すべてのおすすめ
実際の所あれは
鴉のようにも見えたし
人間のようにも見えた

真冬の朝の
まだ明けきらぬうちに
紫色の空を
私たちは見上げていた

凝固につぐ凝固
雪よりも白く美しい
骨を包んで ....
女が化粧している
裸の背中を私に晒して


射抜くような眼で
鏡に映し出した己を見る
内にある存在へ
女の手は問いながら作用する
ただの身だしなみでも
誰かに見せるためでもなく
太 ....
私の葬式がささやかに執り行われ
友人らが久しぶりに集まった
青空には透明な道が果てしなく続き
新緑に人々の喪服が映えて美しかった
一滴の涙も流されず むしろ
想い出を懐かしむ声で
小さな式 ....
 僕は誰よりもはやく
 今朝を発見したかった
 遮光された窓の外を
 僕の両足だけが駈けてゆく

(街と空は素顔で目覚め
 朝陽からは人々の匂いがします)
 
 聖地の方角へ向けて祈る
 巡礼者のような面持ちで
 私は此処に立っていた
 星たちの第五待合室


 そこにある伝言板に
 私が一行書き加えると
 誰かが四行詩で返信する
  ....
それは私ではない誰か
窓際の花瓶の水を
新しく換えるのは
いつも気付かぬうちに


橙色の陽が差しこむ
開け放たれた窓から
手を振って身を乗り出す
あれは私ではない誰か


肌 ....
 
 知らない街で
 洗濯物が揺れている
 風に洗われて
 青空を映しながら


 知らない道に
 鳥の羽根が落ちている
 素通りなど出来なかった
「これは大空の破片なのだ」と
 ....
私が真冬を歩いていると
太陽の童貞が落ちていた
私はそれを慌てて拾う
そして忘れてしまう


私が真昼を磨いていると
青空の処女が堕ちてきた
私はそれを慌てて隠す
そして再び忘れてし ....
望月 ゆきさんの和泉 輪さんおすすめリスト(8)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
冬の風景- 和泉 輪自由詩17*06-2-19
化粧_(2005.7.29)- 和泉 輪自由詩1205-7-30
昇天日和_(2005.7.18)- 和泉 輪自由詩3105-7-18
朝_(2005.6.5)- 和泉 輪自由詩13*05-6-5
待合室にて_(2004.11.22)- 和泉 輪自由詩1804-11-23
日々_(2004.9.7)- 和泉 輪自由詩1404-9-11
知らない街_(2003.7.18)- 和泉 輪自由詩2304-6-19
結婚_(2004.2.16)- 和泉 輪自由詩1504-6-13

Home
すべてのおすすめを表示する
推薦者と被推薦者を反転する