スイッチだ日常の点けて弄ぶ消しても眠らない
壁を這いまわる夜にふやけた未発声の《》は過呼吸のまま乳房を求め
夏の光に目隠しされた幼い逢引と声の影法師
皮膚下の水脈を辿る山椒魚のふるえ蔓草が覆う戦 ....
見えない夜の身代わりに
川は蒼く蒼くなり
金いろの径を従えて
海へ海へ落ちてゆく


けだものは居る
けだものは居ない
曇の十字
光の前の小さな羽


隙間 ....
壁の向こうで
雨が歌う
今夜
雨は涙とちかしく壁に染み入る優しさで
噂の流星はみえずじまい
空のステージに
始まるはずだった
ピアノに向かって
私のためにとは
言わないけれど ....
苦しみは夜のネオンに芽生え
朝の日常に消える
そうして透明な世界は回ることができる

迷いは夜の闇に映えて
朝の陽光に存在を消す
そうして各々の生活が回り始めることができる

一人の人 ....
あたしが何も気づいていないと思ったの?

優しさで
二人同時に傷つけたね

早く行きなよ
あの娘の傷は深いけど
貴方はそれを治してやれる

あたしの傷は
独りで治る
だけど貴方に ....
カラオケで踊ってくれたPerfume思い出して急に寂しくなった

愛してると僕ばかりが言って 君は返してくれない

  雪だるまのクリームパン 2割引きになってる
  君からの電話がない ....
 
あなたとわたし

その狭間にあるわたし

それだけがほんとのわたし



 
継ぎはぎだらけのタペストリー
隙間から柔らかな風が吹いた気がして

離島が点在する
静かな海をゆく船を夢想する

日常は羅針盤もないスケートボード
リュックひとつでバランスをとって乾いた ....
足の爪に
塗っておいた海が
夏のどこかへちぎれて消えた

地図の上をなぞる指が
コーヒーの匂いをたどって
最果ての島に着く

ふと顔を上げれば
見慣れた街並み

寝過ごした朝のよ ....
太陽が低く輝いている
濡れたアスファルトがそれを照り返し
わたしは目を細めた
光の針がどこまでも伸びて
小さな瞳孔から苦も無く入り
網膜を火の海にした
百メートルほど先を
炭のように黒い ....
π(パイ)


二畳ほどもある焼き釜は
林檎とシナモンの焼ける
例えようのない良い薫りです

どれほどの林檎が燃え盛る炎に
くべられたか その林檎の数には限りがありません
讃えようも ....
庭に落ちてるガラスの欠片を集めて入れていたガラスの小瓶も
本当は友達が持ってるキティちゃんのローズピンクのランドセルが良かったなとか思いながら使っていたワインレッドのランドセルも
幼稚園で作ったお ....
野良が挨拶しているよ

疲れた毛を励まして
露出した皮膚を隠し
道の真ん中を
人々の営みの中を
堂々と
野生の威厳を振り撒き
声ひとつたてず
冷たい日差しを歩いているよ

こそこ ....
脳髄の奥底で、
渦巻く怒りに似たことばは、
構築を知らぬまま
進むべき道の足跡ばかり探る。

*

机の上に仮面が置かれている。
仮面は口元をカッターでなぞられたように
笑っている。 ....
会うことのないひとたちの声
こころの輪郭(かたち)の外がわから
(空腹と眠気とにさいなまれながら
物をたたく乾いた風の音と
建物をきしませる低い空がおおう

ここから離れた場所
見知らぬ ....
空から落ちた
無数の楽器が
土の上で砕けたまま
鳴らそうとした音を鳴らしつづける


顔を撫でては去ってゆく
浜辺に打ち上げられた
硝子片に満ちた死骸から
熱は羽のように ....
ことばを欲しがる指先が、
熱を帯ながら、
水面をぴしゃりはねる。
指先の熱が水を伝って、
水面に映りこむ私の唇に話しかける。
熱は針のように鋭い薔薇の棘になって、
私の唇を抉じ開け、
舌 ....
立ち上がれ 立ち上がれ
それぞれが重荷背負ったその肉身
骨格軋ませ筋肉収縮させ

この世で開放されんとする意志なければ
あの世でも人はただ眠り込むのみ
神の与え得る力すら余りに微弱

 ....
そういえば野葡萄の森には
女学生たちの笑い声が響いていた
ルージュをいまだ知らないいとけなさが
あまりにも無防備にうららかに
秋の終わりを彩っていた過日

