RT会議室突発連詩ログ保管庫[75]
2005 08/16 00:42
半知半能

8月15日 深夜

(半知半能→ザラメ いちごつみの一行ずつで連詩)
「君飛行機」

暑い夏ももう半ば 両手を広げて走り出す
半袖の君は飛行機になって旋回
千か二千か三千回 雲をつきぬけあははと笑う
月の光に照らされた幼い寝顔は幸せそうで
腕に抱かれる心地よさを僕も思い出す
思い出の中で飛ばした紙飛行機はまっすぐに
際の空までゆっくりと雲を伸ばしていった


(半知半能→佑也→銀猫→待針夢子 いちごつみの一行ずつで連詩)
「蒸、発。」

夏夜の空に電波塔が浮かぶ
ぼくのスパーカブは背景から抜け出しはじめた
背中から夜の中に吸い上げられてゆく
なんだか明るい夜の煙草は少し不気味
渋めのフレーバーで意識を確保して昨日より遠くへ走る
目的地の渋谷には降ろしてもらえず(そうなにかの予感)
吐き出した騒音と煙が混じって目にしみる
目頭の熱を拭わなくても何処にでも行けるって(知ってる)
無くても同じ地図と時計 空が白む予感でスピードを上げる
(無音 無音 無音)と風と白とがぼくを呼んだ
振り返ったりしないよ(名前など忘れてしまった、ぼくは)
(だけど覚えておこう)振り子のように浮かぶあの電波塔
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