息子が初めて発した言葉は
ママでも、パパでもなく
はっぱ
    🍂

それでも伝わる
ことのはの世界へようこそ
ようこその
 
  🍂

   🍂
  
     🍂
  ....
同僚は羊
羊のくせに出席を取り
羊のくせに宿題を出す
羊なりにはものを考え
羊なりには会議で発言
羊なのに給料をもらい
羊なのにネクタイをしている
あるとき
夕暮れの屋上で呟いた
羊 ....
   
満ちていた
哀しみ あるいは痛みのように
煌めいて
昨日を潤し明日を照らす
零れ 滴り 流れ落ち
さらに溢れ
駆り立てる
とどめる術もない力で
押し寄せる波
こみ上げる欲望 ....
とどかない
比喩にうるおっても満ちはしなくて
コンクリートの水辺にはゆがんだ
月が浮かんでいる
さして、おもしろくも
ないひかりにおかされて夜は
雨になり浸透する
加速しながら泳ぐ群 ....
早朝の駐車場
誰かが捨てたごみ袋を丁寧に
カラスが広げている
コンビニ弁当の容器や紙クズを
ひび割れたコンクリートの上
器用に嘴を使って


秋晴れの清々しい空の下
目ぼしいものはな ....
 
朝八時過ぎに冷えた庭へ出る
日差しが降り注いでいる
枯れた葉が散り落ちている

遅れて咲いた花たちが
弱い抵抗を続けている

もう何もしてやれない
バッサリと時間を切り詰めて
 ....
遊歩しよう
忘れられた花園を
青ざめた果樹園を
影色の桟橋を
空中に漂う墓標たちのあいだを
谺たちが棲む迷宮を
天使の翼のうえを
玩具箱の中を
空へと伸びつづける孤塔の尖端を
傷だら ....
止まない雨のせいで
人の心が落ちてく

深い水底に
ひとり

またひとり
ゆっくり沈んでいく

かかる電話は悲しい知らせ

孤独と孤独を結ぶ線のはずなのに
聞けばもっと孤独にな ....
手稲山の頂辺りに白いものが見える
――書置き 今朝早く来て行ったのだ
見つめる瞳に来るべき冬が映り込む
雲間の薄青い空
氷水に浸した剃刀をそっと置かれたみたいに
張り詰めて でもどこか 痺れ ....
黒い夜の画布を背に
彫刻刀で刻まれた白骨のように
浮かび上がる鋭い流氷の切っ先が
すばやく流れる雲の切れ間に
瞬時に現れた細い三日月を
祈りのように照らし出し

私が確かに聞いたのは
 ....
{引用=ひび割れ}
雨音は止んだが
雨はいつまでも
乾くことのない冷たい頬
満ちることも乾くこともなく
ひび割れている
  悲しみの器



{引用=天気雨}
泣きながら微笑むあ ....
母さんがせっかく作ったんだ食べて行け

父のひとことに逆らえず
しぶしぶ食卓についた君は
スープを一口
口に入れると
涙をこぼし
絞り出すような声で
ごめんなさい
と言った

 ....
   Ⅰ

わすれてもらへるなんて
うらやましいことです

たれの目にもふれず
こころのうちに咲き
たれに憶えてもらふこともなく
たれにわすれられることもなく
時のは ....
夜明け前から降る雨に冷やされて知らず固化するわたしであるよ

いえぬちにいるとき雨は沁みてくる。知ってる、外に出ればいいのだ

見上げれば雨がざーざー降っている 染みひとつないしろうい天井
 ....
だれかの手袋が車に轢かれる季節がくるね
あと二十四歩でたどり着く家の明かりは暗いまま

金木犀散らす弱い雨に一つの傘をさす
住宅街の自販機にはまだ温かい飲み物がなくて
裏側に隠れた太陽を待ち ....
公園で

夜のベンチで

おとこがきもちを冷ましている

仕事や人間やじぶんも含めたまわりや未来

おとこがきもちを冷ましている

夜のベンチで

公園で


何度みつめ ....
今日がその日なら
     靴はそろえて

笑い顔で笑い泣き顔で泣く人の
歯に挟まった敗者の長い髪の毛を
結びつけた中身のない御守り袋が
まだ乾かない粘土の心臓をまさぐる赤ん坊の手だ
無 ....
知らない季節に
知らない人とすれ違う
のっぺらぼうの街を
毎日、行ったり来たり
そのうちに
私には顔が無くなって
泣くこともできない
ぽつぽつと
仕事に行ったり来たり
そのうちに
 ....
不思議の森を歩く

