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RT会議室突発連詩ログ保管庫 (創作系)スレッドオペレーター:なを
リアルタイム会議室における連詩のログです。
連詩に対する感想、RT連詩の開催呼びかけなどにもご利用ください。

[125]いとう[2006 09/17 00:34]半知半能
06.9.17 一行ずつ いとう→ベンジャミン




境界線


小鳥は空を飛ばずに
戻れる場所を探すことはできない
惜しげもない雨の線の
たどれるものはわずかしか残されていないことを
小鳥は知らない、ふりをして空を
そしてまた、ある光景の中にあるものを

夜の長さを知る者は夜に生きる
気配だけを頼りに生きるものは静かに
そして仰ぎ見る空には星の名残り
満天の空白を埋めるすべての闇に向かい
小鳥は飛ばず、うつむく
そして
街灯と闇の境界を肌に刻み
今確かに存在することへの不安に怯える

空白は、満ちている
見つめればいい
夜はそこにない
 

[124]千波 一也[2006 08/23 03:14]かぜきり
’06.8.23 午前三時

◆水無月一也→狗檻喚紅の順です。(敬称略)
◆一人一行ずつ、の 五巡。
◆終了後に微修正。



「熱帯夜の手帳」

熟練の手つきに足りないものの名は未だ見えない
篠突く雨の中に佇む滲んだインクはもう消えない
湖面に映る満月は永遠の溶解の停止を遊ぶ

この夜の所有者を問うために裸電球は落ちる
夜風が濡れ始めている理由の、それは尾のさわり

冴えない手つきでなおも濡れてしまう青ボタン
寒い、と囁かれれば つい触れてしまう涙の色
怖い、と顰めるのは いつ溶けてしまうグラスか

栞が独り、乾いた音を告げている
熱帯夜は手帳に刻むことなどもう無いと
 

[123]半知半能[2006 07/14 23:32]かぜきり千波 一也
06.7.14 リアルタイム会議室A 一行ずつ連詩
佐仲(三巡目まで)→半知半能→焼石ニ水→雨脚幽歩(三順目からは二行連続)

お題「塩素」

蒸し焼けの夏空に浮かび上がる私の輪郭
自転車に乗って陽炎の上をすべる
遠く、、、近く、、、プロペラの音
忘れ去られた少年装置の残像のような
影が重なり、汗が自覚させてくれる
いつかのプールサイドで見つめた波紋の行く末を
銀盤に焼きつけた、、、あれは黄緑色の
塩素の匂いが掻きむしる初めての恍惚
私は見失っていた、狂おしいほどに 熱く。
すました顔の少年装置が過ぎる光景にフラッシュバックして
車輪は回る、ぐるぐると立ち漕ぎの真昼
それは一つの天体のような思い出で
プールサイドをつなぎ合わせた、ふたりのいる写真
真夏の光を放ち続ける瞬間たちを閉じ込めて
それは遠く、、、近く、、、酸化していく
塩素さえ漂白しないでいる銀塩のなかに
青い酸素で二分線をいれた、自分の
 

[121]半知半能[2006 07/10 22:51]静山和生かぜきり
06.7.10 現代詩フォーラム会議室
ikaika→六崎杏介→半知半能
一行ずつ四巡で連詩


終わりから、はじまった、永遠の、終わりの、そのまた、先に広がった、見ろ見ろよ、お前の口の中にこびりついた、空の、
法悦、その強烈なムスクの香り、放り出した敬虔な祈りの煙
分かり合えない、人々の、輪郭、崩れる寺院の揺れ動き
の中に、降りそそいだ、雨が、rain、夕刻に刻まれた寺院の壁画をなぞりながら、貴方が語りだす、例えば、あらゆる青をかき集めて、貴方は、いつもの文体で、草原を駆け回り、水面で、
睡蓮の高き尖塔を見る、雨は針として、秤に掛けられたばかりの重力を射る、赤く散る、
rain、青い赤、そういう幻想、のなかの貴方、私という枠、しずむ、ような、
そして、blue、世界を変えて、
翼の生えたフルートが蒼褪めた馬、貴方の半神の、
正鵠な、判断
青の延長線上で、白と、青の、境界線上で、待つ、誰かに、向けて、雨を、そして、rainを願いながら、口ずさむ歌のことを考えてみればいいだけさ、
そして放棄された、旋律の吐息が炎上する琴線と戦場の、片目の雨のラインを、
忘れず、容赦ある朝焼けの、無数の、赤と青に、身を、浸せ
 

[118]こもん[2006 04/29 01:44]かぜきり嶋中すず
おちなし連詩
2006.04.29/RT会議室A/0:30ごろから1:45ごろまで
一連づつ、一周しました
順番は守り手→こもん→ユーリです


質感


目ン玉が刃の氷面を滑ったら冬仕舞い
束になった折り紙がせわしなく床に就く
春に遅れて太刀も地面に突き立つ頃は
遠くの鳩から頬に溶け 頬ふやかして
友達が友達の鳩に溶け 頬をふやかす
おそろいのバッジは子供のてのひら
の色、 水のない季節が 
    失われた腕を再び生き返らせる
ようにと、願っている、 子供がいる
      なぜひとは炭素をもって
いるのか、 その皮膚を
保護しなくてはいけないのか 子供の
てのひらの、なぜ子供のてのひらの 
水のない季節が、
 溶けていくのは、 ざわめくひとの
炭素である、 
しぱしぱとさせる sipasipaと、
あおい火がみずうみを覆っていた
鳩のむね、sipasipaと、
喘いでまったくしずかになった
鳩のむね、
しずかになった
、かわりに爪の付根が腫れた
冬、終い、
 冬、終い、
  冬、し、肉、もーえた、燃えたよ、
 

[116]ヤギ[2006 03/14 00:26]ベンジャミンアザラシと戦うんだモリマサ公かぜきりPULL.千波 一也
まだ冷える春の夜に
ベンジャミン→モリマサ公→ヤギ→アザラシと戦うんだ の順番で
一人一行×2
テーマ 春っぽい


「デストロイト」


季節の裏側にはさよならの文字が書いてあり
自転車たちがいくつもの交差点を加速しながらよこぎって
気がつけばいつも桜の下
ふにゃら ふにゃらと 歌いながら 南大門を通過する あなたは
振り返ることを忘れたように始まりに向かってゆく
わたしは 怒り です
別れることも出会うことも許せずに
春の夜を涙を流して 駆け抜けるしか在りません くはっ
 

[115]半知半能[2006 03/12 04:28]かぜきりモリマサ公ベンジャミンヤギアザラシと戦うんだ千波 一也
06.3.11 
一行ずつ100行連詩(最後の6行はa.i.uなので正確には105行です)
(敬称略)Monk→半知半能→いとう→a.i.u.

