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あなたはぼくの気を惹こうとして群を離れて走って行き遠くの森でシ
ロツメクサを摘んでいた。真冬の空はいつになくお天気で大好きな太
陽がやさしく輝きいじわるな風さえも心地よい歌となってぼく ....
揺れている火を見つめていた
下の方からだんだんと褪めてゆく扉
窓を開けようか
どこかでこんな事あった?
言いたい事あったけど
忘れちゃった

蒼いドレスを着せて鏡の部屋に連れていった ....
ところで出口はいつ開くのだろう
開けても開けても扉がある
私のうしろには開けられて腐ってゆく
かわいそうな扉たちの死骸が連なる
 
ボクは外側がボクである
ヘヤは内側がボクである

それがボクとヘヤとの
相違点
 
僕の部屋には大きな貼り紙があって
窓と名乗っている
ときどきそいつをはがしては
あっちへ貼ったり
こっちへ貼ったりして遊んでいたのだが
ある日ふとしたはずみに
僕の胸に貼ってしまった
 ....
目が覚めたらベッドにいたと言う方が
目が覚めたら浴槽にいたと言うよりも
自然なように
あなたの微笑みは
驚異的に自然だ

あなたは別れを告げに来たんだ
というのが今朝の大発見

乾い ....
言葉は
最先端に行くと
初めに戻ってしまった



閉じているのである
重力に
負けそうなときは


2センチぐらい
地球とお別れ


ティンカーベルの粉
ひとさじ
ふりかけて
上下に対をなす
立ち枯れの



木立の間に横たわる
磨きぬかれた
鏡の中で


囁くように舞い降りた
ひとひらが


沈黙を破る
波紋
パッチワークの森の中
ひとしずくの木漏れ日が恋しい

紅い色が輝いて見えるのは
燃え立つような夏の記憶があったから

忘れられない想いを抱いたまま
しかし突然訪れる冷たい季節

また ....
愛しているようで
愛していなかった
それから落ち葉のように
視線は虚ろだった

何を着ても似合うのは
君のせいじゃないから
心配しなくていいよと
よく言い聞かせておくことにして
僕は ....
釣り糸を、高い高い空へ投げ入れた。
日がな一日寝ころんで、鰯釣る。

白い鰯、踊つてゐる。

釣り糸、引つぱりつこすれば
負けた負けた、澄んだ空へ真つさかさま。
びつくりして飛び起きた。 ....
星の煌めきは
瞼を閉じた太陽の
見た夢だった


その夜


瞼を閉じた僕は
無限に輝く
君の夢を見る
 
1)知らない

ゆるやかな流れをたどり
登りつめれば
そしてそこは
おまえの来るところではない
そいからかしずかれ
そいから食べられちゃえ
そいからおまえが
どれだけ女らしくなっ ....
日曜日の早朝
誰も見向きしない時間
ひとけないスキアボーニ海岸通りで
僕は
見つかった
サン・ジョルジョ・マッジョーレ教会に

「見かけない顔だな。お前は誰だ?」
と言われたんだろ ....
なにげない空
トスカーナは
ミケランジェロのブルーに
染まる


叶わない夢
中世の
止まった石が
語る


朝の大理石
ひっそりとしたたる



12回反響する声 ....
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