すべてのおすすめ
陽も暮れきった午後六時
買い物メモを持って靴を履く
切れているのは醤油
それから時計に入れる乾電池
八時には夫が帰宅するので
急がないといけない
台所にはやりかけのパズルが広げてある
電 ....
  きこえる



  ひかりがきこえる
  波打ち際に
  わたしは耳を置いてきてしまった



  遠い日の
  あなたが歯をみせて笑ってる
  くりかえし
   ....
女の子は涙でできているとしたら

それは逃げだというのでしょうか



うみがめの女の子は

涙を流しながら

出産します。



確かなことは

何もつかめなくて
 ....
ふと なぞる記憶
あの日みた 風景が
最後になるなどと
誰が考えよう…
眩い その笑顔の先に
変わらない
夏の陽

またね

が、こだましてゆく
 
まるいあかりって
ぼくの檻を揺り起こすぐらいのやさしさしかない
だってほら 一枚ガラスの向こう側はもう寝静まっている

やわらかなひかりに背を向ける
それは 朝も 昼だっておなじこと
 ....
空いた
椅子の上には
ゆうぐれが降っていて

絵描きになれない風たちは
せめてもの代わりに
言葉を混ぜて
去っていく


取り残された場所に
おそらく施錠は
必要ない
 ....
今日の夕方 あなたに 逢いに行くよ
傘をさして 秋雨に肩を貸して 

くたびれた花 疲れた川のほとりに
あなたを休ませる 大きな木があるから
 
愛すること それはとても簡単
難しい ....
ロージー
なあ
いらないよな
しあわせなんて
いらないよな

ロージー
金なんて
いらないよな

ロージー
なあ
季節なんて
いらないよな

いらないよな

ロー ....
扇風機は空を飛ぶ
   ちょっと角度を変えてあげれば

扇風機は空を飛ぶ
   ちょっと力を強くすれば

扇風機は空を飛ぶ
   ちょっと羽を大きくすれば

扇風機は空を飛ぶ
   ....
真っ白く巨大な雲に
薄くて淡いグレーの雲が
今にも食い千切られようとしていた。

止まっていることと
動いていることが
まるでわからなくなる。

ぼやけた真実が
確かな真実になったり ....
うっすらとした
指紋が残る
小さな
背徳ばかりで出来た
フォンダンの中から
青銅のさかなが跳ね上がる

冷気の中で始まってしまった
運動会
知らないプログラムを
延々と放送して
 ....
  硬いひざにきみの
  頭をのせて
  ひとつ、



  ふたつ、
  みっつ、
  よっつ、
  いつつ、
  歳をとるように静かに
  きみはまどろんでしまう
 ....
九月に
花咲くものもあるのだ
ぐんとのびる空と雲と
肌さわる大気

苦しみのさなかにもある
はたとした気づきの殴打
群青の宙の下
張りつめる呼気

言ってしまうと
軽々しく浮 ....
自転車で
スローダウンして
見上げた初秋の青空に
アオスジアゲハ
自然にまかせて舞おうとする
あなたのようだと思う

今朝気がついた秋は
褐色の落ち葉
乾いて道端に身を寄せ合って ....
窓をあけて
夏にばいばいっていうのは、たぶん
さよならを置きっぱなしにした
子どもの僕がいるからだろう

海の見える丘に
錆びてうごかなくなった自転車がねむる




 ....
きょうそとは

キンモクセイの匂いしている

それだけが湿気のように


こすれあう肌が

お花屋さんの冷蔵室の匂いだ

植物みたいな悲しみに

ふたりはじゃれあい

た ....
「おまえなんかイスになれ!!」

「おまえこそイスになれ!!」

「やめてください!! イスならぼくがなりますから、やめてください!!」

天国じゃなくても楽園じゃなくても
イスになりた ....
 
踏み付けてやりたい、この臆病な息遣いを
土のまないたに寝かせて
10本の指で隠しただけの双眸を
なまぬるい血を寄せあつめただけの心臓を
どうせくくりつけられた調理台から逃げることなんて  ....
太陽、わたしだけの



視ずのなかで
小さくなる


その文字の行方


太陽、




ここへ来て


一緒に落ちる
雨や雪やもしくは火山灰
降り積もるものに閉ざされるとき
あおぞらに解き放たれた高層雲が眩しいとき
それら、数え切れない
ゆえに無限に近いものを見上げるとき
からだは静かな楽器になるのです
 ....
愛をうろつき

ともしびを踊らした

石壁にもうひとりの

ぼくが伸びて

あなたはもう帰らない


大地からの合唱のあと

ぼくのソロが

さびしくにぎやかに

夜 ....


