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黄金みたい、
晴れ空につたう
とりどりの雨、
それだって君さ。
この景色、
ひかる希望。
さそう絶望?
違うね、
ひ ....
僕たちは
太陽をかついだ
高く とてつもなく
高いところまで
持ち上げて
その中に入りこんでは笑った
僕たちは
それがいまなのだと信じた
ひたすらに信じながら
じぶんじしんの
中心 ....
僕はおさなかったので
ミッキーマウスが
消防夫だったりした
脳膜がメンマになって
少しおかしかったりした
火星人に思いを馳せると
くしゃみが出そうだった
トタン屋根が何かを
....
家族が寝静まった頃
ぼくらはそれぞれの家を出た
ぼくはミルクチョコレートを持って
きみは水筒に氷と麦茶を詰めて
二人で村田川の護岸に膝を抱えて座った
今日は手を握ろう、と思ってき ....
ミノ
あなたにまかせて
ゴメンね
ハツが何より
大好きなの
ユッケが危険と
知った日に
焼肉行こうって
言ったとき
黙ってついて
来てくれたひと
ま〜この〜
(角栄をはさん ....
土手の切れ目が1本のラインに見えるから
平らになってる地面ギリギリまで 後方にバックして
50m走でそれなりに女子に褒められた 足の速さをもって
ホップステップで 夕陽に煌く川面に行ってみる。
....
おまえがねむらなくても
かわりはいくらでもいる
といって
すいまがおとずれます
ああ、ねむることも
いきることなのだと
ゆめのせかいで
きがつくことができたなら
....
あんなところまで
かけあがってゆく脚力があった
なんて、知らなかった
あれが
かけのぼってゆく波のペニスだったなんて
美しい波形
コバルトブルー
夏の日に ....
文字に手をかけて
広げてゆこうとするけれど
かたくてとても広がらないから
あきらめそう
旅にでたくて
背伸びしていた
わたしの中に
あるはずのない世界に
わたしはいない
....
冷蔵庫を開ける
誰かの靴が入っている
良く冷えている
冷凍室に移し替える
靴の持ち主が困らないよう
もとあった所に
その旨のメモを残しておく
それから靴以外のすべての中身を出 ....
きみはさぼてん。
あいらしい
よるは
あいいろのさばく
あいらしい、
そばかすでわらって。
こころはまんまる、
....
風が走っている、この胸の中で
指先で奏でてゆく夜の心音
私を呼んでいる遠い声が
耳もとでこだまするたまゆら
そっと指をのばす、頬に触れたなら
夜明けのはじめの光が胸へと届く
あなた ....
野原に言葉を放したい
青空の下で
道行き人に言葉を預けたい
街灯の下ででも
わたしは「わたし」を捨て去りたい
「わたし」が
わたしを拾う時まで
わたしは
「あなたがた」の影 ....
おかねもちの
はながさいている
おかねのない
はなもさいている
おなじはなは
ひとつもないのに
ひとつしかないおひさまを
いっせいにむいて
かぜがこすれてうずをまく
太古の夜がにじみでる
雨が黒の
合間を縫って
土の人の声を通さぬ
さしづまる夜の帳を
夜の帳を
いっぴきの猿が舞う
あちめ
三日月を長い腕で掴み
鮮やかな ....
こんな雨の夜は
ぼくらのさみしさも後押しされて
心強い感じさえしたものだ
ぼくらのさみしさは
夜の雨に流されてしまうこともなく
やさしいままに
悲しいままに
雨の音と同調されてゆくの ....
何かなくして
何かでつながる
あたしたち
あなたのことが
すき
すきってなんだろ
説明できるひと
えらいけどなんかそのまに
何かが変わりそう
何かわからないのが
すき
....
ぼくが無気力だったのは、
春のせいではありません
ただ押し出されてみたかったの
○いだけの土俵なんかから
そして
そしてかかとの砂もそのままに
すこし立ち尽くしてみたかった
まわ ....
幼げな微乳を
触られないまま
カミサンは先に
ふて寝した
隠した性欲を
処理しようとして僕は
押し入れからDVDを出した
音消しながら
背後気にしながら
Eカップ女優を求めて
君が ....
張り裂けそうな胸を抱えたままで
整然とした街を歩いていく
君を失ったからではなく
単に空っぽな未来を想って
痛むこの胸がつらくて
知らないうちに奥歯を噛みしめている
若者たちが集まって ....
わざとらしく取り落としてみた銀細工の手鏡が
ナノ秒刻みで空をムシャムシャと食べました
さぁ風の音に添って渡ろういずこ
尖り切った指先は動きをやめたがらないし
きっと数多の紙片が舞い ....
胸が痛いのに
胸のありかがわからなくて
ところどころに穴のあいた
記憶の袋をさがす
堪忍袋が破れても縫え
破れても縫え
そう書かれたお寺の黒板
ながめてあきれてた
制服の私
....
橋の上で兄は星を数えていました
すぐ横で私は橋を数えていました
星は数えきれないほどたくさんありました
橋は私たちのいた橋ひとつだけでした
何度数えてもひとつでした
それが兄と私 ....
ネギのみどりが並んでる
稲の子どもも並んでる
人のつくるものは
やっぱりきちんと並んでる
てんでに生えた
雑草の花は
すきな場所で咲いている
私もすきにみている
今日は晴れの春 ....
ぽちょん、と
金魚をかたどるように
あなたは時々
ことばを
誤る
けれど
あなたの誤りかたは
どう透かしても虹だから
わたしもいまでは
すっかり晴れ好き
風船みたい ....
背中の波が剥がれて泣いて
海が誰かを呼んでいる
あなたのことを考えてみる
体を循環する器官のひとつひとつを
ていねいに洗う
みずの流れに臆病になると
腰にひびが入るんです
ゆるや ....
わたしは森の中にいるようだ
ときには幹の表皮をかけあがり
ときには維管束の中をかけめぐり
ときには分解者として仕事をこなし
ときには苔の羽毛に正体をなくし
ときには朝露のひとたまにな ....
わたしが覚えた涙のあまみは
傍らの辞書によれば
もろみ、と呼ぶそうで
カーテン越しの陽射しの匂いは
ときどき広くて
ときどき鋭い
いつか見た夢の数々が
今でもずっと夢なのは
....
開け放たれた 窓を 飛び出せば
どれみふあ空のかなたどちらさまでしょうか
わすれがたみということの
わずかないたみを もつものです
聞きかじりのリアリティに
意義をとなえる あたしと
....
カーテンの隙間から伸びる
白い光の筋をたどって
窓の外へ出てみたら
青々とした緑の芝生が
朝露に濡れて笑っている
裸足のままでその上を
歩けばきゅっきゅっと足の裏
草の葉と根が撫でて ....
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