{ルビ一滴=ひとしずく}の涙が
{ルビ渓流=たに}となり
やがて河となって海に溶けてゆく

若かったあの頃はとても純粋で
年が経つほどに灰色になって
ぼくには些細なことが当たり前になった
 ....
小さな青虫が
葉っぱを虫食いにして
生きてゆくみたいに、

夢を壊して、
優しさを捨てた男と
胸のはだけたドレスの女

ふたりはいつか
美しい蝶になって
この街を、
飛び去りたか ....
今朝出したゴミがそのまま残って
「燃えないゴミは水曜日です」と張り紙がしてあった
水曜日の朝も残ったまま
「今日は水曜日です」

仕方なく持ち帰り部屋の隅に置きっぱなしにしていたら
いつの ....
暗い森に彷徨い
ぼくは大きな林檎を探していた
森の入り口にそそり立つ老木に林檎の在りかを尋ねると
「三丁目の角を右に曲がり百歩あるいたらcafeのランタンに聞けば良い… 名前を聞かれたら決して答 ....
 老朽化した打掛け錠


 内側のかんぬきに触れると

 掌の 熱を奪い取り

 回転させたら 重く開いた、

 銅錆の大きな門


 ×××


 そこは トゥオネラの ....
 石灯籠に赤椿
 民家の門前、紐で繋がれ
 うずくまる
 白黒猫は どこか
 浮世絵見る様な

 冬日和
 濃いグリーンの目を細め
 通りゆく人
 ながめて過ごす
 今朝は見ら ....
サクリとトーストを{ルビ齧=かじ}り
ベーコンエッグ トマトにレタス アイス珈琲
マヨネーズは欠かせない
これがぼくの朝食だ

ふと…

朝方に見た夢を振り返ってみると
夢の中で夢をみ ....
 
 うつくしい
 目に見えぬ砂ぼこりに 
 高い樹々が 小さな流れを抱いて茂り

 不思議な程 ぼうっと目蓋に映る
 咲きもしない白い小花
 
 伊吹の頂に残る雪
 田圃はまだ す ....
帆柱の{ルビ帆布=はんぷ}は風に散り
ボロボロになった海図を胸に
白骨化した船長は錆びた剣を掲げ
地獄から呻くようなかけ声でヨーソロー! と
かけ声を響かせた
白骨の水夫たちは深海魚のように ....
1584年の天正遣欧使節の後、
反カトリック勢力である
ネーデルラント北部7州の独立後、
オランダ東インド会社の設立と
アムステルダム銀行の設立を見たうえで
伊達政宗は支倉常長に命じて
ス ....
 殊更に云うほどの事でもないが
 冷めたフライドポテトは
 不味い

 二人用テーブルで
 アイス珈琲になってしまった
 ホットドリンクカップを口へ運びながら
 今ここの この 
 い ....
シン・ジャガのシンは新です。
収穫されたばかりの新しいジャガイモです。
シン・タマは新しいタマネギです。
新しいたまさんではありません。
残念ながら、ぼくはもう再生不可能です。

では、
 ....
○「価値観の見直し」
「文明主義」
「自由主義」
「民主主義」
根幹がゆらいでいる
新しい価値観が必要とされている気がしてならない

○「ヒューマンエラー」
僕の田舎では
「言った! ....
不思議だね
夜をいくつもめくったのにそこには
やさしさがあるようだよ
ひかる
ひかるのは星と
ひかるのは愛とそして
ありきたりな日常のようだよ

不思議だね
ことばよ
いつもそこに ....
故人を偲び
独り
骨を拾った帰り道
西陽がとても眩しくて
何も見えない    

いっそあの夕陽に向かって
ふたり 空の果てまで行ってしまおうか

何時も一緒に{ルビ詩=うた}を歌っ ....
幼いとき
旧電車通り と大人たちが呼ぶ
ながい一本道を渡り
手習いを教わった

空も海もしらない
蛍光灯の平板な光がまぶしい

美しくも醜くもない
手本を右に
半紙をよごしてばかり ....
冬の朝なのに
ぼくはアイス珈琲を2杯飲む
夜明け前に紡いだ夢を反復し
物語を繋ぎあわせてみる
これがぼくの日課なんだ
思いが膨らみすぎて
出口を見つけられず
天井が痛がっている

覚えのない思いなど
扱えるはずもない
眠れそうもないのに
眠ろうとする
人間は相変わらず自然に逆らう
と苦笑して見上げた ....
 ツクツク 
 ツクツク
 ピーヨ ピーヨ

