今日も街を行き交うひとびとの影を踏んで歩く

一瞬にして微塵に還るもの
止めどなく細く長く伸びるもの
軽く薄く風に舞うもの

ときどきそれさえも無い人に出会うが
それも街の雑踏の風景の一 ....
おびただしい雫という雫が
都市と都市の間で あらゆる物と物の間で
たがいに伴を呼ぶ
満月のような視座で みえないその糸に命を与えようとしている男のポエジは
蜘蛛の意図のよう
雫と雫がつながり ....
私はちょっと出られないな
きっと
出られない

今さら
とってつけたように
気づく今までは
出られるって信じてたのか
出ようとしつづけることに
意義がある
なんて思っていたか

 ....
平和3

手も足も頭も
引きちぎられた人々を
クロゼットや押し入れの壁に
塗り込めてつくられた平和
もはや 人間のうめきは
くぐもって外に漏れ出ない

人は闘争に美を見つける
   ....
奇天烈な手つきで
狐憑き 月のツノ触る

淡い{ルビ間=あわい}の 睦言夜ごと
{ルビ霊=たま}の緒からめて 落ち戯れて

指きり含んだ口の中
だんご捏ね 味見

うめ 咲くな
さ ....
緑色の雨が降りしきる
世界が寝静まる夜更け

聞こえない雨音の
ひどく透明な反響

苔はひたひたと眠る
緑色の雨に抱かれて
眠れない誰かさんの代わりに

私はハーブティーを淹れ
 ....
落ちてくる雪にパンチしながら歩いている 灯りを浮かべ
さざ波を光らせて
夜の底を流れていく
川の色は
本当は血の色かもしれない
あるいはヒトの
暮らしと汚れを溶かし
泥色に濁っているかもしれない
晴れた朝には
青空を映 ....
 
お布団の中、あと一分、、三分、、、

起きた後の喧騒と引き替えにしたってかまいやしない

冬のまどろみは 快楽だ



 
星なんか
見えない夜もある

それでも夜空を見上げて
一番輝く星を探しているんだ
その星が
ずっと照らしてくれると信じて

星なんか
見えない夜がある

暗い夜道で
仔猫の鳴き ....
 移りゆく事象に
 普遍性を見出そうと
 あなたは時を凍らせた
 記憶という名の冷却剤で

 汗ばむ肌に下着を貼り付け
 冷えた板張りの床の上
 道に迷った子供となって
 膝を抱えて座 ....
公園の駐車場に
もう長いこと車が放置されている
違反切符と張り紙だらけ
ミラーはとっくに割られている
今では雪に埋もれてかまくらだ
出はいりできない時間がそこにある

ワックスを効かせた ....
さっきまで
僕じゃなかった
肉を
僕は食べたから
肉は
もう
僕だ
そう
もう
肉は僕だ

さっきまで
僕だった
糞を
僕はひりだしたから
糞は
もう
僕じゃない
 ....
      ゆきのひつじが  
      はらはらと 
      いっぴき、にひき
      ねむれぬよるに
      ふりつもる
      はるをまって
      ....
春になれば咲く
桜の花弁はちょうど五枚
最初の言葉で
占う結果は
決まってしまうから
だから
色とりどりの紙を並べて
千になるまで鶴を折って
祈る時は
涙をこぼしながら
私ひと ....
       かくしてください
       さみしさが襲います
       昼と夜との狭間から
       からだと毛布のすき間から
       飲み終えたコーヒーカッ ....
またたくまのすれちがいざま

運転席に乗るドライバーよりも
車の助手席に乗せられた
大きなクマのぬいぐるみは
何も話したくない
少し怒っているようで
私は立ち止まって振り返り
走り去る ....
友人の車のターボチャージャーがいかれて修理に15万ほどもかかるので
通勤の足の無い友人に僕の車を貸してある。
僕はといえば通勤は自転車で5、6分歩いて10分というところなので
日常的に自分の車に ....
飛ぶときに必要なものがあるとすれば決心ではなくて、飛んでいる「当然」なのだと思う。決心なんて、どれほどもろくて役に立たない(でもそれなりに美しい)だろう。
娘が壁に手を置いて、しゃんと背をのばし立つ ....
 
