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そういえば春は
いつのまにか過ぎていた
楠のみどりの深さに溶けて

さえざえと曇る朝にまだなんとか
へばりついた春
雨戸をあける音に縮んで
すずらんの根元へ消えていく

ばらの蕾 ....
  あたたかいミルクを 絨毯にこぼしてしまった日
  きみはゆっくりと愛していた
  町を、陽の光を、そでの長い服を



  きゅうくつなかなしみが胸を染める
  言葉にできな ....
涙のささやきとキス
君の目は愛と言葉
真実がいつか救われる
嘘はいつか壊される

王冠の形した心
台座をひっくり返して
一人で立つ
君の頬

真実が最後に壊されたら
軽蔑の眼差し ....
星が
揺れる
みなと


水面に投げ入れられた小石が、
いくつもの、
浅い、とうめいな
円運動の光を連続させながら、
熱風の凪いでしまった
真っ黒な海を、
ひゅるひゅる
ルル
 ....
冬の雪よりも深い、春のかなしみを
憂えるあまり、咆哮も彷徨もせずに、
ただ、ひとり揺り椅子に眠っていたのに、
彼女はとつぜん、

頁をめくるように、
眠りから解かれた。
カーテンの向こう ....
公園のベンチにすわって深呼吸をする。
遠くに青い山が見える。山はいつも見る風景の中に、変わらずにある。
おじいさんにもらった山である。
というのは真実ではない。
自分の詩の中で、自分勝手に自分 ....
一滴のくらやみが 明るみに落ちたとき
わたしは黙っていてもわたしでした
愛などのことばも必要なしに

光を一粒あなたがとってみせたとき
はずかしく右往左往にばらけるわたしを
つぎはぎの ....
吾妻橋一九七二年六月
つぶれるはずのビアホールで
神保町の石屋の伜と
一八の僕はたらふくビールを飲み交わし
ぐでんぐでんの千鳥足

売り飛ばされたはず(?)のビヤホールは
そのまま生き残 ....
街路にいるぼくが
語りかけるとき
胸の塔の
小さな窓があき
風がはいって
搭の中に眠っていた
もうひとりのぼくが
街路をのぞく

去っていくときに
長い髪をゆすって
一度だけ
 ....
足を洗った後の石鹸の香り漂うシャワールームで、水色のモザイクタイルが涙した。

清廉潔白なものに憧憬の念を抱いて、祈り続けるけれど、人が愚かで汚いことは百も承知。

これからも、多分同じ。
 ....
ふるい扉は頑丈で
坂みちをふさいでいる
その手前で三角にすわって
少し音をきいていた

あかぐろい、(でもやさしい)
まるい(でもつよい)、
おおきな、あかるい、時折白い、
響いて ....
計算尺からこぼれた泥のにおいで
ぼくはいつも寝不足です
よどんだ街灯に殴られた両目を
どうやって隠そうか毎日必死

(ねごとは寝て言えと
(どやされた日はいつも
(近所のどぶ川でカワニナ ....
「かわいい」
保育園の部屋に初めて入った周を
年長の女の子が、迎えてくれた

「じゃあね」
僕と妻はにこやかに手をふって
若い保育士さんに抱っこされたまま
きょとん、とする周をあずけてか ....
やさしさというのは
残酷に降ってくる
ベッタリ濡れた髪で手で
深い湖につかまれて
捥がくほどに足を取られる

いつか飛びたい羽根までもが
「お外は怖い」
と手折られた

鳥たち ....
             あわれなことに
          老残の年配ともなると
        過去に偏り 拘り 囚われ
追いかけること 以外 能がなくなるんだょ
   こころの足腰に粘り ....
抜けた髪を拾い集めて
飲み干せもしないグラスを舐めている

あんなに昔好きだったスツールも
今は
あんなに昔好きだった本の墓場

指先であばらをなぞる
骨がある
皮が包む

あん ....
桜が散るような接吻に こゝろは震えない
世間体に身を剥ぎ 遠浅の路上に
猫でも 食事にありつけたなら
其処を住処にしてしまう
放浪者の臭いが染み付いた
列車の優先席でも かまわない


 ....
4月25日金曜日 晴れ
最高気温24℃
バスの車内にてブレックファスト
愛と勇気を齧り喰われたアンパンマンの
これからについて妄想する
あしただね
あしただよ
そうは言ったって
特別なことばも思い浮かばず
あしたはやってくる

