軽トラックの荷台に仰向けになって
青空を見るのが好きだった
実家から水田転化した林檎畑までは少し遠く
父の運転する軽トラックの荷台に乗り込み
寝転がって空を仰ぎながら道々を行った
時折助手席 ....
かきけされたものを
かきけしていく
はぎとられた爪が
残した影は
えぐりとられた
月の皮膚
窓にうつるその
 ....
細い髪の毛は実にからまりやすく
しじゅう梳かしてあげないと
やけっぱちになった団子になる

しこりになったそれ
まるで永遠に解くことのできない
知恵の輪みたいで
まるで
宇宙だねと
 ....
友人が子猫を二匹拾ってきた
寂しそうにしている僕を見兼ねたのかどっちか一匹もらってくれと言う
…どっちにしても雑種の野良猫だから美しくはないが、と前置きをして…

訪ねてみれば、確かに顔は ....
 夢は常に遥か遠くに横たわっている。
 僕らはあらゆる手段を用いて少しでもそれに近づこうとする。
 幾つになってもそれは大事で光り輝く真夏の太陽のようだ。
 空には気さくな雲が流れている。
 ....
少女は
朝が嫌い

目を覚ますと
いつも

知らない町に
置きざりにされた
気持ちになるから



少女は
朝日が嫌い

朝日は
いつも

こんなにも
世界を歪ま ....
 
恋して 弱くなりました

愛して 強くなりました

向き合って 真実を得ました



 
むしられた羽根が
散らばる四畳半は
着古した洋服の匂いが漂う
何週間も閉じられたままの
ノートパソコンは
化石になって  ....
それは時を越え届く手紙
――封筒は茶色く変色して
だが土色の背中に亀裂が入るように
そうして新たな啓示を告げ知らせる妖精が
花弁のような華奢な翅にその霊妙を巡らせて
そよ風とワルツを踊りなが ....
真夜中に発光している緑、緑 あの日の電話ボックスはどこ?


信号機変わる直前走り出す少年少女のような青空


古本屋に眠り続ける文庫本 赤子のきみが手にとる日まで


いやらし ....
誰かの溜息で
紅く染まった紅葉
風に巻き散らされて
紅い絨毯が敷き詰められた
一歩 歩む度に
カサッ カサッ 
と、小さな悲鳴を上げる
その一枚を拾って
空に翳してみれば
紅い残像が ....
ヒョウ柄のブラジャーすれば少しだけ強い女になれちゃうのです

キャミソール細い肩紐に見せかけて女の紐はほんとは太い

ふわもこが恋しい季節になりましてしーんと冷えた足のゆびさき

てぶくろ ....
今夜見た君の落涙 
大海より一途な雫 
掬う前に消え失せる 
ぼやけた影と足音 
これは天壌の喪失です 

宵っ張り僕は気狂い
荒天が我が身を{ルビ劈く=つんざ}
{ルビ破芭蕉=やれば ....
なにが入っていたのやら
わからないのだけれど
綺麗な包装紙や箱

おふくろが
いただきものの
高島屋なんかの包装紙なんぞを

ていねいに折ってあるものが
押し入れの隅からときどき ....
サナギのまま夜の深いところ 忘れてしまえる
青いマントにくるまって
北風といっしょに
懐の金管楽器だけは
悪魔に決して見つからぬよう
どこからか鐘が鳴る
氷の海でイッカクは
国境付近でミツバチは
忘れてしまえる
 ....
みどりの中の
しずかな牧場で
たくさんの友だちと
新しい方程式を
解いていた
ひづめやくちびるで
数値の軌跡を
なでてあそぶ
そのなめらかなラインをたどると
彼の口のなかに入 ....
美しい言葉を
うすぺらいと
思う人もいる
人の心や現実というものを
わかっちゃいないねと
笑う人もいる
そこへたどりつくまでの
流した涙を知らずに
美しい言葉を
幻想だと
突き返す ....
ちっぽけな石ころ
川底に沈んで
誰かを傷付ける
尖った部分を失くし
長い時間に失くし
自分を確かめる
でこぼこを失くし
ずっと底に
ずっと沈んでいる
誰か見つけてください
此処にい ....
わたしの知らない
誰かの食事

