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もう ラヴソングも描けないのさ
日の入りが終わった天空の
マゼンタがきれいでね
良い絵が描けた後の
水入れみたいでね
そんなことを伝える人も居ないのさ

眼球の奥でつくられる
とろんと ....
パンの焼けるにおいだけが明るい
苔が吐く息だけが甘い
朝になりかけのままの朝
小石をなげる雨のいたずらに
幾たびも眼を開ける

エメラルドの雨を泳いで渡る
赤い自転車は泣くだろうか
傘 ....
愛することに疲れたのかい?

眠らず夜闇に目をこらす君に
話しかける声は 僕のものじゃない
どれだけ声をからしても呼びかけても呼び続けても
僕の声はいつも君には届かないけど

愛すること ....
きみが少し元気なときに
庭に植えた白梅に
真珠の粒がころころと
それは春の序章とも言える

きみが好きだった春の 前髪が見えて
それはきみの季節とも言えるが
メディアから塗りつけられる春 ....
背中でみず色をうたっている
こんなにも乾いているから
詩のたましいを“ふたあつ”もつ子の
みずのうた

誰もいない広場に
けやきやいちょうが積もっている
小さなひざをミルフィーユに沈める ....
地上へと繋がるエレベーターに
パステルカラーの女の子
うふふ
こんにちは
抱いている子ども
腕から飛び出しそうに笑って
照れて
くりんくりんって頭を回す
いししー
あっ 笑ったぁ
 ....
Wednesday
規則正しく星が灯る
首都高では夜が始まる
助手席 たばこをふかす父親
知らない光景をあげる
教えてもらった光景たちには
かないそうにないけれど
シュマリナイ湖のキャン ....
庭に舞うチンダルブルーの鱗粉が日に灼かれて
ちりちり して
なんだか今日は風がうるさいなあ

小さい頃の家の庭にも
同じのが飛んでいて
つかまえようとしてもひらひら
ひらひらと

あ ....
誰も
さよならを言わない
誰も、何も、言わない





ジ、


ただ
重々しい青へ、空の、青へ
弾け散るように飛び立った蝉の
既にこげ ....
私がここで
見上げた魂は
小麦色の女の子に

吸い取られちゃう
くらいに軽いんだけど
だけどそれで
ピュアにもどる

この道が
続くなら 
泣いた子供が母親を 呼ぶ声で

 ....
午前4時
ほの白く ほの青い 四角い窓から
まちの寝息が
明かりの粒子が 舞い込んでくる
街灯は 夏の虫を誘って
ゆれるように強く

黒い瞳に ひとつずつ
真珠を入れて
まばたきもせ ....
あなたが夕刻を告げると
わたしのお遊戯が
奇妙な形で切り落とされて
真っ暗になって
ぽた、ぽた、落下する
わたし
という無数の子供たち
の見上げる、灯り
に群が ....
しんしん波紋をつくる
あたたかい胸 より温かくするのは何でしょう
やわらかく媒介する精霊の視線はじゆうで
面白いほど食がすすみます そうまるでそんな御伽
メリーゴーランドには星を散りば ....
夕刻よ もっと光をください
冬の息づかいが とても つめたい
雲のミルフィーユ レースの裾に
遠い日のさくらのような
幻想の海が広がっている

雲の山 空の海ね
幼い頬のかけらが 溶かさ ....
夜明け前 ぼくらの宇宙(そら)では
屋根ではじけた流星が うるおいの濃紺に飛び散るんだ
プレアデスの向こう 溢れ出てくる流星を
君の瞳に刺しゅうして
対になった星の光が ちかちか燃えるのを見て ....
誰もいない
誰もいない
病室 間接照明 真夜中の廊下 スリッポンの平たい音
刻まれるあなたの心音
怖くない
怖くない
携帯には父親からの祈りが届いて
振り幅が広くなると 私は息を吐いて
 ....
夏の
体の
着衣のまわりくどさを
一枚、一枚、可愛がるように
指でしか剥ぎ取れぬ熱を
一枚ずつ剥ぎ取ってきました


