赤いマジックで
なまえを書く
書いても書いても
なまえは「名前」にならない
それどころか
書くほどにぶれて
水面をおよぐ魚の尾になって
ぴしゃり
血をはねる
はねら ....
縁日のひよこのピンクの無力さに寄り添えそうな耳鳴りの日日 梅雨雲のような光が降っていた

無菌室で少年が手を振っていた

映画監督が映画で役を演じていた

刑事がこどもに名前を聞いていた

PLUTOのゲジヒトは船越英一郎だ


神が行 ....
海底に網を下ろして
引っ張りあげながら
己の魂をコントロールする。
海が顔を変える。
荒くなる水面。



あなたのなかで
裸になりたい。
リズムになって
 ....
〝おれは頭はいいが狩りは苦手なんだ〟
ジェンマは呟いた
〝誰にだって得手不得手があるってもんさ〟

同じ年に生まれた若い狐たちからは
「下手くそジャンマ」
「まだ一度もうさぎを捕まえたこと ....
戸棚の奥からでてきた何のものだかわからない古いリモコン
我が家ではときどきあるのだこういうことが
ためしにあちこち押してみる

わずかな振動が空気を震わせて
とつぜん世界が半壊
するわ ....
もう僕も死んでることにして欲しいアビーロードを裸足で歩く とうに手放したものを
いつでも
たぐりよせられると
隠し持っていた
古びた
麻紐

年月に擦り切れては
いない

乱れる思いに
捩れてもいない

さっぱりと乾いた紐の先には
 ....
夜はうなずく
耳を覆うものは無い
まぶたはうなずく
無音を示す
標にうなずく


紙を捻る
底は深い
骨は痛む
轢かれかけた
指は痛む


白く小さなス ....
 
夏が透ける雨の隙間

渇いた紫陽花が

雨を、乞う



 
ひとり、は飛べるが、
ふたり、は飛べない。

雨のなかに手を伸ばすと雨姫の声が聴こえる、
きゃっきゃと笑いながら、
誰かをダンスに誘っている。
眠ったままのこどもが浮き上がる。
雨姫のと ....
パンジー
ビオラを上手く咲かせるコツは
なんといっても
花がら摘みを
怠らないこと

種を作ると
花は終わる

種に養分をとられるから

咲き終わり
萎んだ花を
直ちに摘んで ....
熱帯夜に
惑わされて腐乱した睡眠から
止め処なく垂れ流れるゲルは
黒い卵を内包していた

寝息が言葉に染まって
過去の幻像を描くとき

醗酵したゲルは悪臭を放って
野を枯らし 街 ....
 
 
知り合いに似た形の雲が
空に浮かんでいて
その人の名前は
とうに忘れてしまった

ミシン目で切り取られた海が
安売りされている商店街を抜けると
賑やかな駅前に出る

駅前 ....
談笑のなかの
ひとさしゆびと
おやゆびが
こんがりあげられた
チキンナゲットを摘まむ

バイ菌にまみれた鶏肉
中国の工場で
床に落ちた鶏肉や
期限の切れた鶏肉で
 ....
そばにいることは
叶わなくなったのですから。
煙草とレモンスカッシュを
傍らに置いて作業をするわけです。
形にこだわるのは
どうか、とも思いました。
大切なのは気持ちで
モノを用意するだ ....
おにぎりを握るてのひらで
詩を書いた
いつか
おにぎりのように
なるように
卵はひとつの理想形だ
人間もまた卵から生まれれば
これほど母親との確執に苦しむことはない
乳と血の繋がりはどんな病的恋情より
互いを束縛しその愛は動物並に遠慮がない
その点 卵は完璧だ
無 ....
本当にレモンが爆発するなんてやけに激しい風が吹いてる 履き古したデニムみたいなものよ。
女は常に革命家でありたがるのに、男どもは傷みを畏れるから、
ダメージの向こう側の下着の色ばかり気にしすぎている。

ともすれば飛び込んだ池に失踪していく感情。 ....
やはり雨は
雨を招んでしまった
風の無能
鏡の前の
左脚の羽化


鳥が降り
見えなくなる
くりかえし降り
陰を ふくらませる


鏡の前で倍になり
曇 ....
 
