土砂降りの雨のなかを
蚊柱が
狂ったように うごめいていた
誰かが
地上の火を
消そうと
とてつもなく
大きなバケツをかたっぱしなから
ひっくり返している
夜
抗えないものをか ....
昔見た写真を思い出す
独立前のモザンビークで
人の首のボールでサッカーをするポルトガル人
子供だった私はサッカーが大嫌いになって
友達に誘われてもサッカーはやらなかった
サッカーの起源も ....
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快楽に我を忘れる
もう良いやと手放した理性
もしかすると死ぬ時もこんな感じで
意識を手放すのかな
人と言う動物は
思考を ....
その時、理由(いわれ)のない衝撃に狂うわたしのために
あらゆる風景が恐怖の紐で吊るされていた
だが、わたしは風景の風景たらしめる骨格なのだ
わたしの印象なら壁にそってどこまでも落ちていった
....
<僕らの本当の誕生日>
はるか年上の 僕の友達へ
敬語を使うなと言って 跳ねるように歩く
話したくもないという戦争の話を
僕にだけは 話してくれた
家出した僕を その日の夜に
君が ....
雨が降りやみ
風も吹きやんだ
笑顔のままで
濡れそぼる重たい旗を
強風に煽られながら支え続けた
孤独な旗手の闘いも終わった
鈍色の空が少しずつ明るくなると
どこかで小鳥の ....
マリッジブルーと
マリンブルーは
よく似ている
透きとおる
深い青と
私のゆううつが
たぶん同じで
だいたい
結婚は束縛である
水圧で
胸を押されて
呼吸できないその様子 ....
見上げてごらん夜の星ををききながら見上げてみる
梅雨の狭間の夜空を見上げてみる
あなたも見上げてはらっしゃらないかと、見上げてみる
*YouTube 見上げてごらん夜の ....
花にはなんの罪もない
それは
その身が
花ではないから放れる言葉
わたしが
花であったなら
だれの命に咲き誇りましょう
幾日か降り続いた雨も
止んで
雲が多いながらも
気持ちよく晴れた、日曜日
空を低く移動する綿雲
高いところで模様を変化させる薄雲
心地よい風が吹いている
....
磨かれた床に映りこむ
月が清潔すぎるからと言って
あなたはスリッパを履いたのだ
けれどもいつもと変わらぬそぶりで
私を抱きしめてくれますか
どうか抱きしめてい ....
町の外れの寂れた駅舎で
ベンチに座って
夕陽を眺めていた
母になれなかった女と
子犬を産めない犬と
それと女の連れの老人と
老人は抜き身の小柄を手にしていた
けれど今は病んで衰弱 ....
突然窓から入って来たかと思うと
開きっぱなしの聖書を勝手にパラパラめくり
挨拶もなしに出て行った
――相変わらずだな
きっと満開のニセアカシアの間を抜けて来たのだろう
すると今頃は下の公園辺 ....
裏側 裏側
なんの裏側
本の裏側 さしすせそ
咲いた咲かない あたしの才能
尻拭いばかりさせられる
水族館に住んでいた
セイウチみたいになりたいな あら
外はすっかり雨もよい
....
雨の日だけ訪れるひとがいる
水を滴らせながら、入れてもらっていいかな、と
私は玄関を大きく開け
タオルとホットミルクを渡す
他愛無い話をぽつりぽつり
このひとは愚痴や怒りを表さない
た ....
わたしのさみしい骨のゆくえは
乾いた風吹く荒涼とした地
どの生き物にすら踏みつけられることもなく
ただひたすらに転がってるだけ
あしたなら抱えきれないほどあって
きのうのひとっつも無い寂寞
....
「梅雨は嫌い」と言ったら
おまえはそうでも
俺たちは雨が降らないと困るんだ
紫陽花の葉っぱに隠れていた
一匹のカタツムリに
小さな声で抗議された
「洗濯物が乾かない」と嘆く
なにを言 ....
鮮やかな夕映えの中に立つと もう
私は死を思い出すことが出来ない。
いま目の前で繰り広げられている現象が強すぎて
私の中に在る記憶という記憶は閉ざされる。
沈黙の中で人が己の ....
逃げ出したと感じるのか
立ち向かったと思うのか
去ったと感じるのか
残されたと思うのか
それは観測点の違い
まるでコインの裏表のようだ
時間は傷を癒すのではなく痛みを鈍くするだ ....
雨粒ひとつ雨粒ふたつ傘のない街で薬売っている
傘が行く
三叉路の紫陽花を横目に
靴がついてくる
水溜りをかろうじて避けて
身体は押し黙る
雨音の朗読を聴くともなしに
思考は潜り続ける
内側の後方の下部の
定位置に落 ....
トラックの運転手や作業服の男たちで賑う
国道沿いのコンビニの朝
駐車場の隅の喫煙コーナーに
隠れるように佇んでいる
くすんだ鶯色のトレーナーに古びたGパン
真新しさが不釣合いなスニーカー ....
<矛盾>
あなたを殺してしまいたい
でも
幸せにもなってほしいよ。
<矛盾なき矛盾>
本当に大切なものが
なすすべもなく消え去った時
もう残りの人生が余生でしかないと ....
つばめはどこかからきて
その羽とくちばしで巣をつくる
からだいっぱいに巣にすわり
せいめいをうみだそうとしている
わたしというにんげんが
うろうろとその下で動いても
まっすぐにただ ....
ちぎれた 火の粉を雫の中にやどした言葉たちを超えて鳥が謳う
ほととぎすは 夜通し歌をもやし、カッコウは霧雨を もやし
溶接工は、鉄を燃やして繋ぎ合わせノアより巨船を創り
アリアは、魂をすく ....
地球より大きい傘で誰も濡れない
月の涙を避け傘の中のふたり
パレットの上の赤は、出番を待ってる
白い色と混じり桃色になりたくて
私は私のまんま
本当は赤が好き
燃えるレッドは私そのものだから…
だけどね、
白い貴方が大好きなの
....
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人は他人無しには存在できない
自分だけで自立しているように見えて
他人の評価を気にして生きている
自分の生き方も定まらず自信を失 ....
ことがら は 昨日の記憶
そばがら は 今夜の枕のなかで
ひとがら を 朝のヒカリで描きこむ
うまれたての雛のあたまに
残された
一片の から
どこからと問うこともせず
....
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