さしく微笑みかける。いま柔らかな月光によって冷ややかにコーテ
ィングされながら、か細く流れる川の音のようにやさしくせせらぐ ....
やあ、とふらり訪れ
古書店のカウンターに
腰を下ろし
ぶれんど珈琲を一杯

久方ぶりの店主の友は
外出中だけど
カップが空になる前に
間に合うかな?

じっくり苦みを味わうひと時に ....
未来ある若者の君には
去るものにすがりつく
色呆けた年増は
さぞ見苦しかろう

追えば逃げるは世の習い
わかっちゃいたのにしくじった
やっちまった
またやっちまったよ
追われた男は逃 ....
思い出が傷跡に勝ることはない
喜びが悲しみに勝ることもない
その逆を高らかに歌いたいのか
荒れ狂う波を逃れて舞い上がる
喜びの 幸いの 愛の翼を
だが日々萎れて往く切り花のように
全ては古 ....
痛いほど歪めたsmileで
あらゆる価値を打ちのめす
dirtyなcupid、dirtyなcupid
悲しみのない国から来た

右手はLOVE、左手はDEATH
両手で俺に差し伸べる
ウ ....
少年は秘密を閉じ込める
美しい叔母のブローチをこっそり隠すように
部屋に鍵をかけ 歩哨さながら見張っていたが
閉ざせば閉ざすほど膨らんで行く 妄想は
秘密を太らせるのにはもってこいの餌だった
 ....
ファミリーレストランで
空いた皿を
テーブルの隅に、置く

ウェイトレスが歩いてくる

音楽は
旋律のみでなく

日々のセッションにより
織り成される
おかあさん、と呼んでも消え入りそうな
真っ暗な林のなかにいる。お母さん、あ
なたが撫でた頬のぬくもりが、白い月の
輪郭をなぞっていく。あなたのもとへ帰
りたいと願っても、月の光を頼っても、
 ....
ほんのりが合間を縫ってココアを持たせた
降らない結晶を望みながら 
20年前の手の艶やかさを思い出しながら
ハンドクリームを細かい溝に落としてゆく
心は歳を取らない
鎧の全ては時間に ....
太陽の繭玉を紡ぐ朝

 風景も 音楽も
 ひとつ心に溶けて
 対流する
 かたちのないものたちは
 かたちのなかでふるえ
 ただ惹かれていた
 扉の向こう
 音と意の翅を得ることに
 ....
針先で突き刺した
指先から
私というひとつの海を
絞り出すように
私は激しくもとめている
あなたのその、
果てない闇の底に
うつりこんだ私を

あなたは一匹の魚だ

つかまえよう ....
わたし パソコンでした。

あなたがたは小学生のわたしにもコマンドを打ち込みます
わたしはパソコン
かんぺきなセリフと かんぺきな笑顔。

おハシを止めるとおかあさんは
すうっと無表情に ....
そらの珊瑚さんのおすすめリスト(7991)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ふかい河- 吉岡ペペ ...自由詩1218-1-13
きみへ- あおい満 ...自由詩318-1-13
ことの終わりの理- ただのみ ...自由詩7*18-1-13
遠い声- やまうち ...自由詩9*18-1-13
おおきなプリン- ただのみ ...自由詩8*18-1-10
健気ないのち- 吉岡ペペ ...自由詩618-1-7
じゃあね!- 梅昆布茶自由詩14*18-1-4
人形だって泣けるんだ- まーつん自由詩218-1-3
筆と響き_Ⅱ- 木立 悟自由詩718-1-3
CARTOLAの歌に寄せて- ただのみ ...自由詩8*18-1-3
cocoa- mizunomadoka自由詩318-1-3
クローゼット- ふるる自由詩9*18-1-1
幽霊と虎- 片野晃司自由詩1918-1-1
冬の散歩道- オイタル自由詩14*18-1-1
大晦日の空に- ただのみ ...自由詩17*17-12-31
対岸で迎える朝に- 青の群れ自由詩617-12-31
土の魚- ただのみ ...自由詩7*17-12-30
道ゆきに- 吉岡ペペ ...自由詩517-12-30
ダフネー2- 本田憲嵩自由詩917-12-29
古書店のカウンターで- 服部 剛自由詩317-12-28
_- faik自由詩217-12-28
哀しい宝物- ただのみ ...自由詩7*17-12-27
LOVE&DEATH- アタマナ ...自由詩217-12-21
秘密- ただのみ ...自由詩7*17-12-20
日々の対話- 服部 剛自由詩117-12-20
うさぎと折鶴- あおい満 ...自由詩317-12-20
ココア色の雪- 朝焼彩茜 ...自由詩1317-12-19
溶媒- ただのみ ...自由詩12*17-12-16
指先の魚- あおい満 ...自由詩13*17-12-15
家族という死体のうえに- 田中修子自由詩4*17-12-11

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