新型インフルエンザ対策委員会委員長に就任した朝に
愛車のポルシェに颯爽と飛び乗り
モルダウの森を抜けて
駅前NOVAで3時間で英語を習得しようとしたら
吉野家に変っていた
....
真上からの太陽には
からから と かわいた愛想をうかべて
通りすぎる季節に いつも 忘れ物
どこかにそっと届いているんだろうけど
高性能な人がうらやましい
ぼくは 羽 ....
090606
明日は投票日
誰に入れる
どこの党
煩く聞き回るのは
ご免だよ
未成年のアナタ
どこの誰に入れるか
今から考えておきなさい ....
苦手ってわけじゃないんだけど
それでもやっぱし
う〜ん
苦手ってことなのかな
毎年この時期に行われるんだよね
以前は建物の裏口に横付けされた検診車のなかで行われていたんだけど
この ....
シャボンのあぶくだらけで
下着の女の子たちが楽しそうに
踊りながら緩慢に死んでいく中央線の
雪明かりに似たガラス越しに
泣いている男の子たちがみえる
おちんちんが半勃起したまま吊り革のように ....
わざわざ好んで痛みを求める必要などない
足場の悪い苦境を選ぶ必要もない
水面に浮かぶ蓮の花みたいに白々と
空っぽの美しさを知ることのほうが重要だ
ぽかんと丸い広がる空の誕生日が
ぼくと一 ....
僕は今日 君に
優しくされたくて
小さな嘘をついたよ
子供のように君をからかって
僕の旋毛に落ちてきた
握られた固い拳
瞳を潤ませて
殴られたてっぺん 軽くおさえて
上目遣いに軽く睨んで
{引用 ....
{引用=わたしの家は 田んぼの田の字の真ん中にたっていて 画家が住んでいます
誰も彼の姿をみたことはないのですが 彼は確かにいるのです
どの故郷にも どの町にも どの家にも 彼は必ずいるのです}
....
朝早い電車は人もまばらで
どのおんなも白粉の質感
耕太ら若手社員は九時から開始する新規開拓ダイヤル作戦に備えていた。
パソコンの画面をターゲットの会社のホームページにする。
何度も目を通した商品紹介ネタの模範トークにもう一度目を通す。
....
きれいな発色
間接照明
心がくつろぐ
天井が高い
広い空間
背の高い外人
有能なカップル
日常から離れた時間
すてきな日曜日
雲もなく
晴れている
お下げの子
お客さんのところを辞してタクシーで新杉田まで出た。
新横浜までの車窓からは灰色の雲と灰色の建物、それと六月の緑、新緑は深緑に変わっていた。
季節は旅をしている、と思う。
それは空間の ....
なまぬるい風に乗って
運ばれて来た くちなし の香り
遠い昔の記憶も
最近のあの悲しい思い出も
呼び覚まされる
優しいのにあまったるい
どうしようもない嫌悪感
やりばのないこの ....
今日は休みなので、町田の国際版画美術館でやっている「ルオー展」に行きました。近所のバス停から11時前のバスに乗り、藤沢で久しぶりにダイヤモンドビル内にある有隣堂に寄りました。お目当ての本は「蕪村句集 ....
そして
ぼくたちの夏休みも終わった
教室はまだきのうまでの空気をつつんで
静かだ
季節が変わるんじゃない
ぼくたちが変わるだけだ
そう言ったのはいつだったか
きみはまだ来ていない
....
小さな部屋のなかで
きみもぼくも呼吸をしない
重く密度の濃い空気が
きみとぼくの屍体を葬る厚い土だ
ぼくたちはお互いを知らない
だれかが気まぐれに部屋をのぞくが
だれもいないと去ってゆく
....
わたしのことばには、肉体がない
空間ばかりを愛したせいか
かたちあるものに
寄り添う術を
忘れてしまった
わたしのことば
わたしはいつも
浮遊している
死んだ血液のつめたさで
....
花が咲いている
花の中に海が広がっている
散歩途中の
人と犬とが溺れている
救助艇がかけつける
降り注ぐ夏の陽射し
最後の打者の打った白球が
外野を転々とする
ボールを追っ ....
愛を奏でるちいさな小鳥
ちいさなちいさなちいさな小鳥
あんまりちいさなお声だもので
愛のおうたが届かない
夢の実の成るちいさな木の芽
ふわふわふわふわふわふわ木の芽
あんま ....
その男をはじめて見たのは、ゴールデンウイークが終わったばかりの頃だった。
百年に一度の不況のメカニズムは分からないけれど、この四十人ばかりの会社にも、それは充分実感できるのだった。
上司が煙 ....
大太鼓の地響き
腰をすえて
股をひろげ
重心を落とす
土着の言葉
なれあい
仲間意識
コンプレックス
理解の得られない障害
ネバーギブアップ
プライド
こだわり
眠らない
秒針の足音に
呼吸をして
風を待つ
目覚めていく
空の鼓動に
とけるひかり
あの光は
何処へ向かうのか
東へ、ただ東へ
屈辱に背中を押されても
あるべき ....
人から貶され
人から邪険にされ
人から励まされ
人から庇って貰う
勉強した次の日
目に隈ができ
コーヒーが
零れている
お客様に何ができるか?
お客様を安心させ
お客様の真 ....
荒川の上流の
七月の川風は生まれたてで
すばしこくてむじゃきなのだ
だからきみもぼくも
生まれたての赤ン坊で
何かを語るのではなく
石をひろったり
川へジャブジャブ入ったり
船の上で寝 ....
世界には
寂しい男の数だけ
寂しい女がいて
哀しみを抱く人の数だけ
それを解する人がいる
誰も信じられぬ
人の数だけ
信ずるに値する人がいて
探している人の数だけ
幸福 ....
君が頭を撫でてくれるから
私は幸せに浸れる
浅い幸せ
どんどん沈んで
キラキラ揺れる水面の光を深海から眺めるんだ
君がボソボソっと何かを囁くから
....
おさなごの手で目隠しされたみたいに
まだ薄白くぼんやりとした月は
うろこ雲のすき間から顔を少しだけ見せる
指で四角に切り取って覗き込んでみた
ぼくたちよりうんと長く生きたこの風景は
瑞々 ....
旅人は{ルビ叢=くさむら}に埋れて
横たわり
いちめんの空に
浮雲の群を見ていた
それぞれに{ルビ流離=さすら}う雲は
違った形の膨らみで
西から東へ流れゆく
自 ....
森の奥深くさまよっていると
重なり合う枝の
青黒い梢の繁みの中から
ふと
神の視線を感じた
見上げる先に
二つの眼光炯炯として
高妙なる
大ふくろう
神でこそなかったが
....
今宵は日本酒と
いきましょうか?
ウニセン買ってこよう
イカナンもついでに
鮭とばは美味だ
チーズも美味い
ヤキトリもいける
〆はやっぱりラーメンだ
今日のお客は
印鑑すぐに ....
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