蝉が鳴く

孤独を切り裂くように



何処へも

もう

いけないことを悟っているように

性急に 性急に

夏の生ぬるい空気を震わせている



こん ....
すべてがあなたの声だった

忘れたいってもがいていた

ときどきあなたが

自身のことをよく言わないとき

ぼくはあらゆる悲しみになっていたよ

すべてがあなたの声だった

忘 ....
 
 
フェンスがどこまでも
長く続いている夏
午後、知らない所で
知っている人は逝った
乗客も乗務員も置いて
青い列車は海に向かって出発する
座席には誰かが忘れていった
大人用の眼 ....
 
はるか明日をながれてゆく、あいまいなけむり
大きなくろい灰につつまれてしまって 見えないけど

あたらしいめざめを待っている
無数の とじられた視界のとなりで
あたらしいものがめざめる ....
  胸に抱いた
  ちいさな逸脱を
  きみは、
  そっと足もとにこぼして



  かなしげな
  落ち葉のように重ね
  どこか、
  もっとかなしげなところへ

 ....
頭をわれば
中にはまだ
あの頃のものが
ある気がする


うわべ、ひょうめん
はりついてひふになったおだやかさで
しあわせをかみしめて今日も生きているけれど、
わたしの、なかでふ ....
恋人よ 
ぼくはすぐ立つ
スケスケのパンティ見れば
ダークな街の
アダルトショップで
君への贈りもののパンティ
探す、探すつもりだ

いいえ
あなた
私は欲しいパンティはないのよ
 ....
あの灯りのなかに
いつかの僕たちがいる

迎えるでもなく
さよならでもなく
あの灯りのなかに
懐かしい日がある

見えないものに
この目を輝かせる僕は
いつかの日々の
星 ....
庭にドライアイスを吐き捨てた
僕の肺の底に溜まっていた汚物
吐き出せなかった二酸化炭素が肺に堆積して
静かに冷えて凍ったもの

空気を吸うのと同じだけ
吐き出すことが出来ればいいのに
い ....
橘あまねさんの自由詩おすすめリスト(1704)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
船に乗る- 吉田ぐん ...自由詩2511-9-9
きこえる- 草野春心自由詩911-9-9
あきひめの憂鬱- あきひめ自由詩411-9-9
ひかり- 李伍 翔自由詩411-9-8
水の檻- 四帰自由詩411-9-8
埃まみれ- 千波 一 ...自由詩20*11-9-8
ローリエ- アヤメ自由詩211-9-8
ロージー- はるな自由詩511-9-8
扇風機は空を飛ぶ- 御飯でき ...自由詩7*11-9-8
止め処なく、取り留めなく- yuugao自由詩2*11-9-7
擦れてゆく雲に託す- 塩崎みあ ...自由詩7*11-9-7
膝枕- 草野春心自由詩511-9-7
九月- シホ.N自由詩211-9-7
アオスジアゲハへの手紙- たちばな ...自由詩17*11-9-7
夏に- とろり自由詩811-9-7
キンモクセイ- 吉岡ペペ ...自由詩5+11-9-7
なぜ、彼らはイスなどになりたがるのか?- どちらか ...自由詩411-9-7
四季渡り- 四帰自由詩211-9-6
戸張- 自由詩111-9-6
ふりつもるものに- たりぽん ...自由詩8*11-9-6
ともしび- 吉岡ペペ ...自由詩311-9-5
夜の蝉- kauz ...自由詩4*11-9-5
素直にこころを- 吉岡ペペ ...自由詩211-9-5
青い列車- たもつ自由詩611-9-5
払暁- 四帰自由詩311-9-5
逸脱- 草野春心自由詩5*11-9-5
みずのはる- あぐり自由詩611-9-4
木綿のパンティ- 花形新次自由詩511-9-4
ゆく夏に- 千波 一 ...自由詩6*11-9-4
渇いた氷- 木屋 亞 ...自由詩2*11-9-4

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