引退寸前のでんしゃが
えっちらおっちらと朝日を運んできて
ぼくらの決意はいったんおしまい
 ....
手指の曲がり具合

それだけを見ていた

読み取れない手話など

どうでも良くなってた

ふと

止まって

人差し指をふる

「どうしたの?」



見 ....
一年後に老衰する夫婦が踊る夜の公園。電灯の下。

寝る間に溶けた蝋は熱く、髪を焦がした。

壁に貼られたいかがわしい広告。消えた電話番号。

指先の振動は鍵盤を甘く動かし、ぼやけた声は耳の ....
甘える
それは奮い立たせる刺激がない、もしくは、そんなもの、要らないから

私は、何かになろうという気持ちがないし、あなたは
病気を治し、社会へ戻ろうという気持ちがない
似たようなふたりが
 ....
鳩尾を透過していく
風のライオン
たてがみの感触に
背中が粟立つ

睫毛を蹴って逃げ出す
光のインパラ
ボンネットを飛び移る
逃げ足が眩しい

舗道に投げ出された
影のアミメ ....
なにか忘れそうなきがしている
なにか
雪が降っている
空が濃く青い
皮膚が張っている
忘れそうな
あなたは昨日から
水色のズボン
なんだっけ
夜は冬の気持
水玉の靴下
泣きご ....
あおじろい保安灯に
むくんだ肌がうつっている
こちらはかさかさに渇いているが
蛇口からは水

春はゆっくりやってきた
さいごは けれど
引き鉄をひくように
桜をたべたら甘かった
 ....
私の目はどんどん見えなくなっている
ぼんやりと、ゆっくりと、確実に
どんどん見えなくなれば
みなの姿も あの人の顔も
どんな感じなのか 憶測で考えていくだろう
できるだけいい方向へと思う ....
ウールのベストは暑いかな,と思いながら
まだ肌寒い春に,詩人の家に行った
その部屋はアトリエのようなコバルトブルーの壁紙が貼られていたので,
アトリエなんだろう,詩人の子供は自由に遊んでいるし, ....
五月は 人が たくさん死ぬのできらいです。

 ほら、あの人
  むかし
   わたしのあたまをこづいてわらっていた つりめがちの 白い顔
    (彼女は大きな輪っかのうえ 飛んでいって  ....
たくさんの色で塗りつぶして真っ黒にした気持ちは
クレヨンだったが為に
雨を弾いた。

もう
会えないという事実が
悔しくて哀しい

忘れてしまうことは
忘れられるより怖くて
 ....
いつもの窓からは
光が差している
塗装の剥げた電車が転げている
昼すぎに、森の気配は
いくつかの季節を巡る


まだ青い瞳で
私は階段を昇っていく


となりの部屋の人たちの
 ....
あまねさんの自由詩おすすめリスト(1904)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
そういえば春は- はるな自由詩314-5-5
ミルクときみの春- 草野春心自由詩914-5-4
日の果て- 黒髪自由詩2*14-5-3
無題- 自由詩4*14-5-3
春のかなしみ_〔ソネット〕- ハァモニ ...自由詩3*14-5-3
分け入っても分け入っても青い山- yo-yo自由詩8*14-5-3
くらやみ- はるな自由詩914-5-1
両国橋- ……とあ ...自由詩11*14-5-1
胸にチクリ- 殿岡秀秋自由詩10+14-5-1
ホローキャンディ- 比良末潮 ...自由詩4*14-4-27
助走、逆流- はるな自由詩714-4-26
ねごと- カンノユ ...自由詩514-4-26
小さい靴_—入園の日に—- 服部 剛自由詩1614-4-25
籠の中- 比良末潮 ...自由詩3*14-4-25
折り畳んだ日録_三- 信天翁自由詩214-4-25
あやまちの国- クナリ自由詩6*14-4-25
屑よ_美しさに_人魚の肉を振る舞え- timoleon自由詩414-4-25
開封- 凛々椿自由詩514-4-25
前夜- カンノユ ...自由詩214-4-25
ふつうのこと。- 比良末潮 ...自由詩3*14-4-25
「しまらない」- 宇野康平自由詩214-4-24
size:L- 凛々椿自由詩1214-4-24
21℃_31%_4m/s- nonya自由詩19*14-4-24
冷蔵庫のケーキ- はるな自由詩914-4-24
蛇口2- はるな自由詩514-4-24
さよならの鎖- 唐草フウ自由詩15*14-4-24
日曜日の詩- timoleon自由詩714-4-23
五月は_人が_たくさん死ぬのできらいです。- 御飯でき ...自由詩414-4-21
夏忘れ- 比良末潮 ...自由詩4*14-4-21
二十一歳- アオゾラ ...自由詩1114-4-20

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