 それが貴女の
 独り言 だったのかもしれない
 と、今になれば思うのです

 病院から外泊すると
 東の窓際で
 黙って 鳥かご ....
 畔のみちを濡れながら
 駈けて行く少年が
 不意に 透明になってしまった

 もう同じ姿では帰ってくるまい

 寂しさが静かに
 胸を浸してゆく時がある
 貴方と再び相逢う日のない事 ....
風、そして風の鼓動
空の欠片を集めると
それはいつも爪に似ていた
窓だけが知っているわたしの形
初雪が観測された朝
静かに紙で指を切って
独り言のように
痛いと思った


 ....
永遠と続くような
耳鳴りの海と
目に入るのを遺棄する光線
何も見えない私が
愛になる訳がなく
一時、一時、一年
夢とする
どこを彷徨っているのかしら
暗雲であるということ
誇れないそ ....
しでかしてじっと見つめる炭酸の泡 柳がゆれていた
小さな氷の粒が
各々太陽を抱いて踊っていた

卵をひとつ割るように
今日という日は生まれた
宇宙がそうだったように

ヒヨドリの声で問う
己とは
欠片ばかりで像を結 ....
 
 柔らかに
 湖沼の堤に
 すいこまれていく
 霧雨は

 昼と夜の
 境に降りつつ
 水沫も作らず消えて行く時、

 涙もなく
 恋見送りし むくい
 心は 空なるものに ....
 山に向かい
 白く田の拡ごる道で
 霜に打たれる 踏まれ草
 われ知らずして
 星降る原野、夢みる花壇の球根とは
 同じ心のゆらぎは あるのか
 
 
痛みすら久遠 永遠を暮らすみたい
いたみすらくおん えいえんをくらすみたい


「砂は完璧に嘘っ!」 雑草に詭弁家話す。
すなはかんぺきにうそっ ざっそうにきべんかはなす


弱るあい ....
 「どうしたのさ?それ。」

 厨の上部の隅
 かけてあった梯子を床から上げる
 おゆうの さぐり目が
 三畳間の小窓
 竹表皮も渋くなった簾の軒へ注がれて

 「弱っているからって。 ....
あじずしが浜町出店に並ぶ頃
親っ様の漬けた馴れずしがふるまわれ
キリコの灯が浜町をねり歩く頃
虫送りの火が畦道をねり歩く
やがて日が沈む頃
月が出るのを待っている
廃線脇で
次の電車 ....
{引用= object. }

人の手
に依る。
風雨の蒼に堆積した
埃を払う
木肌
に触れる

涼しげな冬
の絵に
雪が降っている
窓の外には
いつもの
静かな朝

 ....
そらの珊瑚さんのおすすめリスト(7991)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
セフィニ- レタス自由詩6*24-1-19
虫ケラの刹那- atsuchan69自由詩11*24-1-19
今年のさくら- wc自由詩1224-1-18
黒曜の夢- レタス自由詩9*24-1-18
夢の入り口- リリー自由詩5*24-1-18
五行歌_銀ちゃん- リリー自由詩7*24-1-18
ある朝- レタス自由詩3+*24-1-17
橙色のセーター- リリー自由詩4*24-1-17
難破船- レタス自由詩4*24-1-16
シン・VIVANT- atsuchan69自由詩10*24-1-16
二階席- リリー自由詩3*24-1-16
シン・ジャガ- たま自由詩7*24-1-16
独り言1.16- ホカチャ ...自由詩3*24-1-16
いてください- かんな自由詩424-1-16
きみに帰る- レタス自由詩7*24-1-15
手習い- 形代 律自由詩6*24-1-15
五行歌_徒然に- レタス自由詩7*24-1-14
この部屋- 木葉 揺自由詩224-1-14
独り言- リリー自由詩10*24-1-14
冬の日- リリー自由詩8*24-1-14
独り言- たもつ自由詩724-1-14
霧中- 日々野い ...自由詩7*24-1-13
_- 長束静樹俳句124-1-13
非在の姉弟- ただのみ ...自由詩4*24-1-13
雨氷- リリー自由詩6*24-1-13
冬草- リリー自由詩5*24-1-8
反時計回りの回文- 水宮うみ自由詩1*24-1-8
金魚玉- リリー自由詩3*24-1-8
Okunoto_4_seasons_____- AB(な ...自由詩524-1-8
object.- ryinx自由詩7+*24-1-7

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171 172 173 174 175 176 177 178 179 180 181 182 183 184 185 186 187 188 189 190 191 192 193 194 195 196 197 198 199 200 201 202 203 204 205 206 207 208 209 210 211 212 213 214 215 216 217 218 219 220 221 222 223 224 225 226 227 228 229 230 231 232 233 234 235 236 237 238 239 240 241 242 243 244 245 246 247 248 249 250 251 252 253 254 255 256 257 258 259 260 261 262 263 264 265 266 267