寒くなってきたので
言葉のタンスから
言葉のコートを取り出しました

一年ぶりに着る言葉のコート
冷たい北風も
これを着ていれば凍える心配もありません

どこか出かけてみよう
どうせ ....
 すぐに腹を立てる。
 条件反射の如く。
 すぐに忘れる。
 様にする。
 胃潰瘍が悪化しないように。

 だってだって。
 バキャらしいのよ。
 あらゆる場面で腹を立てるのは。
  ....
一粒の雨が傘に弾いて
百匹の蛙になった
百粒弾いて
一万匹の蛙になった

一万匹は
すぐさま姿をくらまして
それっきり雨は止んでしまったから
微かに地面の濡れたところが
 ....
 僕が現代詩フォーラムという詩のサイトと出逢い、自作の詩を載
せ始め様々な人の詩を読むようになってから三年の月日が過ぎた。 
自分の詩作について言えばまだ課題はあるが、只、間違いなく言え
ること ....
私の知ってる人たちは
とても丁寧だった

お世話になってる人には
きちんとお礼をのべ 頭を下げて
すべての書類の指示を書き残してたり

そこで どうして泣きわめいてくれなかったのか
ど ....
季節はもう冬支度なのに
たんぽぽの綿毛になるんだと
あなたは言った
過ぎ去った日々を惜しむかのように
ひとびとは
大きな樅の木の下に集いだす
そんな季節に
たんぽぽの綿毛になるんだと
 ....
昨日の雨は
本当に雨だったのかと
疑ってしまう今日の青空

くもの巣が水でできている
土に水玉の花が咲いている

風は冷たいけれど
その風に乗って
タンポポのように
きららふわわと ....
セミの抜け殻を
たくさん集めて帰った
何となく
母にほめてもらえる気がした
母はパズルのピースが足りない
と探していた
父は受話器を握り
そこをなんとかお願いします
そう繰り返 ....
今の君にとって
最高にして最大の敵がいる
君はその敵に向かっていかなければ
明日の君の存在はない

もちろん逃げることもできる
けれどもそれは
君は君の過去に生きるだけを意味する
居心 ....
動かなければ何もはじまらない

変化を恐れていては何も手に入らない



まず動くこと



結果が吉であれ凶であれ

動いたという事実が励ましてくれる



可 ....
鼻水が氷注のように固まる薬1錠下さい。

眼球が飛び出すくらいきつく沁みる目薬2瓶下さい。

呼吸困難に陥るくらい花粉を通さないマスク3枚下さい。

私が花粉によって一日に涙を ....
何も
聞こえないふりをした

何も
見えないふりをした

周波数が合わない
自分だけじゃないだろう

頭の中のノイズ
消したくて
カーラジオのボリュームあげる


優しすぎる歌声に
そんな頃もあったね ....
ロシータっていうおばあちゃんは
サンホアンで一番年取ってて
猫にやさしくて
工房の隣の彼女の家には
いつも猫がたくさんいて
使い物にならないボートが
とまっている
 ....
 風に舞いあがる落ち葉
 その向う先
 俺の心の深いところには
 一人で向う旅路の果てが
 虚ろげに映る

 忘れることなどないけれど
 多くの過ちは風化して
 貨物列車で運ばれていっ ....
大きな本屋の片隅で
店員にも忘れられてしまった本が一冊
置かれた場所が奥にあるのか
興味を惹かない題名なのか
本に聞いてもわからない

言葉がこんなに近くとあるというのに
誰もが前を通り ....
夜寝る前に読書していると 
開いた本のなかから 
うっすらと光を帯びた手があらわれ 
わたしに差し出されていた 

その手を握ると 
不思議な想いが心に流れ 
明日に怯えるわたしの影は  ....
あま栗の中でいも虫が死んでいたよ
すでに黒く硬くなっていたよ

あま栗は甘い

いも虫は死んでいる

いも虫は栗をたべながら

たべながら死んだ
あま栗は甘い
いも虫は死んでいる ....
戦後まもなくだろう、
捨てられたガスマスクが
赤黒い錆を纏って
川の中で佇んでいる
傍らに
まだ新しい
マイルドセブンが沈む
ささくれのある人差し指で
水面に
彼の鼻先に
つぃ、と ....
必然だろうが偶然でも出会う運命だったんだ

そして. 哀しいけれどいずれ別れの時が来る

大丈夫. さよならってとても優しい挨拶なの

だってさよならの社章がいっぱいだって事は
 ....
もし貴方が寂しかったら
笑ってごらん
少し周りが明るくなるから
そして泣いてごらん
空が笑っているから

がむしゃらに進んで
行き場が見えなくても
道は必ず開ける
自分の道を見つける ....
温かい言葉
心を癒し
全てから解放され
心が清らかになる

バラの花
Only you
貴方しか居ないのです。
ごめんなさい。嘘ついて...

こんな兄貴が好きですか?
Only ....
誰も通らない道端の
枯れ葉が揺れるその場所は
風が自由に向きを変え
空へと戻る交差点

風と風とが巡り会い
互いの全てを確かめて
冷たい空気に温もり添えて

どこからともなく寒いねと ....
 ほんのくだらないことで
 気分は悪くなるもの
 ほんのちょっと気のきいた言葉で
 気分は良くなるもの

 長くて短い人生
 楽しいことばかりじゃ
 成長はないからな

 暗闇を知っ ....
ブリキのこうせんじゅうを片手に
いっしょうけんめい
ゆめなき夢をむそうするが
キャバクラのお姉ちゃんとえっちして
わすれちゃった、ゆめのなかの夢

しんぴなる
じゃあくなにおいが
鼻を ....
雨の中を
迷子の少年が傘を差さずに立っていた
誰かがそばにあったタオルを
子どもに渡してあげた

 人のタオルを勝手に使わないで!

持ち主の声がその場に響く
頭を拭き終えていない少年 ....
君と僕は
他人同士さ
顔も名前も知らない
他人同士さ

生まれ変わっても
また一緒になろうって
生まれ変わる前に
誓っていたのさ
生まれたときから傍で横たわってた溺れたての見知らぬ人が
見えなくなった今日という日

あの人が選んだのは私でなくて日常と私を繋ぐ糸であり線だったと
悟りつつある今という瞬間

さよなら糸さ ....
見えては いなかった...

かっこうの 産声が 森を 編み

絹糸を 伸ばして 進み ながら あおいで いた

どうしようもなく あかるい 双眸の 記憶の 波が

茫漠とした ....
 なんとなく身体が重い
 洗濯機を回したはいいが
 この雨で干すことができやしない

 眠りの公園を
 何度も行き来した後に
 熱いブラックコーヒーを口に運び
 ままならぬ夕方の ....
落第してゆく大人たちを
進級してゆく子どもたちが
通り過ぎてゆく

落第する大人たちは
進級することは過去にしかないと
思いながら
冷えた体で下を向いて歩いてゆく
丸まった背中が小さく ....
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