遥か雑踏を離れて
孤では在りえない存在を確認する

収拾のつかない順序をゆっくりと整理する
いきることは水底をしらない漣

序連で奏でられていた通奏低音は
変化しまどろみ羽化すべき朝を
 ....
ふと想う
一生懸命な趣味とは
道楽などと云う
ものではないのだけれども
きっと最初は
お金を使ってしまうだろう

どんなジャンルでも
ワールドカップのような
競技があるように
世界 ....
君の右側がどんどん物化してゆく

歩くこともままならない
食事することもままならない
まして字を書くことはままならない。
自分の署名すら出来ない。
君は苛々する。

もうだめかも知れな ....
         都市計画税で造られた
      住宅街の一角を占める広場は
           きのうもきょうも
      浮雲の空っぽいかげを映して
ブランコに 滑り台と ジャングル ....
パン祭り白いお皿を補充するまた新しい春が来ました パンが食べたい


結婚して子供をもうけたが
三十過ぎに発覚した病が原因で離婚
その後は親もとで闘病生活の女性を担当している
駅前のマクドナルドで聞いた
きみの近況

脳下垂体の異常 ....
箸でつまんで
ポトリ ポトリ
やわらかな壺へ
金色の毒虫入れ合うの
互いに舌を絡め
{ルビ騙=かた}ることば
海が見たい騒がしく
鳥が声が
眼裏掻っ切って
わたしたち手探りのままでい ....
ひきだしがタイムマシンになってないまた新しい春が来ました ケータイの







 ....
疲れた顔で見舞いに来ないでほしい

わたしの看護のために
あなたを育てたのでは無い

あなたはあなたの生き方で
社会の仕事を果たさねばならない
それがあなたの人生

わたしの看護が加 ....
新緑の木漏れ日
雨上がりの朝
ひとの気配を飲む森
まぐわうように
愛をからませて吐く息
命の匂いに満ち満ちて止まない
そんな五月のように私たちが求めて止まないころ
得ようとしていたもの
 ....
 
赤い糸

ほっとくとだんだん透きとおって見えんようになります

そやからときどき紅を差します



 
治療しなければ半年です

そう告げられました


でも私は治療をします

そして半年以上生きます


生きます
つるーっと
玄関から入ってきた
ひとつのボール

丸いな
手にとるわたし
明日は晴れるのかな
お母さん

きっと晴れね
これ水色だもの
受けとるお母さん
夕ご飯は何 ....
ドヤと言う言葉を
君はご存知だろうか

横浜と言う
首都の隣の
港町

もうドヤドヤと
酒場を賑やかする
声は無い

季節労働者は
簡易宿で
死ぬを待つ

南区役所に行け ....
 先生、私たちの昼間が消えていきます。
カレンダーに休日がひとつ、足りないのです。
青と赤の隙間に、数字のいち、が。
時計は、今、だけを、さしたがる、から、痛い。
数字が昨日と明日を覚え ....
発する柔らかな音のかたちが
まだ定まらないころ
神経衰弱でトランプを捲るように
何度も見て触れて味わって
モノとなまえが一致して行く
意味を纏うのはまだ先のこと
ちいさな器は無限に広く深く ....
半音下がった5月に
飛行機雲とポケットの中のちょっとしけた煙草

わかったつもりの自分に言い聞かせてまた
あらたなる接触をこころみる深さをはかる浅瀬で

風のなかにきざまれているもの
そ ....
拝啓、冷蔵庫様

長い間ご苦労さま
十六年間、寝食を共にした
おまえが逝ってしまい
わたしはとても寂しいよ

突然のお別れだった
何だか、冷えが悪いと思っていたら
冷凍食品が自然解凍 ....
時間を つぶすと言うのか
やっと生まれて来た この
小さな 幼気な時間をあえて
つぶす と言うのか

梱包材のつぶらな可愛いプチプチを
訳もなく指先でつまんで破裂させるように
このささや ....
まだ若い老人であったころ
同僚と紅葉の山麓へドライブ旅行にでかけた
秋空のもと 静かな集落を抜けるとき
前方遙かに 背をかがめた人が横切るのを見た
同僚はスピードをやや落として言う
「老人は ....
息もないコールド・スリープの午後
艶かしい女の身体と
ゴキゲンな薬の夢
乾いて
ひび割れた皮膚の上で
上がり始めた熱が止めをさす


