青臭い時代遅れの言葉だとあの日隠したメモ掘り起こす


書に溺れ町に安らぐ溜めきれず流れる玩具ひとつ磨いて


記録され得なかったもの吸うために固く絞ってもっと絞って


透 ....
見上げた夕暮れの青空が
迫り来る夜の黒に飲み込まれてゆく光景
その時僕が感じたのは
何も恐怖だけでは無かった筈なのに
自分が抱いた感情さえ
忘れている

こんなにも忘却が悲し ....
最後の最後は
己の身体の生命力
己の魂の忍耐力のみ

何故なら、
愛 ハ 自らの奥深くに
生きて在る のだから
酒の自動販売機の前で
近所のおじさんは
ワンカップのボタンを押す

がたたん

おじさんは
しゃがみこむ

しばらくして
立ち上がったおじさんの手にあるのは
完全に飲み干され
 ....
三年後にはいくつになる?
五年後は?

答えはわかっているけれど
どんな自分でいるのかわからない

昨日と今日
おなじわたしにみえる

中身は同じじゃない?
大木の前できいてみる
 ....
いじけていてもしょうがないから
しゃんと背を伸ばして立っていよう
この青い青い空の下
大きな大きな樹のように

この時代に生まれた
幸福と不幸を見つめて
大きな大きな根を張ろう
やがて ....
雨なら外を見たくない
優しい人なら会いたくない

時に多すぎる感情を
いい香りの紅茶で飲み干して

心の中に吹く風は
ふうっと長い息にして吐く

なんでもない
なんでもないよ

 ....
真実というの、
多面体について推測することを
誰かを信じたり信じない
曖昧さを拭い去って
女の果実は甘く
夜を抱けば朝が焦がれる
水槽で泳ぐ
海を知らない魚にとっての、
す ....
二十代後半、夏の三千メートルの岩陵から墜ちた時のこと−

次から次に
岩にぶつかりながら
肉体の感覚は麻痺していく一方、
意識はより鮮明となっていく

宙を舞い墜ちながら次第、
次はあ ....
【あの手 この手】

あれは
てあて だったのだろうか
その手に触れた途端
理由の わからない涙が あふれた
どのような ゆえんで  
私がその場に 辿りついたのかは おもい ....
 友と妻とわたしと行く

わが心気分が重く曇り空湿りいて風も吹かぬも

黒雲と風吹きだしぬ夕空をカラスが一羽飛び降りてくる

雨音が車の屋根に当たる音聞きつつ街路過ぎてゆきけり

若き ....
           今年も八月が終わります。
           もう、命日の回向すらありません。
           でも…

    * * *
 
  色褪せたフェルトで覆われ ....
青く高い空の中を白く密度の濃い雲が滑っていました
雲は太陽と道路に熱された空気の上に悠々と浮かんでいるのでした

熱い空気を切り裂くように少女が走っていきました
スニーカーの着地したアスファル ....
 
まとわりつく夏の汗

行水で流せば

あとはキンキンに冷やした至福の一杯




 
かなしい雨
細糸の雫を見つめる双生の水晶体
いつか止むのだろうか
あの鈴の音が空へ駆け上がったなら
乾きは喉に集約され
無上の必然を照らし出す
許されること その贖罪を見据えなければ
無 ....
暗い残暑が滴ってくる

百日紅の花から
蝉時雨から
空を斑に彩る不穏な雲たちから
遠雷から

幾重にも重なる過去の記憶から……

暗い残暑が滴ってくる
そうして私の底に
暗い染み ....
のばした爪に 皮をゆだねても
みかんは 指を求めていないのです
力ですか 許しですか
欲しいものを求めていますか

甘い実にも捨てる場所がある
どうしても受け入れられない
どこか ままな ....
わたしたちが集めていたのは
瓶ビールのふただった

父の晩酌のたびにそれは
どちらかの手に入る

栓抜きでこじ開けられた痕は
同じ方向にひしゃげて
それは何かを証明するように
ひとつ ....
物憂い季節の飴玉を
煙る眼で舐めていた

 「印象かもしれない
 塗り潰された貝のように

破れたレースの隙間から
凝らす朝が射竦める

 「人形かもしれない
 あるいは蒼 誰かに ....
昨日の嵐で砂浜に投げ出された流木
それと
古釘を踏み抜いて駄目になった俺の靴
クラブハウスサンドイッチの奇妙な後味と
昨夜の残骸が浄化される海岸線


