RT会議室突発連詩ログ保管庫[87]
2005 09/25 04:36
ヤギ


一行ずつ
20〜30分以内という限定つきで

ヤギ(はらから胡桃)→水無月一也(はらから漆黒)

「夜の詩」

さうざうと木の葉鳴る夜に
鈴の音シャンシャン竹の林の向こうから
さらさらと笑む少年が一匹の犬と共に
手毬の歌の呼ぶ方へ
好きな詩に似た予感に触れて
猫の群れはいま、その瞳に三日月を灯す
「夜に喰われたことあるかい?」
道端の草たちは 頭を垂れて夜露を落とす
茸は煌々と輝きながら
百鬼に献ずる盃に 明るく毒を滴して笑う
誰が歩いているのやら何に酔っているのやら
犬が嗅ぎつけたのは 月光の照らす苔むす扉
押せども引けども開く気配はなく
頭上をかすめる ふくろうの影
ほほーうほほほーう
さうざうと木の葉が肩に近くなる
なんのことはない 扉は夜の詩
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