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やがて空から
金平糖が降り始めました
おんなのこ達はうれしそうに
てのひらを広げ
中にはスカートですくっているこもいます
王様は銀のスプーンで少しずつ口に運ぶし
乞食は必死に袋につめていま ....
何もない風景を
何もない席に座って眺めている

テーブルの上には
冷たい緑茶と氷
それに煙草と灰皿と携帯

ここはファーストフードの店
何の事件も物語りも始まらない場所
ここでは詩な ....
みかさをください
クロレヨの上から
こっそり手わたしで
安らかな生活ができますように

みかさは
いつかつかさになってもよい
二人のものにしましょう
ひそやかに

大きなまちに
 ....
ぎざらめな夜に
公園の外灯で
待つ宵草の照らし出され
冷たいお茶を
とくり
とくり

間もなく携帯が鳴る
僕の悲しみに花が咲くよ
睡魔の中で詩を書いている
まだ見ぬ1行を探して
視界は夢の中へと入っていき
詩を書いている

明るい緑色の柑橘系アルコールに酔い
体は蒸気する
暑さの中で目が覚める
ペンを握る

 ....
三つの茶碗が二つになり
よそおう手も男の手になり
食膳に向かって
私は父と向き合って
鍋をつつく

鍋の中から菩薩様が出てきて
食卓にこぼれた汁を布巾で拭ってくれた

父と私は一瞬黙 ....
小春日の
短い夕まずめの頃
風を追いかけて橋を渡っていくと
軒下に
うり小僧
てへっ と笑ってはにかむあいつ
ずんぐりでっかい目玉を
ぎょろぎょろさせて
うりのような顔つき

月が ....
ランブルのデミタスを
すするように飲むと
僕の舌先に
震えるような秋が来た

ドミ二クチノの蒼い絵が
氷のように冷たく見え
飲み干して
しばらく歓談していても
僕の胸のうちの秋は
 ....
か細いわらの詩人が
明るい月の下
カバと話した

「僕の詩を読んでくれよ。
これが僕の他愛ないけれど、
たった一度の人生なんだ」

カバは当惑しながら読もうとするのだけれど
ちんぷん ....
落合朱美さんのけんごさんおすすめリスト(9)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
金平糖の降る頃- けんご自由詩606-8-19
何もない店- けんご自由詩406-8-6
紡がれた言葉- けんご自由詩306-8-5
ぎざらめな夜に- けんご自由詩506-7-16
即興詩「新しく眠るために」- けんご自由詩706-6-17
二人の膳- けんご自由詩805-11-23
うり小僧_笑う- けんご自由詩505-11-2
秋のデミタス- けんご自由詩6*05-10-8
上弦の月の下で- けんご自由詩9*05-8-19

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