 
雨が降ってきた
それに加えて午後からは
槍まで降ってきた

雨が降ろうが
槍が降ろうが
必ず行くよ
と言っていた友人は
終に来ることはなかった

窓を開けると
代わり ....
――風よ 

木の葉をさざめかせ
やさしく掻き乱し

花房にそっと触れ
散り際へと誘う

子猫の背を撫でるよう
湖の面を煌めき立たせ 

風 おお風よ!

おまえが気まぐれに ....
ラスボスを倒して7日経つけれどやけに激しい風が吹いてる 私たち親子の手を見比べると

娘の手は白くて 細くて
張りがあって美しい
私の手は皮膚が薄くなって
血管が浮いて見える

やはり手には年齢がでるね

真面目なだけが取り柄で
洒落っ ....
元カレのTシャツで牛乳拭いている 鳥の羽ばたく音が聞こえる。部屋の中で。その鳥はとても大きく、翼を広げた影には戦闘機の機影のような威圧感さえ感じさせる。空気を鉄の塊にして叩きつけるような、猛烈な羽ばたき .... え~、今回ゲストでお呼びした町田さんが
中也さんのことを書いて、朗読して
僕等も5人で、中也さんの詩を、朗読して
会場のみなさんも!聞いて下さり
どうやらこの会場に訪れた
空気中に漂う中也さ ....
踏まれた影は
足裏を剥がれ
午後の陽なたに取り残された

じりじり
地面に焼きついて

暗室に水を滴らせ
白く感光する
幼年の記憶

影を踏んだ子は
逃げていく

どこまで ....
家を背負っているのではない
としても
先祖代々の戒名が殻に閉じ込められ
捨てることなど出来無い重み

ああ
家を捨てたナメクジよ
お前は…
そらの珊瑚さんのおすすめリスト(7991)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
あじのめだま- あおい満 ...自由詩915-6-18
縁日のひよこ_*- もっぷ短歌215-6-18
無菌室- 吉岡ペペ ...自由詩415-6-18
ハイヒール- あおい満 ...自由詩315-6-17
『聖母ジェンマ』__卵から始まるはな詩②- ただのみ ...自由詩22*15-6-17
リモートコントロール- 梅昆布茶自由詩2015-6-17
もう僕も死んでることにして欲しいアビーロードを裸足で歩く- 北大路京 ...短歌415-6-16
紐を手繰る- Lucy自由詩20*15-6-16
夜は_歩く- 木立 悟自由詩615-6-15
乞う- 殿上 童自由詩16*15-6-15
ひとり- 佐々宝砂自由詩315-6-15
花がら摘み- Lucy自由詩10*15-6-14
夜空を夢が流れて- イナエ自由詩12*15-6-14
駅前- たもつ自由詩615-6-14
チキンナゲット- あおい満 ...自由詩115-6-14
煙草とレモンスカッシュ- 栗山透自由詩415-6-14
いのり- フユナ自由詩16*15-6-13
『エンジェルエッグ』___卵から始まるはな詩①- ただのみ ...自由詩21*15-6-13
本当にレモンが爆発するなんてやけに激しい風が吹いてる- 北大路京 ...短歌615-6-12
インディゴ- 楽歌自由詩115-6-12
飛ぶ日_むらさき- 木立 悟自由詩715-6-10
約束- たもつ自由詩2115-6-10
風と共に念ず- ただのみ ...自由詩15*15-6-10
ラスボスを倒して7日経つけれどやけに激しい風が吹いてる- 北大路京 ...短歌515-6-10
【_娘の手_私の手_】- 泡沫恋歌自由詩19*15-6-9
元カレのTシャツで牛乳拭いている- 北大路京 ...自由詩1115-6-9
巨大な羽ばたきのビート- ホロウ・ ...自由詩2*15-6-8
日本の詩祭・朗読ステージ―町田康氏とのかけあいより―- 服部 剛自由詩415-6-8
影踏み鬼- Lucy自由詩14*15-6-8
カタツムリ- イナエ自由詩18*15-6-8

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