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背景のない明日が
夕暮れを透かして見えそうな頃

閉ざされてゆく今日が
夕闇にかすんでゆく

そんな当たり前のことに
淋しさや儚さを感じるこの心
あるいは美しさを見つけようとす ....
夜空を歩いて
辿り着けない世界へ連れて行ってよ

「夢は夢のままでいるほうが幸せなんだよ」なんて
もっともらしくいい加減な返事を
待ってたわけじゃない

だって僕らは
激動の時 ....
わたしは先生をやっている

算数、国語、理科、社会
みんな教えている

それはきっと
わたしが彼らより先に生まれたからだ


子供たちは勉強をしている

将来の夢を尋ねても
返 ....
森の寝息が聞こえる夜

小さな生きものの見る夢は
無塵の砂丘にしみこむ雨の
蒼く芽ぶいた花の種


明日を知ることが堅く閉ざされている
明日を知ることの恐れを知っている


 ....
「ありがとう」という詩を書こうと思った

普段うまく言えない言葉が
胸の奥でうずくまっている

いま目の前にいる人に
何か理由をつけて言いたくなった

「ありがとう」

たった五文字の言葉を
僕は ....
夜のネオンきらびやかな街の一画

あのストリップ劇場で出会った君に
僕はもう一度会いたかった


七色のミラーボールの下で
ピンクのランジェリーは様々に色を変え
君の肌もそんなよう ....
眠りの中の妖精が
いつもと変わらぬ朝日を受けて
目覚めの呪文をささやいた

自然界の法則が
その
方向を示すとき

風は一目散にかけてゆき
草木を揺らし香を運び

命あ ....
夜のネオンきらびやかな街の一画
あまりはやってなさそうなその店の
客引のにいちゃんに騙されたふりをした

「うちは見せるだけじゃないからさ」って

一番前に座って待った
クリスタルライト ....
夕暮れにはまだ早い

君は窓辺にもたれながら
溶けてゆく陽射しに
目を細めている

僕はこたつに入ったまま
足元でまるくなる
猫とつま先で会話をする

「オリンピックも終わった ....
塾の講師なんて仕事をしていると
子供の心に触れてしまうことがある

前に受け持っていた女子生徒が
授業中に突然飛び出して
二階のベランダから飛び降りようとした

「死んでやるー!」と何度 ....
真夜中、ロボットは
痛めたうでをかばいながら
他のおもちゃの手当てをする

文句を言いたそうな
他のおもちゃをなだめるように

タイヤのとれたスーパーカー
支えの折れた宝箱
首だけになったお人形

 ....
いっぴきのむしけら

どこからまよいこんだのか
へやのなかをあるいている

へんおんどうぶつのおまえだから
まふゆのさむさにうごきもにぶい

かんたんにつかまえて
ちょっとち ....
アライグマに石鹸をわたしたら
小さな手をちょこちょこ動かして
とても楽しそうにしていた

まるまるとした石鹸は
みるみるうちに小さくなり
無数の泡だけを残して
アライグマの視 ....
いつからか夢見ることを遠ざけたのは
それが大人になることだと教えられたからではなく

身近な現実を見つめれば
それが大人になることだったからでした



忘れ去られた銀河ステーション
 ....
赤と緑が
美しく共存する

いつからかクリスマスのシンボルとして
家々に飾られるようになった
花を守るために
葉が変化したという


赤い花苞


この世界には
今も ....
今日も遠い北のはずれでは
北風がつくられている


私は妹の手をとって歩きながら
「ごらん、あれが北風だよ」と
すり切れそうな雲の端を指さして言う

すると雲は
少しずつ形を変えなが ....
「虫」に「文」と書いて「蚊」

と、言われても
今ひとつ得心のいかないわたしは
たとえば
ぶーん、と飛んでいるから
「蚊」と書くのだろうか?とか
飛んでいる奴をつかまえようとする様が
 ....
疲れ果てて座り込んでいた


あなたは
公園のベンチで
まるで影が貼りついているみたいに
立ち上がることができないほどの


そんな悲しみでした


いつしかそれは
頬つ ....
花の名前を知らない僕は
きれいな花を見つけても
誰にも教えてあげられない

植物図鑑を一冊買って
花の名前を覚えよう

いつ芽が出て
いつ花が咲くのか覚えよう

小さな庭に種をまい ....
ある現実に落とされた
一粒の出来事は
どんなに大きな波紋を描こうとも
より大きな現実に吸収されてゆく

私たちはそれを
受け止めたり
跳ね除けたりしながら
けれど
その波紋の消えゆく ....
「引越しするので手伝ってください」

久しぶりの幼馴染からのメールを見て
行くとあらかた荷物は片付いていたのに
ただ
アルバムや卒業文集が
ダンボールのわきに積み上げられていて
それが手 ....
思い通りに喋れない

