語尾にニャをつけて元嫁 ――卵がない!
     よりによって

妻が亡くなってから 
最初の息子の誕生日
わたしは初めてオムライスを作った
息子の大好物
記憶の中の見よう見まねで
決していい出来ではなかった ....
うまれいずるものを
おさえこむちからもなく
うまれいずるものは
しずくとなりわたしの腕から流れ出る。
宿命と名づけた
うまれいずるものは
わたしの耳を支配し
目をからめとっ ....
あぁ…
真っ赤なダリアは何処へいったのだろう
空が鳴く
入道雲に誘われて
何処へいったのだろう

姉さま
教えてください
ぼくの紅い花がどこに往ったのか

白い壺に入ってしまっ ....
ビニール袋に
丸く尖ったものを
詰めていく。
手のひらは赤く腫れ上がる。
丸く尖ったものは殖えていくばかり。
急いで袋に詰めていく。
やがて袋に丸いものの先で刺した穴が開く。  ....
【幸福な魚】


福はあなたのまわりに 居ますか?
幸福のフクですよ。何言ってるのですか?
福は生き物に決まっているじゃあありませんか

なになに幸福が生き物だとしたら 
め ....
まだ 目覚めていない
血液のせせらぎを聞いている
群青の影が台所を滑り
頭の中 雀が何か啄んだ

フライパンに火を入れる
蓮の花が開くように
わたしは呼び覚ます
朝はひとつの卵から生ま ....
梅雨空の悲鳴
私の空はやけに立て付けが悪い
私は有無を言わさず空を閉じる
天国など空から見えるわけもなく
ただひたすら空は鈍色だ
君がどの辺(あたり)に上ってゆくのか
風が吹いている
ダ ....
自然にできたグループに分かれて
植民地時代のボストンの街並みを色画用紙で再現している
春陽に包まれた5年生の教室

その穏やかな空間に一瞬そよ風が吹いて
支援クラスに行っていた娘がひらりと入 ....
            150623
迷子の迷子のこねこちゃ~ん
一部屋で開催されているのに迷子になるなんて
でも、あの子にはスマホは早過ぎます
どんな使い方するか分かりませんからと
こねこ ....
『難破船』        あおい満月


(書きたいなら、食べなさい)

誰かの声に瞬きをすると硝子の壁の向こうに、
肉や魚や、
色とりどりに切り刻まれ、
煮込まれた野菜たち ....
きのう
電線の張替工事があって
声が途絶えた
それからというものの
すずめの親鳥が
トランスのあたりをちょろちょろしている
巣は
除去されていたよ
それから
ふだんはこの街にいないは ....
それでも時は流れていく
ゆっくりと
淀みなく
立ち止まる想いを押しのけ
焦る足元も
掬いあげ

鳴り響く発車のベルの音
口ごもる詩を
何度も試み
置き去りにされる記憶を
追いかけ ....
容赦なく
照りつける太陽から
逃れるように
白い日傘が路地の奥へと入ってゆく

打ち水をしたアスファルト
ゴーヤ棚が繁って日陰をつくっている
縁台でのんびり寝ている野良猫
軒下には硝子 ....
伽羅を焚く
明日の夢みて
糸たぐる
未来をうらない
青雲たなびく
あたしの母親の両脇腹には
あずき色に腫れあがった
おびただしいインスリン注射の痕がある
あたしの母親は重度の糖尿病で
両眼は白内障で目が見えない
向かって右目は
塩焼きにしたあ ....
真夜中、終電逃してて、窓辺にふいにうかんだ顔、
なんだかもう、流れていってしまいそう、ごめんね。
切りとってみていたい、街あかり、ぼやけた雨の真ん中を、
すこし行きすぎてます、降ろしてください、 ....
何かを食べる。
咀嚼する。
ばりばり、
見えない何かは消えていく。
(求めてはいけないよ、自然にかえればいい。)
そう肩を撫でられても、
わたしは雑踏の海を
溺れながら ....
  

