服を買って着替える
着替えている途中にそば屋があったので
天ぷらそばを注文する
持ってきたのは昔の恋人だった
昔のように優しくしてくれた
着替えをしながら自分はそばだけを食べ
天ぷらは ....
バルカン州バーゲン群河馬市に禁止令が乱発され始めたのは第九代市長、スティーブ・マグワイヤーが就任して、やっと半年が過ぎてからである。挑発的なスローガンを愛している彼の就任演説では七五調の景気のいい ....
ぼくは詩を書きたい
人生で大切なのは
勝利と敗北を知ることではなく
克服と挫折を味わうことである
今日もまた
朝の散歩をしていると
詩の魂に出会いました
詩の魂は
言葉 ....
今年も古い母屋の軒先に
つがいの燕が巣作りしました
生まれたての可愛い雛たちは
親鳥の帰りをひたすら待っていて
精一杯の幼い首を伸ばして
甘えたような鳴き声あげている
(なんだか可愛いな
....
お魚を食べなくなった猫は誰
一人で眠る猫は誰
君は猫で
私は友達
時間はぎりぎりに削って
人間の振りをする猫は誰
贅沢なお皿を平らげる
猫は君で
食べ残 ....
少しずつ世界はずれていたんだ
今まで気が付かなかったよ。
今日の明け方に外にでて初めて気が付いた
世界は少し右に傾いていた。
みんな普通に歩いてるけど知ってるのかな
世界 ....
大きな翼で空を舞う君に届けと祈った。
空は緑色に深くはてしなく深い。
まるで森の様に茂る空と雲が広がり
君のその手に握られた小さな命を奪わんとする。
君はもがきながらその翼を雲に絡め獲られ ....
幸せを手にとって
にへらにへらと眺めるような
そんな{ルビ詩=うた}が描きたい。
弟の様に優しい言葉で
切ない恋の詩をそっと
花束でも添えるように。
もう少し覗いて見ようよ
楽し ....
見慣れた君の手に
初めて触れた夜のように
触れた瞬間
想像がはじける
たった一度きり
二度とはないよ
生きた時間を
静かに込めて
見慣れた君の唇に
今初めて
....
ぼくは詩人
何かに囚われたくないと思っても
囚われなくてはただの孤立である
今日もまた
夜の散歩をしていると
星に出会いました
空の瞬く星々を眺めていると
銀河の渦が頭の ....
僕の弱い声で残すさいご
遺言は誰に届くだろう
たとえば(さよならは)
僕ら(いたみ)
せかいは永久にみずいろ
僕がもえつきて灰になっても
それをさらう風が君であれば幸せ
路上遊びの終わり
子供達が夕暮れに向かうのは
今より先
ここより西
たなびく雲に光の残層
仰ぎ見て
滲んで
乾いた瞳に瞼は下りて
轟く入道雲の雷光
しゃがんだ空に影は遊ぶ
....
水のあぶくが上り
木々の青が落ち着かせる
空気が美味しい
虫たちの声
わだちの上を自転車で
走る。
輪投げの中に玉を
落とす。
カトマンズはどこの首都!
ネパールでしょう。
....
浅い呼吸
その合間に聞こえる喘ぎ
彼女は今灰になろうとしている。
はぁはぁ、
ゼイゼイ、
あーうー
声に反応してくれているのか
私達を感じてくれているのか
閉じられた虚ろな目か ....
スカートの端をちょっと摘んで
ひらひらと踊ってみたい。
スカートのひらひらは
朝顔みたくてなんとなく可愛い。
なんとなく可愛らしいしぐさに
ひらひらのスカートがあれば
僕はも少し
....
ぼくは詩人
情景は心情を揺り動かし
心情は情景を響かせる
今日もまた
夜の散歩をしていると
草の響きに出会いました
どこからなのだろうか
見えない暗闇の道で
その音の源 ....
磨かれたノルマンの尖塔の硝子が、
ケルトのひかりを運び、
古都は、厚き信仰の素性を醸し出す。
北をめざした奥まった海流は、
度重なる落城のかなしみを刻んだ、
鉛の雨をもたらして、
午前の湿 ....
青空を見上げれば
真っ赤な太陽
木陰に入れば
セミの声
ランドセル降ろして
木に上る
基地を作り
一人だけの世界
メメちゃんが擦り寄ってくる
かまってくれと膝に上る
のどと ....
真夏日、沿岸部には波浪注意報が発令され
世界中の溝口さんが落下していた
親戚の少女は大きな中華鍋を持って
兄と一緒に家を出て行く
重い、と言うと兄は悲しそうに首を振った
牛の死体を引 ....
ぼくは詩を書きたい
小さな始まりはやがて
大きな成果へと結びつく
今日もまた
朝の散歩をしていると
貝の化石に出会いました
海が遠いこの地は
その昔
遠く浅い海だった
....
しとしと降り止まぬ雨は
誰からも忘れ去られた男の涙
志なかばで倒れた男に身よりは無く
愛する女性もいなかった
そう遠くない昔の話
今や誰もその男のことを知るものはいない ....
なつは名のみのあめばかり
紫陽花は爛漫に咲きほこり
つゆの雫をぽとり、ぽとり
樹々の緑も色濃く、ゆるり
夏はまだだと雨降り積もり
わたしは感じてしまう
小綺麗に片付けられた部屋の
飾り棚の上で
あなたは仲間達と腕を組み
屈託の無い笑顔をこちらへ向けて
壁際に吊るしたドライスーツからは
泡立つ潮騒の音色がする
そんな ....
遊ぼうっていったらOKだったのに
デートしようって言ったら断られた
なんだかなあ なんだかねえ
うち雨の日好っきゃねん
なんでなんでなん
だってな傘忘れたらおんなじ傘でくっつけるやん
あほな事ゆうてやんと傘持ってきなさい
ちぇっいけずやわぁ
すっきゃからええねん
....
5056回目のさよならの後に
ぱぺぽ降ってきたと君が言った
なにそれって聞いたら
さあって
ごめん訳分からんわ
最初はグーじゃんけんぽん
いきなりは無しやわ
あかんまたチョキや ....
君のその美しさは
止まることを知らなくて
果ては雨夜の月の影
僕が君に逆らえないの
知ってるくせに
そんな難題投げ付けて
君は小悪魔みたいに微笑う
一体何が楽しいんだか
そ ....
いつも気ままに飛び出してしまって
思い出した頃は
誰かが困った顔で探している
それを勘違いではないと
知ってしまっても
気ままさに抗うことなく
衝動にはいつでも素直に生きようと決めてい ....
ぼくは詩人
見えない未来があるからこそ
手探る現在がある
今日もまた
夜の散歩をしていると
静かな夜に出会いました
限りある{ルビ現在=いま}の
この時その時に立つ
踏 ....
ガガ、見せかけの 肌の色艶と 香水の匂い
厚く ファンデーションに覆われたナチュラルな
欲望、その滾り 溶けだす笑みに
「かわりばえのしない ことばネ、お口が好きみたい
白いブラの縁取りに ....
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