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車窓の光速が
わたしたちに注いでは剥離して
ガタンゴトン
一枚残らず後方へと失踪する
朝はいつも同じ方向への目眩だ


通過駅をことごとく踏み外す その
転落音 ....
ろうどくかいにはいきたくない
とくにおんなのひとがでるろうどくかいには

いきたくない

ろうどくしてるおんなのひとをみると
ちんぽこがうずいてしをきくどころじゃないので

いきたくな ....
 地球上のすべてのおともだち
 起きていますか
 これが世界の夜です
 想像しうる限りの細く高い断崖を
 脳の荒ぶる日本海に築いてください
 その先端で風に圧されながら
 体育 ....
わたしは眠る
何処に

毎夜訪れる生贄の儀式
わたしは焼かれて
再生させられているのかもしれない
夢を往復するために
いや
目覚めこそ幻覚
わたしは起きている感触 ....
ずっと

深い底の ほんの少し上

ふたり歩いていく ひしめく無音の群に押されながら

姿を失ったわたしと

透き通るからだに 誰かの貝殻を包み込んだ ちいさな海の仔 と

ふたり ....
工場街の外れにある袋小路

ボロボロになった雑誌を小脇に置いて

今は誰にも咎められない

踊る石筆

アスファルトは真綿のように

こぼれ落ちる問いを吸い込んでいった

ドラ ....
うその悲しみ

ほんとうの悲しみ

そのあいだの悲しみ

だれかの悲しみ

ぼくだけが見つめる悲しみ

あなただけが見つめる悲しみ

ひとはたぶん

悲しみにくるしみたいん ....
日曜びだから
空をとべるような気になって
ベッドの上で
シーツを掴んでいる

ピアノは弾けないから
頭蓋のふちに立って
波立つ脳の海を
両手ですくっている

そろそろ
時間を積み ....
しらない、でしょう
わたしのことを
ひとは「死」とよぶ
なぜかしら。
あの宇宙の闇をみ上げ
湾曲する砂浜の桜貝の
黙りこくる口から気泡を吐いて
すこしだけ雨にぬれる
夜が手放す風に透け ....
きっと世界は
音と手を取り合って結ばれている
僕の中で
聞こえてくるのは静けさ

初めて世界に触れたとき
教えてくれたのは無数の音の生まれ変わり
そのときから
僕は独りを知った
 ....
 
 
昼間はゆらゆらと
国道の標本で遊んだ
すぐ側で乾いたアイロン台が
牛のように転がっていた
人の形をしたプラスチック製のものを
道路に並べて行く
ここには車が来ないので
安心し ....
月もみえない
星もみえない外にひとりいて
たったいっぽんの街灯の下にいて
携帯電話の明かりをみていた

つくられたひかりをたよりに
たぐりよせようとした

月のあった場所に
星のある ....
思い描く
ラブソング
想像する
重さ

月夜に蝉の終わりの羽音
打ち上げ花火の余韻
声を殺して泣く
身体感覚とたましいが
握手する

風が
薄いカーテンをふ ....
遠いらしい鳥の符を数えようとしたら
鳥は止み
近くで鳴った羽虫の曲線をなぞろうとしたら
羽虫も消え
でも 静かな夕刻のどこか どこかにいるのだと思う


消える


い ....
灯台みたいに光る目と
夜空を照らす回る首

両手は常に塞がっています
だって、なにが起こるかわからないでしょ
いつだって捨てられないもので手が一杯なの

{引用=お馬鹿さん
どんなに利 ....
空 でした。
佇む大木の
年輪に住む
わたしたち

黄色いチョークを飲み込んだ
溶けて行く音がわたしに煙を吐かせ
喉の痛みを
嗚咽させる。

それでもわたしは女でしたから
年輪に ....
大きな空の真ん中に
言葉にならない穴があって
その奥の色は群青色で
いろいろなランプが
つり下がってる。

いつでも自分は一人なのですが、

このごろますます一人なので、
言葉に ....
太陽光線の当たるところからボロボロと
劣化していく不安から
上着を重ね 傘を差し 手袋をつけて 歩く

汗は血から出来ているのだから
汗を流す私の体は溶けているに違いない
溶けた私はシャツ ....
僕は君がすきだと思う
その細い指で君が
未来みたいなグレープの
ジュースを淹れている

夜のさらりとした空気が
僕らの間に横たわって
少しかしげた君の首を
そっとこちらへむける

 ....
 
