路上
たぬきが死んでいる 今日
のどを空に見せて
堂々たるもんだ

左右に列なす車の真ん中を
雲を逆さに見下ろして
脇腹を少し赤く割って
動かないで

見に行こうぜ いっしょに
 ....
弁護依頼
冒頭調停
資産精査
財産分与
親権争い
罵詈雑言
憎悪交錯
視線鋭利
責任主張
法廷闘争
損得勘定
喪失感覚
精神耐久
疲労困憊
結局敗北

それこそ
離婚 ....
やたらめったら起こる奇跡を奇跡と呼びたくない 生臭いゴミの匂いがした

いい匂いのふりをしていた

季節の夕暮れのひかりに


ぼくは金木犀じゃないかと見回した

歩きだせずにいた

ひかりは姿を

ゴミの匂いは形を
 ....
気がつくと窓から射し込む
光の色が朱から濃い藍に
変わっていこうとしていた

ああ、もう陽が落ちる時間が早くなった
ぼくは窓に眼を遣るだけで
ソファから立ち上がらなかった

此処に移っ ....
9月からアメリカの小学校に入学した娘
2日目の朝吐き、早くも欠席
3日目お腹が痛いと昼前に早退
4日目から毎朝目が覚めると学校に行きたくないと、泣くようになった

「なんで行きたくないの?」 ....
それぞれの許されない世界は
こまるかもしれない

パートのないオーケストラは
ハーモニーを奏でない

ぼくは遇いたくない人間にはあいたくないと
思っている動物

話したくないのはぼく ....
出し入れするものがちがうだけで
会話になったり
セックスになったりする
不安

雨は降るし
音は流れる

あらがうものが
ないだけで
こんなに不自由なのに
愛されなんてしたら ....
秋とは肩を寄せ合い歩きたい

約束なしで出会っては

流れの渦に留まり続ける

紅葉とイチョウの落ち葉のように

ゆっくりと語り合いたいものだ

何一つ声に出すこともなく

 ....
窓のすだれがブランコを始めている
フロアーの隅で綿埃が踊り終えている
もうご存知でしょう
風も歌ったり呟いたりすることを

紋白蝶がサーカスを始めている
裸木がみどりのおめかしを終えている ....
「秋分ごころ」
               木の若芽



思わぬ涼しさ しその花草かげに
薄い秋雲の下 まだ固そうなざくろもかきも
どこから見てもかわゆし美し 生り熟れるもの

 ....
ありあわせのもので生きてゆく
冷蔵庫のなかにはあるいはいえのなかには
備蓄したもののない

こってりとした愛とか
ささくれだった笑いとか
スパイスをきかしたつもりの人造サラダ

気 ....
真昼の青空にいて

お日様はいつもと同じように

まっすぐに向き合ってくれている

それなのに痩せ尖った姿を

心溶かす丸い雲の横で

薄ぼんやり見せてしまい

ごめんなさ ....
すこしのかなしみがあったけれど
それはさもないかなしみだから

窓のそとのことを考えようと

わたしは祈る
きっとまだ
のこっているはず

わたしの場所
この残照のまばゆさ
のな ....
 
あなたの言葉が わかんない つまんない

そんなんもわからへんのかとか

もっと、つまんない



 
思いをこめた白球を、無心で投げる。 
霧の向こうから返ってくる白球を、両手で捕る。 
霧の幕が開いてゆく――空白の明日を見据え 
もう一度、白球をにぎる。 
  国
  という言葉がいま浮かんだけれど
  どうしたものか思案している



  一ヶ月近く洗っていない
  ランチョンマットには三箇所の染みがついているが
  それでも洗 ....
琉球の秋

感じるに尊く少しばかり

ここにも秋の巡る風は流れて来る

されど 蒸しる

太陽だけは涼しげ てぃーだかんかんのおぼろげな空

青は青にしか 収まり切れない 南の空
 ....
Rock'n' Rollを聴いてるだけで
ぼくらは不良と決めつけられた

JAZZ喫茶で本を読んでいただけで
ぼくらは不良呼ばわりされていた

髪を長く伸ばしているだけで
ぼくらは不良扱 ....
押入れにすわっていると
何も入れたくなくなる

だいじなもの
だいじなひと
すべてはもっていけない
しあわせがある
トイレに残ったペーパーを
見送る


おわりも
はじまりも
 ....
あなたに感謝状を差し上げましょう

ありがとう!