組み伏せたのだ
鉄壁の論理と搦め手の目線で
たゆまなくそしてつゆほどのむれを
ひとつずつ解いてゆく それはメロンソーダの気泡に似ている
扱い方には慣れている
なぜならそれは私の生業であり
同時に私の屍なのだから
うずくまって屍となり やがて金の粉になるまで
粉が撒き散らされ、いずれ靴の裏にはりつくまで
私は私の仕事を止めないだろう
雪のように灰が降る季節に
咲く一輪の花とその傍らに錆び色の屍
清掃員は完全に凍りついている
何も見なかったような素振りはしないで欲しいが
それでも清掃員は凍り凍りついている
それは決して灰のせいではなく グレーが地平線を染め上げたとしても 繋がらないことはない 
廃棄された地面
そんなものどうでもいいだろうに
廃棄された素顔、素描、ありの、ままの、
おねむり 地平線はいつも今日のまま

遠くでライオン
サバンナを俯瞰
地平線の彼方の屍が私を手招いている
生を繋ぐ湖畔は、映す鏡
吠えて吠えて休んで吠える
休んで吠えたら湖にダイブ
湖底にはまた私の屍
映る 映す私がいて もうきっとその手をとってはならない 
吐き出した、呼吸、泡となり、泡、泡、泡に、屍、屍、屍
ひとしきり眺めて湖底の私とハイタッチして選手交代、
再生の、儀式の、底の、光なく、闇の、中で、私、たちの、
吐息 それはライオンの雄たけび 耳のキオクとする処 いつしかの淡々しいアコーディオンの旋律
戦慄
忘れていた危機感
放たれた既視感
素猫が蹌踉 素猫が蹌踉
もう目をふさぐべきだと
屍たちがささやいてくる
ふさがれた目の地平線
そのキオクは常時繋がれていると思え
一閃して百の朝晩が飛び去っていった
宇宙から地球を眺めるとそれも一瞬のことだ
黄昏のサバンナ
朝色のカクテル
宇宙から地球を眺めるとそれも一瞬のことだ
地球から宇宙を眺めるとそれは永遠のようだ
星の刹那 屍の瞬き 視線の行く末 煌きの地平線
いつも繋がされている いつも繋いでいる
遠くでライオンが

組み伏せられたのだ
鉄壁の目線と搦め手の地平に
つゆほどのむれが降り積もり、灰
躰の裏側に貼り付く、灰
それは私と地球が一体となる媒体
それは私と屍がハイタッチする媒体
我一匹 此処に在り 光無く狼狽
アルバイトのセリフ
あ、えーと、もうラストオーダーなんですが
ライオンの屍肉は腐りました
私はふと我に返り それでもアコーディオンは鳴り止むことは無かった
どうか一緒に泣いて欲しいと言っている
拒否しよう 私には仕事がまだある
私にはまだサバンナがある
沈まぬキオクはもう無いが 私には繋がれないものがある
それでもどうか、と言うアルバイトの眼に、一閃
指を突き刺した ように見せかけて
突き刺したのは、私の骨だ
地平線は未だグレーである つまりそういうことだ
長々と私はいったいなにもなにも明らかではない、まるで
気の違ったモールス信号のようだ
瞬霧の狭間に身を投げ星霜の地平に堕ちるライオンのように
皆 母を思う
また帰ってきた
よ、 そんな一言を発するために
そんな虚言を発するままに
グレーが地平線を染め上げたとしても 繋がらないことはない、ことを繋ぎ続けたい 飛び去りゆく朝と晩に
乾杯
夜味のカクテルをテイクアウト
靴の裏の金粉にフライアウェイ
一輪の咲く花 灰、降り積もりスローリィ
パ・ノ・ラ・マ
(ス・ク・ロ・オ・ル)
サバンナの夜明け
泳ぎ回る魚
熱帯雨林スクランブルドエッグ
懐かしいメロンソーダの泡  それらは卵子
数えられない夜を数えるためのエピソード、そして朝
皆眼をぎらつかせ屍に耳をあて伝う旋律はアコーディオン、そしていつも昼
熟成を待つハイエナの群れ、粛正するライオンの群れ、そして再び夜
顛末を知る一輪花 ダンデライオンはお呼びではなかった
水底の屍にくちづけて灰、降り積もる湖の彼岸は暗い
ビール瓶七色に光りhigh,あぁ 私の眼はもう終わりか?
乾燥し、崩れ落ちる音の始まり
崩れるリズムに世界からの報復 鉄の論旨が迷走している 
リズムズプリムズプリリズムリズリムリズム
雨が泥を歌い 気泡、沈まぬキオク、屍に灰が舞い
が舞い、舞い、い、テープは終わりを告げる
一つ深呼吸
残されたものは、私の、私のための限りない
繋がれないものたちの数々ではなく
そろそろ地平線へ帰化せよ
此処はとても黒い、此処はとても白い
組み伏せるのだ今夜
地平線と灰の狭間で待ってる
朝のカクテル越しに 朝はカクテル越しに
 

[114]半知半能[2006 02/26 00:00]銀猫アザラシと戦うんだたりぽん(大理 奔)いとうかぜきり千波 一也
06.2.25 リアルタイム会議室A 23時前〜
いとう→銀猫→たりぽん→半知半能 <敬称略>
連ごとに連詩


「性教育の白石さん」

「こんなふうに、痕がつくのです」と
パンティストッキングを脱ぎながら
白石さんは腹部の横線を見せてくれる

その紅く引かれた曲線には
彼女の日常は不思議と匂わず
ただ女なのだとそれだけが記してある

手を伸ばす場所にとまどい
髪に手で触れると
「そうじゃないのよ」と白石さんは笑う

「わかっていますよね」
理性の皮を被った僕を見透かして
白石さんはただ、笑っている

黒く細く
縮れた白石さんの
隠されたその先の

不思議なかたちの起伏には
魔物が潜んで汗をかかせる
白石さんの 白石さんの

その手が僕をつかんで
僕の知らない白石さんのかたちを
冷たさに包まれた温もりで教える

伝わることを伝えたいのに
僕の意識は
白石さんの長い吐息で満たされている

甘く噛まれる、耳朶
浸入する、唾液
白石さんの、背中の、産毛に

ふたりの区別がつかない雫が光り
教わったのか 教えたのかも
定かではなくなっている

首筋にきつく唇を当てて
「明日はここにバンドエイド」っと
その位置を僕に示す

ねぇ、僕の先生
このスタンプがいくつ貯まれば
僕だけの先生に
なってくれますか
 

[113]半知半能[2006 01/25 12:49]かぜきり千波 一也
06.1.25 お昼前 リアルタイム会議室Aにて
一行ずつ連詩
半知半能→すぬかんトランペット→マーガリン猫→葛西佑也

「トライアングル・キス」

昼前の窓辺には私はいない
あのひとが出ていったから。
おもちゃのサボテンがひとりでに踊りだす
愉快なリズムに合わせて わたしはあなたが 憎く、なる。
まるで額に角が生えたお化けのように
嫌だわ。まるで小説みたい。 
でも主人公をあなたにしてしまいそう
結末のないストーリー 絡まない、舌先 いつまでも。
本になったらきっと買ってしまうわ なんて空想を片手にコーヒーを飲む
だってあなたさっきいったじゃないの。
振り下ろした斧が飛び跳ねて けれど あなたの上をとんでいく
斧のことなんか無関心で あなたは澄ました顔して そっと、キスした
私の気持ちなんかお構い無しなのね
そうよあなたは言ったわワタシ。がすきだって。
魚になる 魚になる わたしだけ ずるいわ
わたし 私 ワタシ、平等に嫌って欲しいの 苦い味がするの あなた。
私たちの平行線の彼方にあなたの姿が見つからない
それはどうかしら。
あなたの腕 腕時計 針 うごいてる
止まった時間を取り戻して、今日は、あなたを 忘れたいの ごめんね。
 

[111]イダヅカマコト[2006 01/07 04:58]
2006年1月7日 午前3:40頃から
クロエ・清水一希・ぐっさん
むしろ連詩の雰囲気を味会うってみて。
6行ずつ、
クロエ→清水一希→ぐっさんの順で



「氷雨に告ぐ」


一月の氷のような雨が降る
雨よ私の体ごとつめたく冷やし給え
その清らかな絶対0度に
あと一歩で雪の造形を成し
結晶を生み出す冷たさという
その位置に私を近づけ給え