きみの手のひらの中、も ....
蛍光灯に照らされた

知らない空き地がとても静かだ

行き過ぎる車窓から

ジオラマみたいな町を見つめる

ひとびとの明かりのなかに

わたしは幸福っていう二文字を見つめる

 ....
激しい夕立は
突然やってきて
落雷で鉄道が遅れている
小さな駅舎で
雨宿りをしながら
駅の改札で恋人と
待ち合わせをしていて

豪雨は短いうちに
まるで屋根を
ひっくり返したように ....
 
あなたは、今もあなたで

わたしは、今もわたしで

それでいいんだけどね、でもなんだか、なんだかね


 
雪だるま冷凍室に入れたまままた新しい春が来ました 祭り太鼓の音があちこちの集落から
田面に流れ出すと
こどもたちたちは宿題も魚取りもすっかり忘れて
祭半纏をはおって祭宿に駆けつけ 
出迎える獅子頭を連れ出して
集落内を練り歩く 

ぼく ....
舌まできらきらひかる宝石生みの話をして。



異物混入屋さんで手をべたべたにしてポテトを食べているきみは、
三秒に一回はおいしいっていってるのに表情が全く変わりません。
異物混入 ....
山を駆け下り開けた浅瀬に出ると
ゆるゆると草を揺らしながら往く
水の膨らみは千変万化を繰り返し
陽射しに微笑みを返すのだ

小学生の女の子ばかり六人
紫外線から完全に身を守った女の先生と一 ....
都心を射ぬく沈黙のバスを執拗に尾行する
半分にすり減った横顔のまま

ビルの狭間にこうこうと深く冴え渡る闇の遠くで
連動する疲弊の連鎖に眉を震わせ

容赦なく目に斬り付ける
横殴りの光の ....
そらの珊瑚さんのおすすめリスト(7991)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
桜の散り染める夜に- 梅昆布茶自由詩1915-5-15
一生懸命な趣味- りゅうの ...自由詩9*15-5-14
物化- ……とあ ...自由詩16*15-5-14
丘肌の淋巴腺①- 信天翁自由詩515-5-14
パン祭り白いお皿を補充するまた新しい春が来ました- 北大路京 ...短歌3*15-5-14
食べる_二編- 乾 加津 ...自由詩22*15-5-14
君みみなれぬ口づけを- ただのみ ...自由詩15*15-5-12
ひきだしがタイムマシンになってないまた新しい春が来ました- 北大路京 ...短歌715-5-12
夜と闇と酒に捧ぐ- TAT短歌115-5-12
娘よ- イナエ自由詩16+*15-5-11
あなたに終わらない五月を- たちばな ...自由詩30*15-5-11
- 殿上 童自由詩21*15-5-11
余命の告知- 小川麻由 ...自由詩11*15-5-10
段差のない家- かんな自由詩11*15-5-10
寿- ドクダミ ...自由詩4*15-5-9
花________陸が海に消えるまで。- 為平 澪自由詩15*15-5-8
愚愛の詩- ただのみ ...自由詩17*15-5-8
半音下がった5月- 梅昆布茶短歌915-5-8
【_拝啓、冷蔵庫様_】- 泡沫恋歌自由詩20+*15-5-7
ツブスナカレヤ- ただのみ ...自由詩15*15-5-5
年を取る取るとはこういうことかー振り返るー- イナエ自由詩11*15-5-5
オーティスをシンパシーで笑い飛ばしながら、それでも。- ホロウ・ ...自由詩10*15-5-4
旅を想う- 吉岡ペペ ...自由詩515-5-4
水滴を巡る追憶には- りゅうの ...自由詩10*15-5-4
なんだか- 殿上 童自由詩11*15-5-4
雪だるま冷凍室に入れたまままた新しい春が来ました- 北大路京 ...短歌215-5-3
村祭と従妹- イナエ自由詩7*15-5-3
宝石生みの話- 初谷むい自由詩615-5-2
愉快な午後- ただのみ ...自由詩17*15-5-2
白い月- Lucy自由詩12*15-5-1

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