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掴んだ 砂 を 投げた 空 の 高さは
私の 背丈も なかった
もっとも言葉は
くりかえさない

ただ深く沈み
分解を繰り返しては
イメージを作る

器官の奥底で
脈動するのは
いつでもそうした言葉達である。
寂しさは忘れてしまえる
それが怖くて 怖くて

犬を撫でていると
怯えた体が小さくなっていって
首輪の鈴になります

だから寂しくなかった

一人で生きていけることを知ったとき
夜 ....
それがどこから降っているのか
何時やむのか
今がいつなのかもわからない黒い雨

傘の中に閉じ込められた
空気の湿った匂い

耳を塞がれた胎児のように
雨に打たれたまま眠っていれば
だ ....
そこは空き地だった
人影もない

空気の抜けたタイヤが積まれていた

交差点の信号機の
信号の変わる音がする

聞こえなかった声や
話さなかった言葉

みつかならないように
こ ....
夜の交差点で
信号待ちをしてると


湿った風が吹いてきて


自分の命が

カラカラと音をたてて
笑いはじめる




ひきつった顔をいつまで
つづけているの

 ....
普段通っている路地の
影にあるもう一つの街

影の街を僕が知ったのは
12の頃で

その頃
父はこの街を出て行った。
一つ
二つ
数えながら歩いている

わらった わらった
影を数えている

花火の影が網膜にちらついているので

手をひいて二人で夜道を帰った。

消えいくものはすべて
かつて私 ....
遠くに見えた空き缶の色は
ぼくにとって空の色だった
沈んでいく雲の色だった

どぶ川に浮かぶ自転車のサドルに
腰掛けていた

マンションの屋上には
淀んだ雲が腹をのせている

 ....
壁の向こう側を
幻視する

真夜中の花火

身体は溶け出して
分解される

空中に映し出された
追憶の景色

クルクルと
鉄くずがまわると

小さく鳴り出す
不安定な ....
落合朱美さんの佐藤伊織さんおすすめリスト(10)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
- 佐藤伊織自由詩3*06-6-1
言葉- 佐藤伊織自由詩1*06-5-8
寂しさ- 佐藤伊織自由詩4*06-5-5
- 佐藤伊織自由詩3*06-5-1
空き地- 佐藤伊織自由詩3*06-4-23
交差点- 佐藤伊織自由詩2*06-4-20
影の街- 佐藤伊織自由詩4*06-4-9
花火- 佐藤伊織自由詩5*05-10-18
空き缶- 佐藤伊織自由詩4*05-8-11
追憶- 佐藤伊織自由詩2*05-7-6

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