ぼくの世界は既視感でみたされ
ぼくの記憶は整理されてたたずむ

ぼくの未来は予感され
ぼくの狂気はひた隠しにされて

ぼくの愛は調整され
ぼくの調理器は壊れている ....
遠回りをした先の
二度と通ることもないような裏通りで
黄色い階段をみた
幾重にも黄色く重ね塗りされたような階段
色合いもさることながら
どこへ通じているのか、そもそもここを上る人がいるの ....
生まれたばかりの朝に
人々の小さな営みの息づかい
まあたらしい魂の叫び

生まれたんだな
なにかが
よろこびも かなしみも
よちよち歩き

疲れきった夜までは
まだ時間があるようだ ....
「せんそうはんたい」とさけぶときの
あなたの顔を
チョット
鏡で
見てみましょうか。

なんだかすこし
えげつなく
嬉しそうに
楽しそうです。

わたしには見分けがつきません
 ....
   わたしもそれなりに
   大きな別れを経験したことがあるけれど
   それらすべてに共通しているのは
   ライオンがいた、ということだ

   動物園が舞台であるわけでも
    ....
ピカソの絵みたいな顔の人が映るから
「嘘つき!」って
テレビに向かって
怒っていると
猫が足元にすり寄ってきた
にゃー
「にゃー」じゃないよ!って
猫にも八つ当たり
ったくどいつもこい ....
紅葉まえの木々からも虫の音が

鈴の音が

降ってくる

星の音が

大マゼラン星雲から降ってくる


もうひとりの自分よ

観測しておいてくれよ

俺に期待してくれよ
 ....
開けっ広げの空からもったり雲は垂れ
街を行くコートの薄い色味が流れて溶けた
――秋だと言わせたいのか
枯葉のようなボートに突っ立った
底の見えない 危ういバランスの

冷たく仰向けだった大 ....
ちいさく頷きながら君が去ってゆく夢を見た
現実はそう変わらなくてなにもたくらみは仕掛けられてはいない

年老いた少女はいつも夢の花をアレンジメントしているのだろう
丘の上の孤独な愚か者はさらに ....
兄の夢を
たまに見る時がある
5才の時事故で亡くなった
まだ自動車も珍しく
交通法規も今ほど細かく定められてはいなかった
交差点の真ん中で箱のような台に立ち
口にホイッスルをくわえた警 ....
数をかぞえて川まで来たよ
回転木馬は考える
きみはガリガリ苦しくて
きっと神さま軽蔑だ


かんざし付けた観光ガール
カード片手にガイドする
こちらにござるは金華山
来る日も来る日も ....
降られても 傘ささないで
ハンドポケットで歩いていく
いんわいで にぎやかな 夜のまち
人波の道のさきにみえる幻から目を離さず
メールもせず いわんやケータイさえもたず
ただ 歩き続ける彼女 ....
そらの珊瑚さんのおすすめリスト(7991)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
うれしい悲鳴- AB(な ...自由詩817-10-28
羊の同僚- やまうち ...自由詩5*17-10-28
海が涸れる- Lucy自由詩14*17-10-27
STROBE- むぎのよ ...自由詩517-10-21
ルールとマナー- ただのみ ...自由詩9*17-10-21
終焉を静かに見届けたい- Lucy自由詩8*17-10-20
遊歩療法- 塔野夏子自由詩10*17-10-19
光の回路- ガト自由詩9*17-10-19
白髪の朝- ただのみ ...自由詩14*17-10-18
冬のオホーツク凍えながらたった一度でいい最後に私は意識の勝つ ...- Lucy自由詩13*17-10-17
秋の雨/感傷として_五編- ただのみ ...自由詩17*17-10-14
ミネストローネの秋- Lucy自由詩17*17-10-13
春のスケツチ三題- 石村自由詩19*17-10-13
崖__より- 沼谷香澄短歌317-10-12
センチメートル- 青の群れ自由詩617-10-12
おとこがきもちを冷ましている- 吉岡ペペ ...自由詩1317-10-12
今日がその日なら- ただのみ ...自由詩7*17-10-11
のっぺらぼうの街- 小原あき自由詩10*17-10-11
不思議の森を歩く- 梅昆布茶自由詩1417-10-11
黄色い階段- 宮内緑自由詩6*17-10-8
- 星丘涙自由詩16*17-10-8
ウォー・ウォー、ピース・ピース- 田中修子自由詩15*17-10-7
サヨナライオン- やまうち ...自由詩3*17-10-7
自分の言葉に誠実な人は一般市民の中にいる- Lucy自由詩5*17-10-6
大マゼラン星雲- 吉岡ペペ ...自由詩1317-10-5
バランス- ただのみ ...自由詩5*17-10-4
猫に戻る日- 梅昆布茶自由詩1717-10-4
ジョージの妹- Lucy自由詩7*17-10-3
きっとカジュアル- 白島真自由詩14*17-10-2
ティンカーベルよ_ティンカーベルよ- 犬絵自由詩417-9-30

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