羽根がはえたかと思ったんだ

ダウンジャケットのだったんだけどさ

けどね、ちょっと、ちょっとだけだけど空を飛ぼうなんて思ったんだ



 
 今年から時間的、気持ち的に余裕があるときにこんな感じでまとめてこちらにて。
 公開年、監督などは割愛させていただきます。
 なるべくネタバレはないようにいたしますが、その限りではないことも。
 ....
庭のすみで箱を見つけた

その箱の中に庭をつくった

その庭のすみに箱を置いた

その箱の中に庭をつくった

その庭の中で

ぼくとあなたが暮らした

おだやかな日差しを浴びな ....
雨に濡れた砂浜にビニール袋を敷いて

途切れなく続く紫の波濤を眺めていると

運動場の端にある雲梯の下で出会った

一匹のコガネムシのことを思い出した

あの頃の私は手に取るように虫の ....
公園に若いお母さんと小さな女の子がいた
お母さんはベンチに座ってスマホをいじっている
女の子は傍をちょこまか歩きまわる

女の子がお母さんに話しかけても
お母さんはスマホに夢中で返事をしない ....
シュン! シュン! 飛び去る一瞬一瞬
びょう! びょう! 風吹く一秒二秒
塵 散る 満ちる 青い問い
埋もれ生まれたガリガリ亡者
スン! スン! 寸の間 一分二分
掻き毟る両手につかめはしな ....
灯火管制の都会の底では
光を漁って深海魚が徘徊している

魚卵たちの夢は皆カーキ色をおびて
時折光る虹色の粒は
懐疑が延ばす触手に喰われ
光彩を失う
幼魚は皆同じ方向を見てかたまり
群 ....
どこでもドアでお遍路巡り 遠い昔のことよりは
今の家族を思うとき
苛立ち不満を見るよりは
今の楽しさを感じて生きる。
不自由な君の手をさすり
冷たい君の手をさすり
世間話につい昔
未来の話は嘘になる。
今の楽し ....
毎晩この時間になると
小さな星のうかぶ
銀河を注ぐ奴がいる
注がれる女は
眠りのなかで
星の声を聴いている

星の声は
色をかえ
姿をかえて
女の胃袋に吸い込まれてゆく

毎晩 ....
ぼくらはたったひとりなのだ
いくら目を凝らしてみたって
ぼくらはたったひとりなのだ
恥も外聞も捨ててしまおうよ
ぼくらはたったひとりなのだ
いくら耳を澄ませてみたって
ぼくらはたったひとり ....
そらの珊瑚さんのおすすめリスト(7991)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
影踏み- 梅昆布茶自由詩2115-1-30
がうでぃな_さざなみ- るるりら自由詩17*15-1-29
私は出られない- Lucy自由詩15*15-1-29
平和_その三- イナエ自由詩12*15-1-28
憑き身月見て- ただのみ ...自由詩19*15-1-28
緑雨- とよよん自由詩6*15-1-28
落ちてくる雪にパンチしながら歩いている- 北大路京 ...自由詩515-1-28
夜の底を流れる黒い川- Lucy自由詩10*15-1-27
まどろみ- 殿上 童自由詩21*15-1-26
【_星空_】- 泡沫恋歌自由詩17*15-1-25
凍らない水- まーつん自由詩12*15-1-25
放置車両- ただのみ ...自由詩17*15-1-24
肉を食う- 金子茶琳自由詩315-1-24
ゆきひつじ- 石田とわ自由詩13*15-1-23
明日のことなど- 衣 ミコ自由詩4*15-1-22
眠りのなかへ- 石田とわ自由詩11*15-1-22
ぬいぐるみ- 灰泥軽茶自由詩1015-1-22
赤いモペット- 梅昆布茶散文(批評 ...915-1-19
当然のこと- はるな散文(批評 ...1015-1-19
空を- 殿上 童自由詩16*15-1-19
2015鑑賞映画採点及びひとことふたこと①(1/1〜1/18 ...- 平瀬たか ...散文(批評 ...5*15-1-18
箱庭- 青井自由詩315-1-18
コガネムシ- mizunomadoka自由詩915-1-18
【_スマホと女の子_】- 泡沫恋歌自由詩17*15-1-17
餓鬼- ただのみ ...自由詩15*15-1-17
暗い虹- イナエ自由詩13*15-1-17
どこでもドアでお遍路巡り- 北大路京 ...自由詩1115-1-17
生活の隙間- ……とあ ...自由詩20*15-1-17
星を注ぐ- 草野大悟 ...自由詩12*15-1-16
ぼくらは- 青井自由詩4+15-1-16

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