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ビルは氷柱(つらら)のようであって
交差点に、滴る微笑の鋭角が
夜はひときわ映える

空は無限の海にはあらず
月のマンホールに、僕らは吐き捨てる
ばらけた感情語

それを生 ....
短冊の白まぶしくて愛の字を書けないままに無地で結んだ


黄色がいい君が選んだ一枚は願いじゃなくて歌をつづろう


霧雨に耐える紙縒(こより)が話さない青の祈りは「海にあいたい」
 ....
 


 一


日々を連写して
間違い探しをする

遠浅の青に
いつもの魚が溺れている
鱗がまた一枚なくなったこと
それを除けば
昨日と今日の境界線はゆるい

魚は、な ....
つないだ手を
そっ、と離して
春までの距離を
歩数で測っていた君は
三十一歩でくるり、と振り返って
僕に何かを伝えてきた

如月駅を走り出した始発列車が
僕を追い越して
君を ....
君の誕生日、だとしても
ケーキの苺は譲れない
ぼくはこれでも、苺が好きだ
で、次に
ぼくのじいちゃんは船長だった
海賊船の
もう随分昔のことだけれど

なんて言ったら、笑う?
笑わな ....
見知らねど行き着く場所はここにある
  夢見て君を連れた北国


いつのまにか眠った僕の携帯に
  隣の君から夕陽の小樽


真綿色の雪があまたの恋に染み
  冷たい北の印 ....
根雪というも、いずれは川になる
姿は消ゆれども
解き放たれる
いずれは川になる
根雪  去ったあとから芽吹く、新芽に
何かを告げることさえ請いもしない

落ち葉はいずれ母になる
 ....
なんということ
こんなにもきれいな
瞳をしているのに


のに


祖母は私の瞼に触れて
また少しちいさく
かすれてゆくかのように
そう言ったんだ
薄い皮膚で感じた
あなたの ....
春からひとり
流れてきた
おまえ

こんこん冬と
墨染めの宵の川は
さぞ冷たかろう

月様には出逢うたか
さぞ澄ましていたろうに
あれは誰かを
好いている

一に ....
かみ合わない歯車に、また少しだけ時がずれる

秒針のきしみは それでも
壊れたメトロノームのように 私を、
追うから
逃げ込んだいつかの雪原で 私は、
細雪がわずかに切れる夢を見た

 ....
コスモス揺らめくかの丘に
 置き去りのままに鐘が鳴る
なにも言わず別れた日さえ風に鳴らされ
君は今は誰かと
 夜に沈むのでしょう
  明日は晴れです
君なしで始めた暮らしが
君な ....
   障子のむこうでは
   雨の簾が揺れています

   重なり合う影を
   私の分だけ
   一枚引き剥がして
   あなたの流れに
   耳をすませ
   聞き取りたいのです
 ....
さざなみが月を潤ませて
消してゆく二人の名前
ゆうなぎは心の糸まで
もつらせて切ってゆくのか

灯台も暮れ馴ずめば影にまみれ
境をなくす浜辺と海

こわれた砂の城に波が
さよならを塗 ....
街よりも少し高く
空よりもずっと低い
僕はここにいます

街には今日も
ひとりきりがひしめいていました

あなたがはぐれているのは
海です

僕がきらきらの粒を
あなたのため ....
いい友達関係にはそろそろうんざりしてきた。僕は彼女が好きだ。自分から告白するのが恥かしくて、僕が何気なく口にした言葉が、彼女の長い告白を引き出した。長い長い、哀しい告白。僕にはどうすることもできなかっ ....
落合朱美さんのRin Kさんおすすめリスト(15)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
さかさまの都会- Rin K自由詩3608-9-28
ごしきの短冊- Rin K短歌31*07-7-8
輪廻- Rin K自由詩32*07-3-19
如月駅- Rin K自由詩50*07-2-15
苺愛歌- Rin K自由詩37+*07-2-2
北国にて- Rin K短歌18*07-1-13
閑山の寒- Rin K自由詩25*06-12-27
なみだのつぼみ- Rin K自由詩34*06-12-17
花瑞葵(はなみづき)- Rin K自由詩31*06-12-15
ささめゆき- Rin K自由詩45*06-11-10
花咲く丘で- Rin K自由詩22*06-9-21
べにさし- Rin K自由詩20*06-7-20
ブラックサンド・ビーチ- Rin K自由詩34+*06-7-5
ヴィーナス・ブリッジ- Rin K自由詩12*06-5-17
長い告白- Rin K散文(批評 ...13*06-5-6

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