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梅雨入り前の風は
しっとりと
雨の色を含んで
部屋に吹きいる
私はひとり
読みかけの本をそっと置き
その匂いをかぐ
君と辿ったいくつもの夜
ふたり描いた夢のかけら
せつなく胸を締めつ ....
空の青が眩し過ぎて
つい瞳を閉じてしまう
そんな風にしていつも
小さな幸せを見逃してきた
あの日の君の心さえ
信じることが出来なくて
差し伸べられた手を振り払い
今ではもう届かない場 ....
また朝が来て夜が来る
どんなに深い悲しみも
人はいつか受け入れる
それが出来ない者は容赦なく淘汰され
この世界にしがみつくために
私も悲しみを受け入れる
進化を義務付けられた私達は
....
白紙のノートに
「もう死にたい」と百回書いた
それから今度は
「まだ生きたい」と百回書いた
誰かに必要にされてると
苦しい程に強く感じたい
誰かが誰かを必要としていて
誰かは誰か ....