言葉が言葉になりきれずに
まるで蛹みたいにうずくまっている

戸惑いや迷いが
細い糸のようにからまって
いつしか自分自身を閉じ込める

繭になる

吐き出さ ....
海岸にうちあげられた貝殻は
まるで磨かれたつめのようでした

わたしはその上を裸足になって
割らないように歩きました

もう冬の寒さの中
波しぶきが雪のように舞う日のことです

痛い ....
白いノートに
木を三つ書いたら
それが森になりました

空を支えるように
枝の真似をして手を広げれば
わたしもまるで木のようでしたが
何かが足りない気がして
淋しくなりました


 ....
芝生を背にして仰向けになれば
溜息をこぼしても落ちることのない

空がある

青を吸い込んだ瞳を閉じると
そこには海が広がっていた


青空の公園で
僕は一羽のカモメだった

 ....
諦めることを諦めてしまえば
誰でも抜け殻になれる


枝をはなれた枯葉が
落ちる途中で宙返りをする


もしも諦めることを忘れることができたなら
何度でもその身をひるがえしてみせよう ....
待たなくても夜はきてしまうから
朝はどうしょうもなく待ち遠しい


眠れない


そんなことはもう
考えなくなりました


「アシタカ」というのは亀の名前なんですが
てっきりオ ....
疲れたようなまどろみを
風邪薬の苦い味で目覚めさせる

現実にうなされることは多く
そのたびに
現実から離れようとあがいてきた

午後
窓越しに景色を染める
夕焼けはあまりにもき ....
君の身体にあいた小さな穴を
塞ぐこともできないような僕です

風が冷たくなってきました
風邪などひきませんように

そんなセリフは
可愛くもないけれど

せめて吹き抜けないように
 ....
ある日見た空に
飛行機雲が白くひかれていて
それが矢印のように思えました

きっとそんなところにもきっかけはあって
感じたままを力の向きに
見上げるその
角度にも
だから


  ....
落合朱美さんのベンジャミンさんおすすめリスト(77)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
まるで難しいパズルのように- ベンジャ ...自由詩11*06-8-20
「夜空を歩いて」- ベンジャ ...自由詩5*06-7-7
「今日という日に」- ベンジャ ...自由詩10*06-5-9
今宵小さな星が降る- ベンジャ ...自由詩9*06-4-18
「ありがとう」という詩を書こうと思った- ベンジャ ...自由詩8*06-4-14
ストリッパー_(2)- ベンジャ ...自由詩4*06-4-12
「春」- ベンジャ ...自由詩4*06-3-25
ストリッパー- ベンジャ ...自由詩8*06-3-5
まどろみ- ベンジャ ...自由詩3*06-3-1
知らないことを知っている- ベンジャ ...自由詩42*06-2-6
真夜中のロボット- ベンジャ ...自由詩6*06-1-27
いっぴきのむしけら- ベンジャ ...自由詩4*06-1-16
アライグマと石鹸- ベンジャ ...自由詩11*06-1-14
流星群の夜- ベンジャ ...自由詩11*06-1-2
ポインセチア- ベンジャ ...自由詩5*05-12-18
北風の工場- ベンジャ ...自由詩14*05-12-16
文蚊論- ベンジャ ...自由詩2*05-12-12
名前の無い涙のために- ベンジャ ...自由詩3*05-12-10
笑顔の種- ベンジャ ...自由詩9*05-12-3
波紋- ベンジャ ...自由詩12*05-11-27
この街を去ってゆく君へ- ベンジャ ...自由詩9*05-11-24
言葉が蝶のように- ベンジャ ...自由詩12*05-11-20
貝殻の道の上で- ベンジャ ...自由詩4*05-11-11
あなたへとつながる道を- ベンジャ ...自由詩10*05-11-9
青空の公園で、僕は一羽のカモメだった- ベンジャ ...自由詩11*05-11-6
枝をはなれた枯葉は宙返りをする- ベンジャ ...自由詩6*05-11-2
この空に星は見えていますか?- ベンジャ ...自由詩9*05-10-30
風邪薬を飲んだ午後、夕焼けはあまりにもきれいだった。- ベンジャ ...自由詩7*05-10-28
ピアス- ベンジャ ...自由詩7*05-10-27
飛行機雲は消えても- ベンジャ ...自由詩10*05-10-26

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