約束は ....
        150822

あの山越えて、野を越えて
芳子先生が好い気分で歌いだす
平均律の授業の時の楽しみだ
先生はオペラ歌手を目指してた
美声だったので
声域が広かったので
少 ....
時代には風がある
水色の風
赤い風
青い風
黒い風
白い風

黒い風は戦争の風
死の風 不幸の風
こんな風は二度と
吹かせてはならない

白い風は
爽やかな風
平和の風
 ....
時を放って
昇っていく夕日について思考する
青くときに淡い時代の切れはしのよう
葉が呼吸をする間に語り合う
そっと息を止めたりして
手紙に書くように丁寧に話をして
愛はとくべつ
 ....
きみの夢は軽いけれどもきみは重い
人間ひとりってたいそうな荷物だ

きみを背負うには僕がかぎりなくかるくなければならない

すべてのものをかかえて吊り橋は容易には渡れないものだろう

僕 ....
きみ、おちた



黒いひとみだけが さいごまでしずかだった
河の底、四月は冷えて
瞑っていなければ 声がでないのであれば
こわくないところへ連れていって

深い水音が ずっとずっと ....
やや黄味を帯びつつ光る宝石が恋しい海を呼んでます、ほら

台風のあとの野原の美しさ触れればくずれ珠の水々

絹糸でつながれた白玉の一番端にわたしをくくる

宝石箱のいくつかはイミテーション ....
西瓜の産地が
北上していく

夏が通り過ぎるのを
毎年スーパーで見かける

多分、今年最後の
西瓜を食べながら
高校野球の
決勝を見ていた

季節というのは
うまく出来ていて
 ....
玄関にたくさんシーサー並べてもやけに激しい風が吹いてる 長靴が釣れるわ釣れる爆釣だやけに激しい風が吹いてる しゃっくりを100回すると死ぬらしいやけに激しい風が吹いてる
りゅうのあくびさんのおすすめリスト(2357)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
夏の終わりに- 深水遊脚短歌4*15-8-25
記憶_忘却- 凍月自由詩5*15-8-25
ジ力本願- たけし自由詩515-8-25
おじさんの伝説- そらの珊 ...自由詩11*15-8-25
年輪- 朧月自由詩415-8-25
無題- 渡辺亘自由詩415-8-25
笑う街角- ガト自由詩17*15-8-25
ルクレティウスの夜- かんな自由詩7*15-8-24
ある死への過程の記録- たけし自由詩12*15-8-24
あの手_この手- るるりら自由詩8*15-8-24
_友と妻とわたしと行く- 生田 稔短歌115-8-24
叔父さんに- イナエ自由詩10*15-8-24
午後の仕事- 藤山 誠自由詩5*15-8-24
一杯- 殿上 童自由詩15*15-8-24
楕円を描く雨- 由木名緒 ...自由詩15*15-8-23
暗い残暑- 塔野夏子自由詩5*15-8-23
ミ_カン- 砂木自由詩15*15-8-23
耳さらい- そらの珊 ...自由詩19*15-8-23
自意識風呂敷- ただのみ ...自由詩10*15-8-23
間近な彼方- ホロウ・ ...自由詩10*15-8-22
ルクレティウスの夜- あおば自由詩6*15-8-22
時代- 渡辺亘自由詩515-8-22
はじまり- かんな自由詩10*15-8-22
半魚人の夜- 梅昆布茶自由詩1615-8-22
.- 4/u自由詩515-8-22
真珠のうた- そらの珊 ...短歌9*15-8-22
西瓜- ガト自由詩16*15-8-22
玄関にたくさんシーサー並べてもやけに激しい風が吹いてる- 北大路京 ...短歌815-8-22
長靴が釣れるわ釣れる爆釣だやけに激しい風が吹いてる- 北大路京 ...短歌215-8-22
しゃっくりを100回すると死ぬらしいやけに激しい風が吹いてる- 北大路京 ...短歌215-8-22

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