【春想】


  春桜

曜の朝はゆるやかに光っている時間があって薄紅の花



  紫   

あたたかなひかりのなかで流れゆく時をからめて今日も旅行く

 ....
血を分けた兄弟だからこそ解るバニーガールになりたがる兄 ザリガニが釣れるわ釣れる爆釣だやけに激しい風が吹いてる どの君も覚えていよう桟橋にやけに激しい風が吹いてる


僕だけを乗せぬ列車のわすれものやけに激しい風が吹いてる


無名指で前髪を除けきみは言う「やけに激しい風が吹いてる」 ....
くろい満月が
手のひらに浮かんでいる
あたしの腕はあなだらけだ
あなのうえを歩いている
面接にいくまえに
立ち寄ったスターバックスの
本日の珈琲の黒いあなに
あたしはすいこ ....
「生きて 在る」 ということを想えば
やはり不完全だ 
「生きて 在る」 ただそれだけでは 
感じ 考え こうして思念で交信する以外
何もできることはない
私たちはどんな姿をしているのか
 ....
刃で
切った左手
痛みが、
手から背中
脳髄に達するまでの
みじかい時間
はじめて、
檸檬の酸っぱさを
知った。
左目がつぶれていく
顔が崩れそうになる味
 ....
あなたを焼く炎は
煙さえ立てることなく
空に消えて

後には
黒枠の中で
ほほえむあなただけが
残っている
  
空に
光りの砂 
さざめき

大地に広がる
夏草の波
 ....
月の夜に
踏切わたる
影ふたつ
なみだに震える
かすかな歌声

背負われて
下る坂道
肩越しに
昇る満月
怪しくにじむ

帰りみち
路地を漂う
夕仕度
カレーの香りに
 ....
濃く薄く 風にくるりと オリーブの 鳴子のごとく 光る雨粒 目の前でジャック・バウアー怒ってるやけに激しい風が吹いてる 傘をさす手を奪われるほど
僕は何かを持ちすぎてはいない

縦書きの雨
カーテンの雨
通話中を知らせる音の雨
改行の雨
鉄柵の雨
液晶に、雨

こんなにも雨にまみれた世界 ....
そらの珊瑚さんのおすすめリスト(7991)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
語尾にニャをつけて元嫁- 北大路京 ...自由詩315-6-28
『年中行事』__卵から始まるはな詩⑤- ただのみ ...自由詩15*15-6-27
ヤモリ- あおい満 ...自由詩715-6-27
夏待ち- レタス自由詩215-6-26
十字架が浮かぶ島- あおい満 ...自由詩4*15-6-25
さかなかな(三篇からなるオムニバス)- るるりら自由詩9+*15-6-25
『目玉二ア』__卵から始まるはな詩④- ただのみ ...自由詩13*15-6-24
挽歌- ……とあ ...自由詩10*15-6-24
ものさし- 夏美かを ...自由詩37*15-6-24
ポエケットの迷子- あおば自由詩8*15-6-23
難破船- あおい満 ...自由詩8*15-6-23
亡くし仔- 凛々椿自由詩415-6-23
快速- Lucy自由詩18*15-6-23
【_風の通り道_】- 泡沫恋歌自由詩16*15-6-23
夢香る- レタス短歌1*15-6-23
アリア- あおい満 ...自由詩715-6-22
How_you_doing!?__- さわ田マ ...自由詩5+*15-6-21
呼吸- あおい満 ...自由詩515-6-21
過去たちの春夏秋冬- 水鳴ハヤ ...短歌115-6-21
血を分けた兄弟だからこそ解るバニーガールになりたがる兄- 北大路京 ...短歌515-6-21
ザリガニが釣れるわ釣れる爆釣だやけに激しい風が吹いてる- 北大路京 ...短歌215-6-21
Intense_Wind- Rin K短歌7*15-6-20
満月- あおい満 ...自由詩615-6-20
『望めても選べない』__卵から始まるはな詩③- ただのみ ...自由詩18*15-6-20
檸檬- あおい満 ...自由詩815-6-20
夏草- イナエ自由詩21*15-6-20
母に- レタス短歌215-6-19
オーリーブの若葉- 星野つば ...短歌315-6-19
目の前でジャック・バウアー怒ってるやけに激しい風が吹いてる- 北大路京 ...短歌215-6-18
液晶に、雨- Rin K自由詩18*15-6-18

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171 172 173 174 175 176 177 178 179 180 181 182 183 184 185 186 187 188 189 190 191 192 193 194 195 196 197 198 199 200 201 202 203 204 205 206 207 208 209 210 211 212 213 214 215 216 217 218 219 220 221 222 223 224 225 226 227 228 229 230 231 232 233 234 235 236 237 238 239 240 241 242 243 244 245 246 247 248 249 250 251 252 253 254 255 256 257 258 259 260 261 262 263 264 265 266 267