わたしの知らない
誰かの寝息

そんなこと
知らないなら知らないで
なにひとつ困らない

そもそも
知らないことのほうが
はるかに多い
 ....
値札剥がそうとしてやぶれた 頭蓋骨にぽっかりと穴の空いた人は
心にもぽっかりと穴が空いたようで
表情は少ない。
手の震えは、脳味噌の痙攣で
その人の手の震えは、僕の心を痙攣させる

その人の無表情の時間は次第に長くな ....
銀色の飛沫をあげて僕の頭がスパークする。
それは一線を超えた幸福。
手の平から放たれた感情。
自分自身を取り戻す熱情。

七色の太陽。
夜空に煌くダイアモンド。
黄色い鳥達の声。
 ....
降り注ぐ星のシャワーを全身で浴びる。
宇宙に横たわる星座達の囁きが聴こえる。
エメラルドグリーンの胎動を感じながら
鮮やかな爆発の連鎖に息を呑む。

無意識を意識すると宇宙が見える。
 ....
地上と天上とを結ぶ黄金色の光の帯に
限りなく果てしない眩きが伝わり
辺り一面の闇を吸い込んで
私を幸福の世界へと導いてゆく。

輝く光の帯は雄大に広がり
いつしか生命の母となる。
海 ....
駐車場に車を止めて目をやると

2階の窓が明るい

携帯で電話



これからすることがあるので
今日はちょっと



すぐに窓は黒くフェイドアウト

駐車場に取 ....
誰かが外から力をねじ込んだ
固く ギリ ギリ と
{ルビ蜷局=とぐろ}を巻いて震える はらわた
突き上げるような衝動!
目を見開き
歯をむき出して
喧しくシンバルを鳴らし 
── 鳴らし ....
もうそろそろだと
祖母は言う
おかいこさんのからだが透けはじめると 
そのうち糸をはきだして
楕円のおうちで
別者に生まれ変わるのだと

その不思議な虫は
一日中
桑の葉を食べている ....
.
Oさんに関して早大が博士号取り消しに関する決定をしたということで、またもやこのニュースが世間を賑わしているようだ。

自分の感覚としては、今頃になってこんな決定をするのは遅すぎるという感じが ....
Lサイズの西日が

Sサイズの町を照らす頃

Mサイズの犬が

SSサイズの猫と

キッズサイズの路地へ入り

LLサイズの夕食を済ませ

フリーサイズの庭で眠るのです。

 ....
りゅうのあくびさんのおすすめリスト(2357)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
走る青空- 砂木自由詩18*14-10-13
蜘蛛_- あおい満 ...自由詩814-10-13
台風を待つ朝に- そらの珊 ...自由詩16*14-10-13
この美しくない猫たち- アラガイ ...自由詩10*14-10-13
夢語り- ヒヤシン ...自由詩10*14-10-13
- 青色銀河 ...携帯写真+ ...514-10-13
あなたとわたし- 殿上 童自由詩22*14-10-12
カナリヤの羽根- あおい満 ...自由詩614-10-12
敬愛- ただのみ ...自由詩15*14-10-11
きみから奪う- 本木はじ ...短歌4*14-10-11
【_レジリエンス_】- 泡沫恋歌自由詩23*14-10-11
ベッドでは香水だけをつけるなど、一生縁のない日々のつれづれ- そらの珊 ...短歌19*14-10-11
STORM- ボロレシ ...自由詩2*14-10-11
包装紙- 梅昆布茶自由詩2214-10-11
サナギのまま夜の深いところ- 北大路京 ...自由詩614-10-10
忘れてしまえる- やまうち ...自由詩214-10-10
うらない- 遙洋自由詩9*14-10-10
赤い月はノクターンを奏でる- そらの珊 ...自由詩17+*14-10-10
石ころの夢- 花咲風太 ...自由詩714-10-10
祈りに似ている- 千波 一 ...自由詩314-10-9
値札剥がそうとしてやぶれた- 北大路京 ...自由詩414-10-9
その人の笑顔- ……とあ ...自由詩18*14-10-9
- ヒヤシン ...自由詩8*14-10-9
白日夢- ヒヤシン ...自由詩4*14-10-9
幻空- ヒヤシン ...自由詩3*14-10-9
サフランモンブラン- 芦沢 恵自由詩21*14-10-8
誰ももうネジを巻くな- ただのみ ...自由詩22*14-10-8
偏愛- そらの珊 ...自由詩2414-10-8
小保方さんと二つの条件- Giton散文(批評 ...1*14-10-8
無意味を巡る意味のある現代詩- 左屋百色自由詩16*14-10-8

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