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何も無いところで、
赤い、ランプ 点滅

吸い込まれたのは、
埃被った 夢でした
この部屋で生まれては
捨てられた、夢の一欠けでした

窓辺で囀る雀の夢も、堕ちました
死に遅れた蝉の ....
梯子が燃えるとき 時間は終わる

線を、引く
初めて泣いた日、
引き摺ったままの羊水で
始まる

一段 歩を進める度に
薄れていく
消しゴムで消せない、
それが条件
引き攣った跡 ....
ロゼ色の粉雪が
空の綻びから滑り落ちて

西の空が焼ける
煤が{ルビ誘=いざな}き、招いた夜の帳が
ふと 頬にかかり
謎を銜えた豹の吐息が 、右目を掠める

指先で散る、線香花火
黒 ....
小さくて

可愛くて

甘すぎて


少しの熱で

すぐ熔ける
 
星の駄菓子


まるで


恋心



今宵の涙を

緩く固めて


鋭い三日月 ....
幼い頃
僕の左手は よく包帯に抱かれていた

今よりもっと 周りよりずっと
何にも関心が無かった ±ゼロの絶対零度
凍った心に響くのは 痛みだけ

立ち入り禁止の野原の前で
有刺鉄線に ....
窓には柵が無いので 宵月の真ん中
を見ようとすると バランスが取れなくて
危うい

落ちるまで手を伸ばそうが 届かないから安心
幾夜に渡って一途に見つめても
月は降りてくれないから 代わり ....
倒れて佇む静かな兵士
鼓動も呼吸も途切れたままで
過酷な大地の腐敗は進む

スレンダーボディが自慢だった若い兵士は
その面影を微塵も残さなかった
生きていた証さえ残せなかった
彼と一緒に ....
他人を批判して
自己を正当化することは
とても容易い

ところが
詩を描き始め
自分を少し管理できるようになると
正当化どころか憂鬱になる
他人を批判することは
とても難解だ

 ....
人間が

犠牲の上で生きるように

世界は

戦争の上に幸福を創れる




そう独り言じみて呟き

少し

自虐的に笑って見せて

貴方

虚ろな目を伏せたから ....
絵は語りかけてくるのだ

院展に飾られた数十の世界に
僕は招かれ
彼等を渡り歩いた

ある明け方に
青い国は一筋の紅い光を浴び
鵜飼いの男は焚火を消した

ある朝に
インドの女が ....
思い出

記憶
の違いを知ってしまってから

僕は
思い出喪失患者
になりました

何が綺麗だったのかも
誰が愛しかったのかも

今の僕には
何の意味も持たないようで

 ....
落合朱美さんの士狼(銀)さんおすすめリスト(11)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
掃除機、赤の点滅- 士狼(銀)自由詩9*05-12-31
時間に線を引く- 士狼(銀)自由詩10*05-12-29
赫い意図に絡まる鯨と、- 士狼(銀)自由詩7*05-12-24
金平糖- 士狼(銀)自由詩8*05-11-8
有刺鉄線の鴉- 士狼(銀)自由詩9*05-11-5
雀の子- 士狼(銀)自由詩7*05-11-4
僕はガリポリを知らなかった- 士狼(銀)自由詩6*05-9-27
no-title- 士狼(銀)自由詩9*05-9-17
思いの丈はうたかたに終わる- 士狼(銀)自由詩9*05-9-17
次元の狭間で- 士狼(銀)自由詩6*05-9-11
思い出喪失- 士狼(銀)自由詩8*05-9-10

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