尖った雨は触り難かった
血液よ私の心を加速させ止め給え
凍結に近づく寸前の私
私に近づく寸前の凍結
白い世界を唯一人歩むため
その強靭さを私は欲すのみだ

窓の外へつっと伸ばした手のひらで水滴をひしゃげさせるとき
雲の灰色を映して爪先から忍び込む雨水は
ぬるま湯の形で私に親しみながら
心の蔵へ届く
「絶対」は私に擦り寄るなかれ
白い強さに這いつくばるのを見てただ笑っておくれ

わたしの躯を駆けめぐるくれなゐよ
押し出す心の根よ もっとだ
もっと正しく清冽にはたらけ
汚れなき風よ 
乱れた髪をおまえに切られようぞ
その勢いで私に教育し導き給え

私は一つの考える発熱体だ
夕暮れ時に焦げ出す清廉
想定内のひび割れなら放っておく
氷雨よ洗え
汚れきった背筋を流してゆけ
何れ私が透明になる為に

一月の雨は人を貫けぬ氷の角
刺しぬくごとにぞわっと広がる冷気は横に広がっていくばかり
吹かれる風に破られるのは私の頬の産毛たち
薄い膜のように体を覆うのではなく
頬の紅からえぐりとれ、つとつとと降る雨たちよお前は
嵐の前に少しでも澄んだ空気へ近づけておくれ
 

[110]田代深子[2006 01/07 03:11]いとう大村 浩一
2006年1月7日 午前1:00頃から
守り手・田代深子
「犬」をイメージして
5行ずつ 守り手→田代の順で



  吠


視て、白い土地で
濁声がひらかれ
ひらかれてゆく 半眼の
猟犬は伏せることに
馴れたままで 、凍結している

その備えた背に一条の
陽が射すのは、未だ
薄暮のうち 声々は幾重にも
響くけれど、小さく
きれぎれの先触れとしてだけ

放たれた 子犬の
その無数のように廃墟は
同時に開始される、狩りの
その狩りの無数の、殺戮の 猟犬は
伏せている けして陽を 追うことはなく

格子はなく、命ずる声もなく
ひたすらな凍結よ 甘やかなのか
霧氷のおりる瞼
硝煙のにおいを求めるのもやめたのか
でも視て 、白を濁らす 声

残響 立ち上がり、立ち上がる傷痕の色彩
くずおれてゆく夜を棄て 薄暮に立ち上がる
薄暮の、内部に融けかける 彼の吠声
白い土地はおびただしく、
語りかける彼は、疾駆する吠声の

いらえはやってくる
やってくる、それぞれに伏せた
白い土地で 薄氷をふるい立ち
痩躯を射し貫く 一条の陽は追わず
けれど呼ぶ 、いらえを
 
 
 
 
 

[108]半知半能[2006 01/05 00:43]たりぽん(大理 奔)
06.1.4 リアルタイム会議室Aにて
半知半能、たりぽん、松本卓也
(一人一行で連詩 その後全員で推敲) 


「風奏歌」

短く切られた君の髪に北風が吹く
唇からこぼれた言葉が 揺れる曲線に沿って切り取られる
涙は空に散りながら 緩やかに紡ぐ音は寂しげで
風の五線譜に ぽつぽつ と
描かれるのはやっぱり君の旋律

風に手をかざし 君は何を願うのかな
流れる雲から一瞬だけ光が射す
波のように揺れるススキを 一瞬宝石に変えて
滲む涙 視界を彩るプリズム 

悲しみの向こう側に
私を潤す何かはあるのでしょうかと
あの人はいないのに繰り返し訊ねる
見据えた先に 光などあるのでしょうかと
答えを探して掌を見つめて
思い出の扉を幾つたたいても
北風の奏でる歌が消える事は無いだろう
 

[106]完食[2005 12/18 21:51]
05.03.13 詳細不明


1,5,8,11,14,15,19

田代深子
2,6,9,12,16,17,20

あっちょんぶりけ(現 青春無音)
3,4,7,10,13,18,21,22


最近良く翼の生える夢を見ます
黒いのか、白いのかわからないのです。
翼のさきにはぎざぎざの爪が生え
ぼくはそれであれこれをつかまえています
便利だと思う反面、少し恐ろしいとおもいました

君はそんな僕を知らず、苦いコーヒーに砂糖を入れている。
ぎざぎざの爪で君の髪に触りたいと思うけれど夢はままならず、
夢は止まらなくて、ぼくのつばさはおっきくなってゆくのです
この宇宙も包めるのかな?
だとしたら僕は熱い恒星も翼のエネルギーにして
宇宙の果てを見ることができるんじゃないか!と思った矢先

宇宙の先なんて、争いばかりじゃないか!?
そう思って、君の髪が揺れる色を思い出したのです。やわらかな、
君の色。…ああ、そうだ。僕が夢を見た瞬間に生まれたんだ。
本当の宇宙や、君はここには居ない。
いつか君が大人になって背が伸びることを
気にしなくなるまで置いておくつもりだったけどね……
だから君の髪を、この手で触れにいかなければいけない、って。

世界の果てまで飛んだ僕は、夢が消える前に君に触れようと
手を伸ばした………はずだったけど
もちろん夢は醒めた。

君の髪に触れるはずの僕の爪に、あまい風の春の朝。
 

[105]完食[2005 12/18 21:47]
05.3.11 詳細不明
私 ⇒ ベンジャミン
一行交代

世界の裏側で誰かが泣いてる
違う今日を背負ったあなたがこぼれだす

こぼれ終わる前に コーヒーを二杯持って僕は世界の裏側へ行ってきます
それは時間を結ぶ旅でした

こぼれ終わるまでにどうやって行こうかと悩んでいると
鳥に運ばれる木の実の夢を見ました

そうだ!これだ

世界の裏側で泣いていたはずのあなたは
大きな鳥に運ばれる僕を見て立ち上がって手を振った

幻想は現実を飲み込むことはできなくても
現実は幻想を飲み込んで実現できる

それが明日をつくることだと
絶望の中で泣いていた君に教えに来たよ
 

[104]半知半能[2005 12/16 00:50]かぜきり
05.12.15 深夜 リアルタイム会議室A 
松本卓也 → 半知半能
(基本は一行交代
 1〜2、4〜5、9〜11行と15〜16行(松本担当)では一行が長かったので改行しています)


凍える朝 駆け込む満員電車 
一瞬で曇る眼鏡に遮られる世界
これからどこかへ向かう人々の顔 顔 顔
向き合わぬ視線に訳も無く怯え 
吊革に顔をうずめ 眠ったふりをしていた

車内放送が告げる次の急行停車の駅の名前がどうしても覚えられない
いつか僕は あの急行で遠くに旅立つ事さえも夢に見ると言うのに
まぁ 夢は夢だよね と誰かがつぶやいた
それは誰かであって 僕であって 決して幻でもない 現実の呟き 
振り返る先に携帯を弄る女子高生 新聞を読むサラリーマン 
口篭もる声はいつも一つだけのようだ

いつもどおりため息を一つ深く吐いて 25分の冷凍睡眠
停止 開くドア 押し寄せる人波 巻き上がる風 街が口を空けて僕を飲み込む
血流の一分子として決まった道筋で街を行くけれど 駅前はひどく動脈硬化だ
見上げれば 雪とも雨ともつかぬ粒が舞う 
手を伸ばす隙間さえないのに どうしても触れたくなった
手を窮屈に伸ばすとひやりとした感覚を体温が消す
このまま雨雪を伝って 空に登ってしまえればなんて柄にも無く思う

それだけだ
他に思う事なんて無い

会社のゲートをくぐってPCの電源を入れる と
起動までの数分 喫煙所でのささやかな祈り
吐き出す煙にかすかな本音をのせて
窓の外 積り行く雪に少しの願いを混ぜながら
カチリと ライターで現実の端を焼いた
 