 
毛が生えている家が格安で売り出されていたので
後先考えず不動産屋と契約してしまった
見た目は洋風でモダンな感じで毛が生えているのに
中に入ると障子や襖や梁の木目など和のテイストが
 ....
ゆがんだ
細長い背もたれのいすに座って
ぼくたちは半日を
大きな絵のように過ごした

首筋を汗が
降りていく牧場で

太陽が庇の縁をなぞって
ゆっくりと半円を描き
ぼくたちは昏い絵 ....
静かの海
ここはどこまでも静寂な 砂がさらさらと、
乾いた想いを落としていく
初めて出会った日を思い出しては
ナトリウムの大気に
耳をすませる

小さな部屋で聞いた
パステルの紙を走る ....
どうして涙がでるのだろう
動物園にいるゾウさんが
真っ黒な瞳をきらっとさせて
乾いた風に吹かれる中を
のっしのっしと歩きながら

どうして涙がでるのだろう
目にゴミが入ったのだと
あの ....
陽射しが強く照り付けるたび
懐かしく思い出される夏の日
肌触りのいい
風がよく通るシャツ
あの頃は
いくら汗をかいてもよかった

日が暮れるまでに帰るルール1
七時になっても日は暮れな ....
  背中の曲がった老人が
  夕暮れに向かって歩いている
  歩きたいのだ
  だれも
  彼に杖を貸してはいけない



  赤ん坊を抱いた女が
  夕暮れに向かって歩いて ....
もしかしたらこれって些細な悩みなのかな
ちっぽけなことで躓いては立ち止まる
あまり不自由したこともないのに
何かが足りない気がしちゃうよ

もしかしたらそれってただのわがままなのかな
ちっ ....
 
 
もうすっかり真夏だというのに
町内を一匹の羊が歩いていた
川を探しているようだった

取り壊しが決まって無人となった団地が
フェンスと草むらの中に
数棟納まっている
淋しい幼 ....
ほんとうか
どうかわからない月がある
空を見る
隣に見える星は 
月にむかって首かしげてる

歩く私の
影も吸い込まれた黒の空気に

命細々

永遠を夢みていた頃の映像を
心に ....
跳ねるのどの熱さが手の平から伝わってくる
君は水面に顔出す金魚のように喘いでいる
昼下がり 西日は容赦なく目を射ち
閉じたまぶたで君を切断してみたい
どうしようもなく疑わしい 薄い影を踏み ....
みえるもの
触れるもの
ゆれるもの




遺された体温が、シーツの
皺にまぎれ
薄くひかっていた
指で掬って、軽く混ぜて
水の匂いのような
ものと遊びながら
何 ....
橘あまねさんの自由詩おすすめリスト(1707)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
百日紅の失踪- A道化自由詩510-8-4
ろうどくかい- 日雇いく ...自由詩1*10-8-3
夜(は液状に波及する)- 手乗川文 ...自由詩710-8-2
眠り- 乱太郎自由詩21*10-8-2
マリンスノウ- 相馬四弦自由詩3*10-8-2
石筆- 相馬四弦自由詩2*10-8-2
ほんとうの悲しみ- 吉岡ペペ ...自由詩410-8-1
なにもない- 因子自由詩210-8-1
光合成色素- こしごえ自由詩2*10-8-1
聞こえてくるのは- 乱太郎自由詩17*10-7-28
ユスリカ- たもつ自由詩410-7-27
僕が描いた地球- 朧月自由詩310-7-27
よるのうた- たちばな ...自由詩910-7-27
消える- A道化自由詩310-7-27
愛でる手- 瑠王自由詩6*10-7-27
まわる結露の色となる。- 木透すみ自由詩410-7-25
けっかんしゃ- ……とあ ...自由詩12+*10-7-25
猛暑- 照留 セ ...自由詩2*10-7-24
腕の中の君- 朧月自由詩210-7-24
毛が生えた家- たもつ自由詩310-7-24
休日- オイタル自由詩9*10-7-24
静かの海- 月乃助自由詩18*10-7-24
どうして涙がでるのだろう- ベンジャ ...自由詩1*10-7-24
よこしまなにじ- 木屋 亞 ...自由詩5*10-7-24
帰り道- 草野春心自由詩110-7-24
パズル- 1486 106自由詩110-7-23
パラボラアンテナ- たもつ自由詩410-7-23
路地裏事情- 朧月自由詩210-7-23
『肖像』- 東雲 李 ...自由詩3*10-7-23
スライドアウト- ねことら自由詩510-7-22

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