あ、
そういえば、
非常階 ....
あなたはいつも少しかなしい
春の肌の女の子 薄桃色の乳首のように
きれい
「あなたはいつも少しかなしい」
ハッカのにおい
耳たぶをふるわせた「かなしい」を思い出して
まるくなる
私は ....
今日は納豆ひやむぎだった
昨日も納豆ひやむぎだった
そういえば一昨日も納豆ひやむぎだった
いつごろごはんとか食べたのだろう
納豆1パック69円
ひやむぎ1袋42円
ロヂャ ....
呼んでる
わたしは はんぶんだけの さいぼうだけれど
くらくて とくんとうごく かべのへや
まってる

淋しいと 引っ込むみたい
雨が浸みると 歩くのいやいやって するみたい
満ち潮
 ....
平日のストレンジャーは 知ったかぶりでを街を読む
河岸を撫で上げて 風は
わかい緑のたちこめる
捕まって あおられて 木漏れ日の空を仰ぐ
油断だらけの表皮に 羽は
微動の小虫 無数の交差 半 ....
もうすぐ船が発ちます
朝までには雨の都に着きます
深い夜にさしかかる船室で
二分の一の足取りの 旅の者は寝床に誘われ
誰も彼ものまぶたが重く まどろんだ呼吸が漂っています

共犯者のあなた ....
昼下がり
あなたが汗を降らせて
春の風
ひよどりが笑う
日が出ているのに くらやみ祭り?
そう

日を見送ったまち
どぉぉん…
真っ白い麻のシャツ  灼けている手の甲
見つめても  ....
部屋の明かりを閉じると
雪のシャワーが見える
毎日見下ろす家々の存在が
ゆるやかに散りゆくのを追っている
濃紺に不透明水彩をのせた
薄桃と薄紫
小さな明かりの秘やかなおしゃべり
シャワー ....
ミルクが欲しい1歳は
男が欲しい21歳に
あっけなく捨て去られる

新しいゲームソフトが欲しい12歳が
プラダが欲しい32歳の
財布から金を抜き取る

夢が欲しい33歳は
安定が欲し ....
からだにはいつも火の精が住んでいて
受け入れる場所で炎を上げる
紅をさしたような君の唇からは
水の精がそっと頬を濡らす

「知っていますか、
 とってもやわらかいんだ。」

強く抱かれ ....
100円の森であなたを捜す
あなたは私の5cm上で
森と遊ぶ

母さん
私は5歳です
あなたを見つけられなくて
今にも泣き出しそうなんです
今は大人の身体に居るから
平気なふりで立っ ....
橘あまねさんの自由詩おすすめリスト(1707)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
みかん(未完)- たちばな ...自由詩30*08-6-17
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双生児- 凛々椿自由詩208-4-7
さくら_さよら_さら_さら- たちばな ...自由詩37*08-3-24
みずのうた- たちばな ...自由詩8*07-12-7
color’s- たちばな ...自由詩7*07-12-1
Wednesday(In_the_Milky_Way_of_ ...- たちばな ...自由詩17*07-11-22
光の回折- 凛々椿自由詩707-8-23
滴る耳- A道化自由詩2507-8-22
優しい人よ_愛を歩め- 那津自由詩507-6-30
午前4時・真珠- たちばな ...自由詩19*07-6-27
ぽた、ぽた、する- A道化自由詩1407-6-26
メルヘン- キメラ自由詩406-12-24
afterglow- たちばな ...自由詩15*06-11-19
流星を刺しゅうして- たちばな ...自由詩9*06-10-29
Birthday- たちばな ...自由詩7*06-7-31
脱衣録- A道化自由詩2506-7-27
あなたはいつも少しかなしい- たちばな ...自由詩18*06-5-2
おまんま- 日雇いく ...自由詩3*05-10-20
満ち潮- たちばな ...自由詩7*05-9-20
緑のヌード- たちばな ...自由詩4*05-5-22
約束- たちばな ...自由詩405-5-15
くらやみ祭り- たちばな ...自由詩205-5-11
美笛峠- たちばな ...自由詩205-4-2
滑らかに廻り続ける欲望の輪- 大覚アキ ...自由詩126*05-2-27
想うからだ- たちばな ...自由詩705-1-4
母は100円の森で- たちばな ...自由詩16*04-11-25

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