[101]半知半能[2005 11/25 22:58]かぜきり
05.11.25 夜 
一行交代で連詩
半知半能 → 無声

「コバルトブルー湖畔」

今日も静かな朝が来た
十年前のコバルトブルーの中で
短い一生を終えた小鳥の鳴き声がする
幾度かの黒が時として混じりこんではまた、コバルトブルーにそして今も尚、鳴き声は青の奥へ奥へ
陽が登りきればその声もいつものように聞こえなくなってしまう
私は見た 声を見たのだ、例えば、それが世界の果てに広がるコバルトブルーに彩られた草原 そして私は記憶したのだ
寂しげに私に届くコバルトブルー 私の記憶回路をじわじわと、優しく侵食して 
そして最後には私自身を食らうとき 世界は一点に集約して、発光を伴った深呼吸を一つ深く打って 
今日の私を 再び 作り上げる
青、青、青、青のコバルトブルーの延長線上に私は今いる
それはさざ波の一重一重が私の鼓動であり世界の呼吸だと言うこと
私の呼吸は青に染まり、その青は、私がまだ幼いころに見た光景の中にあった
ゆっくりと夕日にさらされて 私と青は内側から段々と濃くなる
濃くなる青の中に、未だに感じるあの言い知れぬ感覚は何であろうかと
落ちた小鳥を抱きしめて湖畔の縁に沈む夢
青が終わりを告げる時、私はもう青の延長線上にはいない 

***************************************

一行交代で食うか食われるかの連詩
半知半能 → @s@s@s@s → 無声 


風呂が壊れた
突っ込まれた薪の細部から数億の硝煙反応が出て壊れた
反応の極地へと、あらゆる一点が集約していき、そしてまた微分かされた形式の奥で
風呂釜の行き過ぎた情熱が破裂したようだ
破片は放物線のベクトルに従って、灰と黒のギンガムチェックを描いた
その光景を遠方から観察する数学者の問題は解きつくされ挙句の果てに、あらゆる数式が放射線の落下地点において爆発音を立てたと思うと同時に
長すぎた工程に辟易してタバコを一服するのだった
煙は紙巻タバコの中を入りこみ、肺胞を殺しながらタールを兎の耳に塗りつけるあの迂遠な作業を再現し続ける
私は観測するそれらの機械的な工程の通して、形成される一つの微弱な色や重さを持たないあの流動性の高い存在のことを
無意味にたゆたう不完全性
まずは歩くことから始めよう
そして歌うだろうあらゆる歌を
爆発的に
沈殿していく、ホルモンは脳下垂体から三半器官に達する、踊れ
狂え、そして下半身は硬質な大理石の中へと沈み込んでいく
はなでわらって、さけをのむ
 

[99]半知半能[2005 11/20 21:54]銀猫かぜきり
05/11/20 会議室
一人一行連詩 小詩集
<空行ごとに独立した詩となっています>

【●○・・・半知半能、■□・・・銀猫、▽・・・葛西佑也】


■ 灯油の匂いがたちこめてキライな冬が炭酸を威嚇する
● 赤ら顔の俺を曇ったガラス越しに笑ってる、牡丹雪が


○ 雑木林に霜柱がさくりと鳴る音
□ 今日ぼくらは初めて互いをふたりと呼んだ


■ 夜を遮るカーテンの向こうで北風が唸る
● 明日の朝から雲を払うために


○ 冬の寒さって耳が痛いよね
□ きみが齧るより、冷たい分だけ


■ 起きられない起きたくない毛布のふにゃふにゃ
● 起きるぞ起きますって毛布のふにゃふにゃ


○ ばいばい、秋
□ フタリで唱えた呪文は遠くなる
▽ もう一度だけ 声を投げ捨ててみたかった
 

[98]こもん[2005 11/20 00:51]山内緋呂子かぜきり半知半能簑田伶子
一語摘み放題
リアルタイム会議室A
05/11/19 22:00〜05/11/20 0:50(全3周)
参加者(詠歌順)
ETOILE→こもん→本木はじめ(1周目で退室)→Monk→ユーリ

ETOILE
虹になるために足りない四色は敏感肌に刺激が強くて(敏感肌)

こもん
刺激ない真夜中いつも電話するそのひとのいる大気圏外(刺激)

本木はじめ
たまゆらのゆらの響きに似て非なる風鈴ゆれる真夜中の村(真夜中)

Monk
秋の夜の 板目の順目 真夜中の うち四隅に 好々爺 (真夜中の)

ユーリ
教科書の四隅に書いたマークにはかたちがなくて階段で怪我(四隅)

ETOILE
駆け抜けた階段、放課後ベルのおと昭和を知らない制服揺れる(階段)

こもん
制服の裂けぐあいからさっするにきみは戦闘高校生だね(制服)

Monk
BUSSTOP 舞い降りる裾 ひらひらり 桃色スカート 戦闘体勢 (戦闘)

ユーリ
しかたなく裾ひっぱってからうつむいていじろうとしたら切符がないや(裾)

ETOILE
真っ白な切符に嘘をつきました過去のすべてを繋ぐ歩幅で(切符)

こもん
真っ白い紙飛行機は屋上を青空めざし滑空していく(真っ白)

Monk
屋上の ゾウの背中で やさぐれる ジャンボフランク 届かぬ想い(屋上)

ユーリ
ゾウの鼻虹になるならシーソーの剥げた塗料でハートをつくる(ゾウ・虹)

*最後のユーリさんによる一首は初首からも一語をとっています。
 

[97]半知半能[2005 11/09 00:26]
05/11/08 深夜 会議室連詩
半知半能→けんご→浅野多雨


「ありふれたリストカットの予感」

夜の床は冷たい
私の煙草は私の足を暖めてはくれない
温度は 夜の奥へ 失われてゆく
行けば還らないことを知っていながら私 は
鋭利なナイフを手に 手首を見る
温度の流れは知覚されないままに 遠い
もしくは近い(誰かの)音が つん
私が死んで行く時に 誰か私を悲しんでくれる人が 一人でも居る?
吐き出された問いは煙のようにうすらいで、静か
逃げた温度に見つからないよう 刃で迷いをかき消して
けれども最後の瞬間にできないの
呟いて、目を閉じる(ナイフは 音を囁き続けて 奇妙だ)
 

[95]半知半能[2005 10/09 00:38]嘉野千尋終さいらとかぜきりヤギ
05/10/8 夜   
連詩  半知半能→終 (1〜3行で交代)

「white letter」

からから 、と、秋の音
一通の手紙が 届きました

瞼を閉じた瞳、緩やかにカーブを描く睫、
声が遠く遠ざかっていくよう

便箋に君の影が落ちて
はっ と
今日も目を覚ますよ

かすかに響く 枯葉の歌声、揺れている

それはいつだって耳から離れることなく
昨日の方角から呟くよう(なんで空いた手が寂しいのだろう)

Every Sunday 君の左腕には パンの入ったバスケット
Every Sunday 僕の右手には アスティトスティ

そう、わかっている
あの声 はずむ思い出 二人に吹いた風
Last Sunday 君の笑顔を忘れていたよ

さらさら 、と、めくれるノート
綴る言葉 風が横切っていく

からから、と、横切っていった 
返事はもう 書かないよ

指先の熱 冷めないままに白線をひく

ふっと線が消えたとき、
僕も新しい笑顔で歌える気が した

乾いた風、 声を添えるよ

夕焼け前 秋の旋律は一時を彩って

Call my name ... I call your name...静かに秋が揺れている
 

[94]ヤギ[2005 10/07 07:27]かぜきり
>>92で腹筋がよじれて>>90で腹筋が一回転しました。朝から。morningsage
 

[92]アザラシと戦うんだ[2005 10/06 20:48]千波 一也ピッピヤギしらいし いちみ 簑田伶子
当たり前川柳〜。当たり前すぎて誰もへぇ〜とは言わない川柳を選りすぐりで集めてみました。
アザ戦、sさんの合作です。

s: ジャイコはね ジャイアンのね いもうと(5・7・5の概念を覆すsさんの処女作)
 