宝石のような言葉で
私を輝かせてくれる
あなたは素敵なペテン師さん

ありがとう!

負けず嫌いな私は
いつも敵を作ってしまう ....
{画像=120921223131.jpg}


遠くに星が見えているように
人には遠く目指すものがあるのだと
その男は言った
目は漆黒の闇の奥の奥の
遠い輝きを見詰めていた



 ....
登りきれなかったエレベーターを空から眺めては
帰りきれない胸の巣穴に染みだしてくる虹灰色したシナプスネオン
躊躇いながらひたすら歩いた街の夕暮れ
恋人たちの肩を揺らすショーウインドウ/ ....
霧の深い夜が沈む僕を抱いていた
月は狂いそうに
白く美しいままだ
君は濡れた世界を
碧く淑やかな瞳で燃やしていた

鳥達も眠りについたばかり
誰も知らない僕等の夜だ
月は暫く眼を伏せる ....
お風呂から出て冷たいハト麦茶を飲んだら

一緒に冷蔵庫にあった昨日の味噌汁

明日まではもつまい

だからおたまですする

いつかの映画で囲炉裏に吊るされた鍋から

木のへらで貪る ....
毎晩
息をふきかえす恋情の手をにぎって
墓場へつれていく

そうして
同じようにして来たあなたと
抱き合ってから
墓を掘り返し
うめる
原風景は黄金に実った稲穂が
風に揺れて波立つというものだった
背丈のままの記憶のままに
そのことを思い出したのは

ずいぶんと移ろったのちのことで
恋しがってもすでにそれがどこで
のこと ....
トルーマン・カポーティは《冷血》を書き
大岡昇平は《事件》を書き
そして沢木耕太郎は《テロルの決算》を書いた

そこに流れつづけているのは
なぜひとはひとを殺すのかを
我等に問う厳しい難問 ....
愛情に子供ができてころした日「時間があれば時間があれば」



素通りした国道沿いのその町に君は住んでた知らないひとと



演技した断片ばかりの鉄塊にアウトサイダーアウトサイダー  ....
あなたに逢えなくて
分かったことがひとつある
わたしの日常は
あなたを中心に廻っていたことを

トーストとハムエッグにサラダ
当たり前に並べられた朝食も
ひとりで食べると
なんだか味気 ....
そらの珊瑚さんのおすすめリスト(7991)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
路上- オイタル自由詩6*12-9-23
泥仕合- HAL自由詩3*12-9-23
やたらめったら起こる奇跡を奇跡と呼びたくない- 北大路京 ...自由詩1312-9-23
金木犀- 吉岡ペペ ...自由詩412-9-23
黄昏- HAL自由詩4*12-9-23
‘義務’という言葉をまだ知らない娘へ- 夏美かを ...自由詩17+*12-9-23
とぐろのなまえ- 梅昆布茶自由詩912-9-23
ペン2- はるな自由詩412-9-23
秋の気持ち- ただのみ ...自由詩19*12-9-23
宇宙人のしわぶき- 信天翁自由詩2+12-9-22
秋分ごころ- 木の若芽自由詩212-9-22
やきそば- 梅昆布茶自由詩1312-9-21
月でいて- 芦沢 恵自由詩16*12-9-21
どれ、ですか- もっぷ自由詩512-9-21
つまんない- 殿上 童自由詩23*12-9-20
対話- 服部 剛自由詩312-9-20
ことのなりゆき- 草野春心自由詩1212-9-20
琉球の秋- 朝焼彩茜 ...自由詩9*12-9-20
昔話か?- HAL自由詩6*12-9-20
引越しと帰り道- 昼寝ヒル ...自由詩612-9-20
【_感謝状_】- 泡沫恋歌自由詩11*12-9-20
遠くに見えるもの_/__わたしはいつまでも分らないのだった- beebee自由詩28*12-9-20
XYZ…- アラガイ ...自由詩7*12-9-20
僕の夜- 智鶴自由詩412-9-20
冷たい味噌汁- 灰泥軽茶自由詩8*12-9-20
うめる- はるな自由詩512-9-20
原風景- もっぷ自由詩512-9-19
ノンフィクション- HAL自由詩2*12-9-19
硝子を飲んで透明になる- 佐伯黒子短歌412-9-19
【_デフォルト_】- 泡沫恋歌自由詩7*12-9-19

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