   #

電気代・ガス代に ....
世界で何番目かに高いクリスマスツリー
去年は誰と見ていたっけ
君だって誰かと見上げていたんでしょ

さっきエスカレーターで
すれ違ったのは昔愛した人
もうすぐこどもが生まれそうだった

 ....
書きたくないねえ
なんだか 自分の死を待つようで

あんたが死んだ後の片付けだと
どうすりゃいいか分からんってか
死んでから見張っていられるでもなし
とやかく言うたかて

訃報を出すと ....
久しく忘れた地上の園を
人々が想い出すように
この世には
時折、虹があらわれる  
沸騰する憂鬱を、
跳ね返すことばが、
さかなになって脳裏を横切っていく。
それを掴もうと、
手を握ったり開いたりしてみても、
私は海底に沈む難破船になって
視線を落とす。

*

 ....
傷ついているひとを見るとつかれる
かわいそうのエネルギーが
ギザギザになってあたしにぶつかってくるから
ちょっとやめてよ
って離れる
誰もが所詮 人間だ

冬の風すらやさしい
夜の庭で ....
あなたの面影は
白い石鹸の匂いと
サイダーの匂いがした

おかあさん

何処に往ったのですか

ぼくはいま
武蔵野の林を歩いています
あなたを探しながら

足跡は何処にもみえな ....
あなたの瞳は
地球ほど小さい
渦巻く星の雲浮かべ
光に濡れる黒い華

――めぐすり ひとしずく

恩恵とは湧き上る涙
乾いた世界に満ちて溢れるもの 

柔らかく羽ばたいた
ひとつ ....
落ちては掃く
落ち葉の

落としては掃く
落ち葉の
だれでもない
わたし

日暮れの
空の
落とされては掃く
落ち葉の

だれでもない
わたし

だれかが
どこかで
 ....
 

ゆけなかった

ひび割れた空のかけら
拾い集めて
黒曜をながした月光
あなたのような
静謐
いだかれながら
緩やかに枯れてゆく
水底の
片羽根なくした
蝶を

想っ ....
ニュースに続いては経済ナウです
最近「遠慮交際」と言われる
新たな交際が広がっています
これは、誰かとの交際を求めて
お金を支払うのではなく
誰かと交際したくなくて
お金を支払うというもの ....
ヤモリの張り付いた電信柱が
オレンジ色の灯りをともし
夜の歌を静かに歌っている
夜の秒針を刻んでゆく
ぼくは落ち着けないでいた

あの中華そば屋までの果てしない
道のりは
とても遠くて ....
そらの珊瑚さんのおすすめリスト(7991)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
スイッチ- ただのみ ...自由詩16*15-12-16
夜の行方- 木立 悟自由詩515-12-16
トモダチ- Lucy自由詩20*15-12-16
展覧会- 鷲田自由詩815-12-15
友達- Lucy自由詩915-12-15
雪だるまのクリームパン- 北大路京 ...自由詩1315-12-14
わたし- 殿上 童自由詩22*15-12-13
風とスケートボードと- 梅昆布茶自由詩2215-12-13
ペディキュア- ガト自由詩17*15-12-13
マジック- ただのみ ...自由詩12*15-12-12
アップルパイの2乗- るるりら自由詩23*15-12-12
思い出- 自由詩4*15-12-12
野良のさよなら- 宣井龍人自由詩24*15-12-12
地図- あおい満 ...自由詩915-12-12
ひとの声- 光冨郁埜自由詩10*15-12-11
夜のかけら- 木立 悟自由詩815-12-11
シーツ- あおい満 ...自由詩615-12-10
病床激痛- たけし自由詩6*15-12-10
乾いた雪- もっぷ自由詩915-12-10
あのツリーが世界一高かったとしても- 北大路京 ...自由詩715-12-10
遺書?- イナエ自由詩11*15-12-10
楽園___- 服部 剛自由詩715-12-9
- あおい満 ...自由詩11*15-12-9
ココアと人間- ユッカ自由詩915-12-9
夕映え- レタス自由詩515-12-9
めぐすり- ただのみ ...自由詩18*15-12-9
オルガン- たま自由詩1515-12-8
うつほ- レモン自由詩29*15-12-7
遠慮交際- イオン自由詩9*15-12-6
闇路- レタス自由詩11*15-12-6

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