ア: どら〇もん のびたのパラレル 西遊記 (た、タイトルだー)

ア: アザ戦は 男じゃないんだ 女だぜ

s: お昼から キューピー三分 クッキング (3分じゃ、済まされないクッキングですよね)

s: 誕生日 僕が生まれた 日なんだよ (お、当たり前すぎますねぇ〜)

s: おばあさん 年をとっても おばあさん (ア:プロ級ですね。s:川柳にプロもなんも…)

ア: プロ野球 プロで野球を するんだよ

ア: オフサイド 未だにわからん オフサイド

s: (笑)は 笑いながら読むんじゃ ないんだよ

#そういえば詩じゃなかったです。失礼しました(哀)
 

[90]Monk[2005 09/28 02:21]千波 一也アザラシと戦うんだかぜきりヤギ簑田伶子
おまけ/書いた時のログ(ちょい編集版)
登場する人:Monk、山内緋呂子、クリ
★は連詩の「詩」の部分

ちなみにこの連詩のテーマは
「苺ちゃん、イチゴチャン、僕らの心に苺ちゃん」です。


Monk :じゃ、スタート
山内 :はい。(だいじょうびです。)

★Monk
-----------------------
パジャマ
煮パジャマ
あめ色になるまで
恋の魔法に、なるまで
-----------------------

山内 :すいません。爆笑時間もらっていいすか。
山内 :いつもながらさすがですね。ほんとステキ。
Monk :そのお断りに俺が爆笑だ!
山内 :やった!>爆笑
Monk :(ゆっくりどーぞ)
クリ :(爆笑 ROM ROM わくわく♪)
Monk :(あ、ちわ)

★山内
-----------------------
ごった煮
駅前の 雨
 通り
あなたの好きな色
パジャマにして
 明日、下駄箱が
-----------------------

山内 :(クリさんこんばんは。)
クリ :(んちわー。どーぞそのまま)
クリ :(Monkさん、寝たか?)
Monk :(考えてんだって!)
山内 :(いや、奴は死なない)
クリ :(あっ、起きてた。「下駄箱が」は、きついなー(笑) 気にしないでね)
山内 :(そうか。そこキツイか!うーむ)
Monk :(や、学校のイメージ出てやりやすいっちゃ、やりやすいかと)

★Monk
-----------------------
たいへんな下駄箱
たいへんなあたくしたち
お昼前なの
まだお昼も前なの
-----------------------

Monk :(あー、「お昼前だし/お昼も前だし」かなー)

★山内 :
-----------------------
生理前
 あなたの近くに行きたいの
 お腹の痛い二日目
 目を閉じて五秒前

ほんとはね
日曜日に ミルフィーユを
ねえ 甘味ゲッツ
-----------------------

Monk :(ぐは)
山内 :(うーん、時間の経過がある感じですね。ごめんなさい。つなげにくいパスばっかり出して)
Monk :(このパスに追いついてこそ)
山内 :(ありがとうございます、ところで、連詩中のこの会話もおもしろいですね。最後は、ログごとアップしませんか?新しいか?これ?クリさんはどうですか?)
クリ :(No Problemですけど、僕の不要ですよ(笑))
山内 :(まあ、あとでかんがえましょうか)
クリ :(さあMonk困った、困ったMonk! BGMと考えて下さい)
山内 :(さあ、中田から、中田、中田のシュートは?壁)

★Monk
-----------------------
雨上がり
ジョセフィーヌ通りで
サンデュ!
笑顔でかけてく友達
あなたまだ来ない
えへへ、前屈みのよわよわ
サンデュ
-----------------------

Monk :(言っておくがサンデュの意味は俺も知らん)
クリ :(ジョセフィーヌは知ってると? ナポレオンか?)
Monk :(や、全てがテキトー、ミルフィーユと韻を踏んでみた)
クリ :(踏んでないって(笑))

★山内
-----------------------
足が折れても行くわ
食べかけサンデュ ほら あなたの実家

うちでは、フォンデュなのよ

てへっ 梵珠
-----------------------

Monk :(踏んでるわよ、やーね、もうクリーニング屋さんたら)
Monk :(よし、とりあえず梵珠をググるか!)
クリ :(クンニリングス屋の間違いでは?)
Monk :(サンデュ喰って死になさい、つーか書かなきゃ)
山内 :(梵珠、青森の名水です。ペットボトル)
山内 :(いいですね。クリさんものってきた。)
クリ :(ボンジュール、ジュ・スィ・クリ)
山内 :(それ、「こんにちは、私はクリです」って。今さら自己紹介いいっすよ。(笑))
クリ :(洒落です。いや酒落ち、かな)
山内 :(酒おち?うやむやでオチつけた、みたいな。)
クリ :(さあ、前屈みから骨折返し、Monkどう出るか。ピーンチ!)
Monk :(ごめ、もうちょい)
クリ :(山内、余裕の不適な、いや不敵な笑み)
クリ :(Monk時間稼ぎの平謝りに出た〜、情けない!)
山内 :(不適切な、不適切な、ロジカルセックス)
クリ :(概念外射精で終わるのか、Monk!)

★Monk
-----------------------
横すべり青少年
そっと手を出し
二歩さがり
レイディ、お足もとご注意ですよ
チュッ
中学生みたい!
-----------------------

★山内
-----------------------
ほわっと
I am

すべらないわ 足元ロング平行棒 すべりだってロング

着地したの

ブランコ 中学で、乗ったブランコ

チョリソーによって発見

キッス!不安なキッス!

くちびるのつやは 天ぷらを食べたせいじゃないの
-----------------------

クリ :(くちびるの行が、最高だーーー)
山内 :(では、一旦これで終了で。うーん、これ、連載形式だったらおもしろいかなあ、と思ったんですが。)
 

[89]Monk[2005 09/28 02:19]ヤギ
タイトル:つけるの忘れた
というか時間の都合で途中切り上げ。

書いた人:Monk → 山内緋呂子 (1連ずつ)

-----------------------------------

パジャマ
煮パジャマ
あめ色になるまで
恋の魔法に、なるまで


ごった煮
駅前の 雨
 通り
あなたの好きな色
パジャマにして
 明日、下駄箱が


たいへんな下駄箱
たいへんなあたくしたち
お昼前なの
まだお昼も前なの


生理前
 あなたの近くに行きたいの
 お腹の痛い二日目
 目を閉じて五秒前

ほんとはね
日曜日に ミルフィーユを
ねえ 甘味ゲッツ


雨上がり
ジョセフィーヌ通りで
サンデュ!
笑顔でかけてく友達
あなたまだ来ない
えへへ、前屈みのよわよわ
サンデュ


足が折れても行くわ
食べかけサンデュ ほら あなたの実家

うちでは、フォンデュなのよ

てへっ 梵珠


横すべり青少年
そっと手を出し
二歩さがり
レイディ、お足もとご注意ですよ
チュッ
中学生みたい!


ほわっと
I am

すべらないわ 足元ロング平行棒 すべりだってロング

着地したの

ブランコ 中学で、乗ったブランコ

チョリソーによって発見

キッス!不安なキッス!

