すべてのおすすめ
生まれたとき、
酸素を必要としたとき
か、ら
福音が響いている
アルコールが残る
月曜の朝、に
は、太陽が恋人だ、と
叫びたくなる
四つ目の角を、曲がってみたくなる
....
・・・
徐々に拍手
やがて喝采
そんなふうにして雨が
ふりやまない
かなしくない
矢印が斜めに
さしこむ窓に涙
いえ、ここはみずのくに
・・・
そらに昇ってゆく人は ....
海岸沿いの公園の
木製のベンチに座り
僕は深い緑の海を眺めながら
きみの考えに思いを巡らして
沈黙が続くことが
不安な僕は
空を見上げる
ごらん
ゆっくり流れる雲が
き ....
こわれる為に
交わした約束が
あるとするならば
それは
しずかに
花の名のなかに
忍ばせておきましょう
生きものはみな
根を持ちます
水を吸い上げて
空にこ ....
犬が僕の名前を呼ぶ
僕が返事をする
また犬が僕の名前を呼ぶ
また僕が返事をする
そんなやり取りが愉快で
何度も繰り返す
そうしているうちに
犬も僕もすっかり年を取った ....
呼吸のように
代謝のように
君と僕を
当り前につなぐもの
歯磨きのように
晩御飯のように
君と僕を
さりげなくつなぐもの
無理矢理つなごうとしても
呆気なく解けてしまうも ....
やまからなだらかに
流れてくる人
の背中に花
生活は彼岸に
咲く花火の様
指先に止まる
夜の羽虫の
夫、
娘は
三度目の
深呼吸の内に、
静かに眠る
台詞が浸透する
蝶じゃなくて花なんだ
月じゃなくて太陽なんだ
生活に懐かしい呼吸が舞う
遠くから見守っていた蝶が
夜のとばりのつぼみにとまる
戯れながら休息を得たなら
朝日を浴び 光 ....
ことしはじめての雪が降る
手ぶくろもしないで
耳あてもしないで
つめたいだけの肌にする
きん、と
こめかみのあたりが痛むのを
わたしは冬のせいに
したくて
*
おんなのこど ....
なまはげは
どこからきたのか
うみのむこうから
やってきた
ふるさとすてて
やってきた
わるいこはいないかと
ふるさとを
そまつにするこは
いないかと
....
誰かいますか
この声が聞こえる人が
誰か
いますか
小さな花のように
かわいらしさも無く
大きな雲のように
穏やかでも
達観している訳でもない
この声が聞こえる人が
誰かい ....
海沿いを走る列車が
波飛沫を浴び
潮風を{ルビ喰=く}らってサビまみれだ
通りすがるたびに
このリビングに{ルビ軋=きし}む音が
クロスに跳ね返ってこだました
生活の一部となった音 ....
しゃぼんだま
とんだ、ふわり。
ぼくら、ふたり。
しゃぼんだまとんだ。
どんな
きれいなものも、
ひかりにふれてしまえば、
かなしいか ....
やっちゃいけない 誰かが悲しむから
ちっとも前を向けない時に 導いた手が悪さをする
鋭い音とかそういうものは全然怖くなくて
ただただ今は自分が生きている事が怖い
生きることはつまり ....
わたしの天使は飛び降りる
高い塔からまっさかさまに
天使は翼を広げたまま
わたしへ向かってほほえむだろう
雪が降るように真っ白に
翼は光る冬のはじめの陽射し
わたしの ....
(iti)
かみさまがくれた
あたしがどうか
木のように
たおれないでいられますように
この足に
もしも役割があるなら
もうずっとこうしてる。
てのひらは
ひらかれて ....
指さきでふれて
そっとふれて
気づかないくらい
そっと
そぉっと
虹があらわれる時みたいに
そうして
きらきらでぴかぴかの
さんそであふれた海へ
さんそと星くずと
....
{画像=111110214109.jpg}
打ち寄せる砂浜に
文字を書いている
崩れ消えて行く文字達
流木を持ち
強く刻み付ける
水際に暗く強く ....
水の音に、
さらわれてしまった、
まるで、体は、
どこにもないかのように、
流されて、
くだけた、
服にまとわりついた
みずの、おとだけが、
私をぬらして、
ずっとずぶ濡れだった ....
打ち上げられた
鯨みたいに
疑問符は
すべもなく
空の青さを映しだしている
怒号も慟哭も、祝福も
みな同じ音ならば
この
広い世界に満ちるものは
みな同じ水だ ....
靖国通りの先に大きく聳える
東京スカイツリーの展望台から上部ユニット
メタル素材の三つの顔が浮かんでいます
陽光を反射するでもなく
ぎらりぎらぎら照り光っています。
ゆっく ....
今日、秋の日は暮れ
世界は己が回転をやめる
今日、秋の日は暮れ
僕達は自分達の世界(ワールド)へといそいそと
今日、秋の日は暮れ
君の髪はその風に揺れ・・・
今日、 ....
八月の森のいちれつは
空や雲や水平線がつらなって
やがて終わりの景色のなか
白い波の輪郭にしずんでいった。
泡と光をとじこめて
ヤギの背中のようにあたたかく
そして
引き返せ ....
みずのいちばん深いところから
ららるら、ららるら
と、音がなっている。
どこがはじまりで
どこがおわりだったのかわからなくなった世界で
祝福は洪水になってあふれていた。
夏のに ....
白い砂浜をあるいていると
神さまがいらしてね
あたしのあたまんなかに
鳥をおいてった。
その鳥がいうには
夜のむこうがわには
せかいのおわりがあってね
あいする
ひとともの ....
電線のすき間に光る欠け月
本当の私は いつも煙草を手に思いを口にしてた
風のあたたかさや
寒さ
楽しさ切なさを
今朝の風はあの日に似ていたよ 悲しみの模倣のように
冷たく
日差しゆるく
....
自分のでないポケットは
どんなものがはいってるんだろう
あの人の手がかくれてる
ポケットにはいってみたい
冬の間にポケットの中のあたしは
あなたと一緒に旅をする
あなたの見ている世界を ....
カラカラと
かれはがおちる
カラカラと
いいわけのように
カラカラと
ゆるしてくださいと
カラカラの
りゆうもおもいだせずに
ひまわりは もう 空いろの自転車をこがない
それが すっかり あかね色にかわって 杖をついて
やっと歩いているから
風をたべていた鳥は 夢をたべはじめてからずっと 腹をすかせ
風は その ....
幻 こぼれる 氷菓子 かけ足で
遠雷 蘇り 青い穂 すいっちょん
夕闇 墨汁 音もない 匂いだけの
風鈴 甘い月 おくれ毛 うちわで
さようなら
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