くちびるのつやは 天ぷらを食べたせいじゃないの
 

[88]千波 一也[2005 09/26 02:23]銀猫いとうたりぽん(大理 奔)半知半能ベンジャミンヤギ
※夜更かし作品

銀猫 → 水無月 → いとう (敬称略)

一人一行ずつで
行けるとこまで、です。

題 「 褐 色 」

天気予報がはずれたときの 邪魔な傘に向かって
目薬をポトリ、と
落とす前に目薬を買わなければ
ところが生憎 小銭しか持ち合わせが無い
仕方がないので 缶コーヒーで我慢我慢
褐色の雨で傘はずぶ濡れ
感傷をキメるつもりだったのに
手がベトベトだ 怒りが満ちる
泥水にも似た、肌を浸食する悪寒
こころの芯まで鳥肌がざわめく
折からの突風でゴミ箱が倒れた
失われた世界を求めてざわめく褐色の虫、虫。
その向かう先は憂鬱の詰まったビルの一角
硝子戸の奥 受付嬢がニヤリと笑った

幻の姉が立ち竦む
流行遅れのグレンチェックのスカートが虫の集団と化して
膝がガクガク震えてる
震えているのは姉だけではなく
空が 町が揺れているのだ
どうしよう 足音の区別がつかない
震える指先。凪の傘。
目薬を買わなければならなかったのに
いつもいつも 天気予報は裏切ってくれる
本当にいつもいつも 陽光は影を産んで
影は虫を産み落とすんだ
気が付けば バス停の待ち人は消えていた
ただバスの影だけが音もなく停止する
珍しく時間通りにやってきたものだから
この傘を一緒に乗せる訳にはいかないから
褐色に震えるこの町を
0番の整理券で載せちまおう
エンジン音よ、さようなら
残ったものは、傘と、私と、
弱り始めた虫たちだった
残り数枚の硬貨を自動販売機が呼んでいる
ずぶ濡れの傘と、乾ききった私と、居場所を失い死にゆく虫と、
次のバスに相応しいのはいったいどいつだ
バス待ちのベンチには三つの影が揺れている
そして次のバスの影は陽光に命を預け
褐色の不安をごくり、呑みこむ
遠くに見える横断歩道の信号が、いま青に
バスの影は光に晒され揺れながら、いま、褐色に
ガスを吐きながら 三様の影を目視した
ふっと腕時計に目を落とせば
すでに時はなく、姉の虚ろな幻が揺れる
今 6時4分、と決めておこう
虫の息に似て うなじをくすぐる風一陣
それは熱風。褐色の、缶コーヒーの。
あるいはぬるくなった姉の手の そんな褐色
指先に燃える爪だけが やや異質
新たな居場所を求めて虫たちは姉の爪に バスの影はその幻に
鈍い銀の硬貨を握らせる
そういえば 傘の柄も銀だった

バスの影が震えている
膝の震えを虫たちに気付かれぬよう そっと
褐色の時刻表に歩み寄り
届かない幻のバスに 気づかないふりをしている
 

[87]ヤギ[2005 09/25 04:36]千波 一也たりぽん(大理 奔)かぜきりベンジャミン銀猫アザラシと戦うんだ

一行ずつ
20〜30分以内という限定つきで

ヤギ(はらから胡桃)→水無月一也(はらから漆黒)

「夜の詩」

さうざうと木の葉鳴る夜に
鈴の音シャンシャン竹の林の向こうから
さらさらと笑む少年が一匹の犬と共に
手毬の歌の呼ぶ方へ
好きな詩に似た予感に触れて
猫の群れはいま、その瞳に三日月を灯す
「夜に喰われたことあるかい?」
道端の草たちは 頭を垂れて夜露を落とす
茸は煌々と輝きながら
百鬼に献ずる盃に 明るく毒を滴して笑う
誰が歩いているのやら何に酔っているのやら
犬が嗅ぎつけたのは 月光の照らす苔むす扉
押せども引けども開く気配はなく
頭上をかすめる ふくろうの影
ほほーうほほほーう
さうざうと木の葉が肩に近くなる
なんのことはない 扉は夜の詩
 

[86]銀猫[2005 09/25 03:35]ヤギ千波 一也半知半能アザラシと戦うんだ
夜更かしレンジャー連夜連詩

参加者:水無月一也(はらから漆黒)、銀猫(はらから水浅葱)
※順番は内緒です(笑)

「半魚人」 

混雑した昼下がり 秋風のロンドも困り顔
風邪気味のきみ Tシャツの袖から意地っ張りな腕が震えてる

これといってあてもなく 右と左と交互に見つめるT字路
知らない街では 左胸にきみの髪が近い

髪を揺らした摩天楼 その温度について 覚えていない
ただ温かかったのは さっき触れた唇ばかり

左胸がチクンとする 温度計をのぼる水銀キラリ
このままじゃ胸部レントゲンが記念写真になってしまうよ

妖精の囁きが聞こえる 「ねえ。このまま帰ろうよ」
歩けなくなっちゃった?119緊急要請だ!

「歩けばそれが道となる」 往くのだ! 負けてはならない
じゃあこの道でおんぶして!腰痛に負けないでね!


★タイトル命名秘話
「なにこれ・・詩?」
「前半と後半が・・」
「半魚人みたいだー」
という訳で無茶しました。読んでくださった方、怒らないでね。
 

[85]千波 一也[2005 09/24 02:48]銀猫ヤギアザラシと戦うんだ
9月24日 (真夜中)


「焼き芋もんもん」

先月のラブレターで焼き芋を焼いています
くちびる むらさき ゆうぞら おれんじ

「あたしは」カメレオンの彼女
「あいつは」空が好きだった少年

ざらざらしたからだといくつかの色が触れ合い
燃えるラブレターが カサカサ音を立ててるわ

その音はマスターベーションあまい香りが喚起させるあなたの香水
煙はあまりに薄情者で あたしは涙に濡らされてゆくの

焼き芋の温い感じ あなたの裸体
芋にがぶりと噛みつくあたし 「思い出なんかゴメンだわ」

※葛西佑也→水無月 一行ずつ担当です。




「誤魔化しの おたま沼」

シーツが汗に濡れている
昨日の晩ゴマにうなされてたんだ

発汗作用のあるゴマはあなたの右太もものホクロ
目をつぶっても探り当てるよ、ポチっと ね
そして四次元へワープ

見えなかったものが見え始めやがて口づけの妄想
あなたの寝息が首筋に触れ 現実にかえる
ここにいたんだ。よかった…。

つぶやくと、あなたは離れていく。急速に冷めるからだ

浴室の蛇口から ポツリと滴る音がした
浴槽の中を覗き込むと ごまファザラシが悠々と泳いでいる
浴槽に浮かぶ精子をパクパクごまファザラシの顔は恋しい人

おたまじゃくしは音符のかたち
カエルになんぞなりやしません
夏が終ってカエルの声は聞こえない それはあなたの策略でした

※水無月 → アザラシと戦うんだ → 葛西佑也  一行ずつの担当
※タイトルはみんなの案のミックスです。
 

[84]ベンジャミン[2005 09/23 05:41]ヤギPULL.かぜきり銀猫千波 一也
9月23日(早朝?)
麻野梵四郎・ベンジャミン(誰がどこかは内緒・・ていうか複雑なんで)
基本的には一人一行連詩です。〆は麻野さんー


「だって小夜ちゃんが口紅なんて欲しがるから」


からんころん下駄の音がうるさいね
多いから。
何が?
蟻が。
ちょいと足元見て御覧なさい
見えないのにね。うるさいよ。
小さいものほど大きな音をたてやがる
ほんとだ。いた。噛まれて腫れた
いたたたた いたたまれない痛さだね
痛痒くってたまらないけど、夏の思い出としてこれもありだね。
日焼けのように焼きつく記憶みたいにさ
日記に描くには不自由な画用紙だな
最初から白いなら何も書かないほうがましさ
白鳥を見たんだ。空のてっぺんに刺さっていったのさ。
そのときもありんこはいたんだよね。まっ黒いくせに見えないんだ。
痛痒さにむずむずして宿題をこんなに持ち越しちゃたんだ
白鳥が白すぎるからだと言い訳しよう
白紙の画用紙にインクをひとつ落として
けれど塗りつぶすには小さすぎて
破り捨てた僕の夏休みはアッカンベーの赤色だった。
 

[83]銀猫[2005 09/22 22:42]千波 一也ベンジャミンヤギたりぽん(大理 奔)仲本いすら
9/22 秋の長夜の連詩会 〜はらからレンジャー有志による〜

順番は
「栗」・・・?銀猫→?水無月一也→?いすら (敬称略)
「誕生」・・?水無月一也→?銀猫( 敬称略)

******************************

タイトル「栗」

頑ななこころに 棘の衣を上掛けて
触れる者のすべてを キリリと睨む
芯は ほんのり優しく
 
ほろり 柔らかな金の褥を隠している
太陽が香ってくるね 流れてくるね
大丈夫だよ 痛くはない、ちくりとするけれど

爪を立てないように そっときみの芯に触れていいかな
優しいリスが相手なら 黙ってついてゆきましょう
でも、もしもきみの身を貪る虫が ボクだったのなら
この舌先と唇が届くところすべてを奪ってしまうかも知れない

たとえ熟した実ではないとしても

ボクにとっては ゴチソウ以外のなんでも なんでもなかったから。



タイトル「誕生」

岩礁から聞こえてくるのは人魚の吹く貝の音
波と波とを縫い合わせながら漂う

水母のやわらかさは幼き日の枕の肌触り
瞼を塞いでも洩れる雲母は幼き夢

瞼の裏側に広がってゆく天の川、命の軌跡
手のひらに触れるきみの温もりは命の証

沖をゆく船がいま漆黒の水底にいかりを下ろす
たゆとう海色の水浅葱に真紅の船底は映えて 

見よ、あこや貝が満面の笑みで口を開こうとしている
女神の誕生を 我は見るのだ



※誕生のタイトルは中島みゆき氏に敬意を表しつつ拝借しました。
 

[82]千波 一也[2005 09/22 00:17]ヤギかぜきりさいらと銀猫
9/22(かな?)深夜作品。

順番は下記の通り。

?いとう→?水無月一也→?半知半能→?Monk(敬称略)

みな好き勝手にイメージを炸裂させていました。
たいへん愉しかったです。

「第26話」

セガサターンの時代は死滅した
夢枕にはカナリアが啼く
耳障りな啼き声にはもううんざりだ
二度は言わない、今すぐここから、

逃げ出すな。おまえは終わった
ほら御覧 お婆さんが手招きをしているよ
近づけば案外に綺麗なその髑髏面も
ほどよいさわり心地、芳香!なんてことだ
接吻も厭わず、蘇るセガ!
ところであなた歯磨きはした?
いや、いや、いや、それよりもあなた、ここはどこ?

本当にありがとうございました
 

[80]ヤギ[2005 09/12 00:08]ベンジャミンかぜきり千波 一也銀猫
一行ずつ四巡
九月十一日深夜
ヤギ→葛西佑也


「つれづれ秋」

もう秋だっていうのに
三夜続けて花火
何がそんなに楽しいのかねぇ
線香花火がつぶやいた昼
語るべき言葉はどこかへ行ってしまったみたいに
けむり昇り行く 秋
寂しさは笑い声となって
季節の終わり告げました
 

[79]半知半能[2005 08/21 02:34]汐見ハルベンジャミンヤギかぜきり
05/8/20 深夜 いちごつみで短歌  ()内に摘んだ言葉
(詠み人は下記通り)

○ ふわと吹く晩夏の切ない微温(ぬるま)風すら涼しげに君の死に顔  半知半能
○ 木漏れ日に点描された如き君自転車で過ぎ風薫る午後(風) ザラメ
○ 亡骸をゆがむ音叉にくべる午後 ふくらはぎ伝う汗に「融けてる?」(午後) 汐見ハル
○ ソファベッド軋む楽園その音は銀の音叉とシーレの裸体 (音叉) ハイネケン

○ 裸体だけ見れればいいよなんて嘘 言葉も絵筆もいらない夏夜 (裸体) 半知半能
○ 妖精が見えた気のするあの頃も過ぎてしまえば夏の夜の夢 (夏)  ザラメ
○ うすい翅さくりさくりと溶けてった夢って海の味がするのね(夢) 汐見ハル
○ 海泥棒 剥がれた色のサブマリン 夜の魚が目覚めだす頃 (海) ハイネケン

○ 目覚めてはいけない朝がきた羊の背に乗り去りゆく夜を追う頃 (目覚め) 半知半能
○ 羊追う少女のえくぼ深まって夢の中では雲を集める (羊) ザラメ
○ 君は居ない。雲は地球を抱きしめる。でも君は居ない。水の匂いと。(雲) 汐見ハル
○ 狂う蟻 水色とそこに映された月の光に彼は欲情 (水) ハイネケン
● 艶やかな 月をうかがう横顔に 唾を吐きたいサディストな僕 (月) 葛西祐也
 

[78]半知半能[2005 08/20 23:39]ヤギベンジャミン汐見ハルPULL.かぜきり大村 浩一千波 一也銀猫
05/8/20 日付変更前
麻野・デイリー・猿ノ輔→葛西佑也→半知半能 で、夏夜の男三人連詩

UFOを人差し指で回しながら月の色に言葉を当てはめる
さりげなく第一関節が捻じ曲がる音を
真空管にあつめてCDに粗焼きし続けている君
飛んだヒューズを交換するわけでもなくRECボタンを押し続ける
いつまでも終ることのない全身の儚さだけが 痛み
溶けないガムシロップのように足元から痺れを伝えてくる
黒の中でゆらゆらする透明は甘くもしつこく糸を引いて僕の前進を妨げる
動かないからだで 君と舌を絡めようと もがく 
(ただ前へ走れ)要求する(本能) 反芻する快楽
呼気を恥じらいに染める
交わりはすでに虚しく 空を切る感情だけは 宙を仰ぐ 
君の瞳の月の色 あてはめた言葉を僕はもう忘れている
 

[77]ベンジャミン[2005 08/18 03:16]ヤギ千波 一也銀猫
8月17日 深夜
一行連詩 三巡

(佑也→ちる→白糸雅樹→ベンジャミン)

「指きり」

ある意味での指きりがひっそりと行われ
ガムはまるで秘密のように捨てられた
その路地裏で遊ぶこどもたちの姿はいまはなく
戻れない時間の重さにただ耐えているけれど
こどものままでいたい大人たちの無意味
影を落とす電信柱の隅には キラリ
わたしあなたを憎んでいるのです。たぶんね。
だからってもう泣いたりなんかしないけど それは
もう忘れてしまった過去の夜 指きりのこと。
美化されるばかりの過去が山積み
練りかためられたこどものわたし
そして小指にからめたままの あのときの嘘。
 

[76]ベンジャミン[2005 08/18 02:29]かぜきりヤギ待針夢子
8月17日 深夜

白糸雅樹 ちる ベンジャミン
(ルール無し、おのおの気ままにつなげちゃおう!的な連詩(笑


照りつける太陽
泳ぎつかれた魚
あてもなく回遊する雲の中
しずかに浮きあがっていく僕の皮膚
はがれていく自分の欠片は飛べない羽になって
誰? あれは僕の・・・・・
呟いた言葉だけが軽やかに舞う
夏のぬけがらはただ舞うのみにて
は ひら ひら ことの ことごとしくなく
色をかえながら 冷えていく
ひからびそうないつかの思い出
かたくかたくその魚は鱗を守り
そのままを焼きつけることもできずに
僕はいつまでも僕らになることなく
アンモナイトの色をしたまま
魚は永劫皿から去ることなく
ただ重なっていく地層のなか
届くのはただ太陽と大地の熱
まるで太古の夢を見続ける
いつまで飛び立つ夢を見ているの?
僕は眠る 過去を 未来を
ただ重なっていくのは、記憶。
渦をまく、殻。
僕は脱ぐ 過去を 未来を
そして もう還りつく場所は忘れてしまった
 

[75]半知半能[2005 08/16 00:42]ヤギベンジャミン銀猫待針夢子いとうかぜきり
8月15日 深夜

(半知半能→ザラメ いちごつみの一行ずつで連詩)
「君飛行機」

暑い夏ももう半ば 両手を広げて走り出す
半袖の君は飛行機になって旋回
千か二千か三千回 雲をつきぬけあははと笑う
月の光に照らされた幼い寝顔は幸せそうで
腕に抱かれる心地よさを僕も思い出す
思い出の中で飛ばした紙飛行機はまっすぐに
際の空までゆっくりと雲を伸ばしていった


(半知半能→佑也→銀猫→待針夢子 いちごつみの一行ずつで連詩)
「蒸、発。」

夏夜の空に電波塔が浮かぶ
ぼくのスパーカブは背景から抜け出しはじめた
背中から夜の中に吸い上げられてゆく
なんだか明るい夜の煙草は少し不気味
渋めのフレーバーで意識を確保して昨日より遠くへ走る
目的地の渋谷には降ろしてもらえず(そうなにかの予感)
吐き出した騒音と煙が混じって目にしみる
目頭の熱を拭わなくても何処にでも行けるって(知ってる)
無くても同じ地図と時計 空が白む予感でスピードを上げる
(無音 無音 無音)と風と白とがぼくを呼んだ
振り返ったりしないよ(名前など忘れてしまった、ぼくは)
(だけど覚えておこう)振り子のように浮かぶあの電波塔
 

[74]ヤギ[2005 08/12 20:56]さいらと銀猫かぜきりPULL.嘉野千尋ベンジャミン待針夢子
流れ星降りまくる夜に
一行ずつ
ヤギ→銀猫→ベンジャミン→凪良 紅

「銀の魚降った夜」


真っ黒い海 ボートに乗って
黒のほかに行き着く色を探してた
見上げれば もう一つの海に
たくさんの小さな魚が見えた
「星にお願いしに来た」なんて僕が言ったら君はなんてこたえるだろう
ひとつでももらって来てだなんてロマンチストを気取るかい?
ほら 静かにまたたく夢のかけらを通りすがりの銀の魚がつついているよ
きみはさぞかし悔しがるんだろうね
星空に一番近いのは夜の海だと思う
今夜ここに降るという流星群は僕を見つけてくれるだろうか
こんなにも広い世界に小さな僕は点にもなれないけれど
ああほら 今またたく星が
すっかり燃え尽きてしまうのを
銀の魚と見送って
すっと追いかける視線 その白い線を瞳に焼きつけて何かを願うとき
君の姿を思い出すのは気のせいだろうか
僕らを流しさるこのサヨウナラの海の上で
掴みそこねた星の欠片が波にゆらゆら滲んで見える
あまたの星の曲線が僕らを結ぶ架け橋となってくれないかと見上げれば
魚たちが にやり と笑った気がした
 

[73]田代深子[2005 08/12 14:49]ベンジャミンとうどうせいら銀猫かぜきりヤギPULL.待針夢子窪ワタル
8月12日 昼下がり
ベンジャミン・銀猫・田代



  トウモロコシ


きちんと並んで食べられるのを待っている
つぶつぶつぶとつぶやく声はちいさくても
きらりとひかるその肌に
したたる琥珀のしずくが
悲鳴もあげずに映す食欲
つぶつぶ並び待っているいっそいっそ早く
くるったように噛みついてやわらかい肌に
焼きつく熱と薫りはなんども回帰する夏に
歯をたてて刺激する情熱
むしゃぶる音は獣らしく
そしてすすりあげよう一滴もこぼさない
弾けた実からほとばしる汁と思い出の日々
それら全てを唇でなぞり
とじた瞼に透ける記憶の熱をたどる ああ
ブロンドを惜しげなく切り捨てたその身の熱情を
ぜんぶ並べて ぜんぶ食べてしまえばいい
 

[72]ベンジャミン[2005 08/09 16:47]かぜきりヤギ
15:50〜16:40
ベンジャ味噌→ザラ×
一行連詩 10巡 (〆はザラ×さんです)

 「びいどろ奇譚」

カーテンを揺らす風にうつる夏色は
窓際の金魚鉢を通して虹色に変る

踊る光にたわむれる尾ひれにまどろむ
水草のためいきの気泡は丸さを増して
うたかたの休息を呼吸するわたしもさかな

フローリングの川床に寝転がって
産み落とした言葉の粒がはじければ
ノートに刻まれていく角張った感情

きゅうに飛び跳ねた金魚の放物線が
単色の虹のように焼きついたから
とがった感情もやがて流線型になる

流れのなかで丸まる小石のように
かわくことのない瞳をうるませて
突き刺さるものをそっと洗いながせれば
いたみを忘れて上手に泳げると
強がるたびに剥がれる鱗がきらきらと

(それは涙ではないから)

鉢の底で光っているのはビー玉
いきおいよく飲み込むほどの勇気で
吸い込んで告げる「おはよう」
   
 

[70]とうどうせいら[2005 07/15 20:29]ヤギ待針夢子佐々宝砂かぜきりクリベンジャミン
ヤギ→クリ→待針夢子→とうどうせいら 【7/15(金)20:30完成】
1行ずつ3巡 タイトルはクリさん

「向こうのまどろみ」


窓辺から見える水たまりに
アルマジロの夢が ひとつ浮かんでいる
すくおうとした僕の指を
さえぎる 金色の薄氷
閉塞した太陽の中で心臓のように痺れて
優しさのとげのようにゆっくりと忘れ去られ
この冬の快晴に とけてゆく夢の跡は
あの日 あなたが置き忘れていった 夜間飛行の香りがした
1m先に薄れていく異大陸のまどろみに
国境の窓がわずかに結露し始めたことを
毛布にくるまったあなたが 気付かないといい
ふうわりアルマジロの夢を 見ていたらいい
 

[69][2005 07/10 18:41]かぜきり岡部淳太郎ベンジャミン
かぜきり・岡部淳太郎 ・終(敬称略)<7/10(日)18時頃完成>

「雨の宛先」

気がついたら 空のバケツを持って窓の脇に佇んでいた

窓に映る樹木の影 空に映る鳥の影

さらに重なる雲の色と 音量増しゆく打撃音

かすかな鳴き声だけを頼りに黒々とした森を眺める

寂れた胸の内を叩くものはいったい何か

警報にも似たその感触は 訴えもせずに鎮座している

鼓動はカウントを速め 抜けた暗闇の底を睨む

すべての穴や部屋の中や それら虚ろな空間を埋めるものは何もない

バケツの中を満たしているのは それなのだろうか

手の平 掬いあげる触 砕かれたスワロフスキー

雨を飲みこむ大いなる空虚 そこに映る自らの影

落ちる粒一つ一つに 異なる個となる自分のかけらを映して
 

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