星を食べた少女は
嘘ばかりついていたから
みんなから仲間はずれにされていた

私の涙はどんな花も空色に変える、とか
私のくしゃみは太陽をほんのすこし
地球から遠ざけることができる、とか
 ....
   怒鳴りだしたい
   衝動を
   奥歯で噛みつぶす

   瞼の裏に溜まった
   悔しさを
   ギリギリの精神力で
   持ち堪えている

   溢れそうな感情を
   ....
出産を終えた私に指立てて「グッジョブ!」と言う2歳の娘 私の スカルは 玻璃(はり)の うつわ
スキルは からっぽ なにもないわ
I am a ボーンヘッド頭が固いって言われてる 
けど いつかきっと はじけるのよ
石頭なりに 夢見ているの 

 ....
ただしい孤独は
凛として涼やかな音色であった

愛しい憂鬱は
窓辺に花をさして髪を梳かす

美しい季節は
褒めそやされて散る花びら達で
そこそこ保たれるものだ

どうしようもない時 ....
君を抱き止めた手が変な方向に曲がった 飴を取るときはひとつ
飴を頂くと手のひらにふたつある

言葉の意味を調べてひとつ知る
誰かと話をしていると
いつの間にか言葉の意味をふたつ知る

買い物帰りに今川焼きを買うときは
ひと ....
時は捲れて机の上

日に焼けて、みすぼらしくて

風が吹くと啜り泣く

紐の解けるような音で



雨に濡れそぼつ街が、ほんの少 ....
見つめあう方向が ズレている
狂った磁石のように ズレている
歩いていると歩幅が ズレている
睡眠時間が ズレている

見つめあう方向が ズレ出したのは
他に 見つめたい人が出来たから
 ....
ごちゃごちゃ
言ったって
訳分からんやつが
暴れてたら
一発ぶんなぐって
大人しくさせることは
あんただって
俺だって
やっちゃいけないことじゃない
問題は訳分からんやつが
実際に ....
ああ神よ どうか
四十五パーセントくらいの誤解をお与えください
少なくても三十五 三十は行き過ぎです
勝手な想像と思い込みで
悩んだり喜んだり
怒ったり主張したり
素敵な誤解を捧げあって
 ....
父の手をさする

硬く曲がったままの指を
一本ずつひろげ
滞ったものが
少しずつ流れていくように
強張ったものが
僅かにほぐれていくように

節くれだった
頑丈な父の手

鍬を ....
アナタガキカイダトシテモ
ワタシハアナタヲアイスルダロウ
チタンゴウキンノクチビルダッテ
アナタノナラバ
キットレモンノアジガスル
LEDシヨウノチブサダッテ
キットマシュマロノヤワラカサ
やかましい果実が無色になり
路上で処女が春を焼き尽くす
目を閉じて
梅雨空を写生した君が
葉の上で孤独を味わうのが六月
街は、ほら、鉄の香り

にぎやかなビルが無職になり
屋上で言葉が ....
一片の未練もなく
人を切ることができるなら
こんな憂鬱な雨の中だって
やすやすと泳いで渡っていけそうだ

あなたは繊細だから、と
人にいわれた
それは褒め言葉ではなく
弱い人間だと露呈 ....
わずかばかりの乗客を乗せた
昼下がりの鈍行列車の
窓を少しだけ開いてみると
六月の薫風がそっと忍びこんできて
僕の睫毛を醒ますのだった


この車両は最後尾なので
終着駅に到着する
 ....
 
ダンボールに愛が1ヶ

ワレモノ注意

落とさないでください、くだけます



 
おしるしが来てから二日後
夜、下っ腹に引きつる痛みがあった

陣痛 前駆陣痛か はたまた胎盤が剥がれてしまったのか
ネットで調べる仰向けの オロオロ妊婦

これは我慢できる痛みだから 陣痛 ....
{画像=140615125414.jpg}
(ジョウビタキの♀)



これまでは耳を開ける事はなく
いつも音楽を流し込んでいた
今はイヤホンを外して
外界の音を追っている
鳥の鳴き ....
蹴破る足はないが
閉された扉の前で待つ気もない
おれ自身が監獄
   だから言葉は旅人だ
去り行く背中に
   翼など無く
     タダノモジノラレツ蟲は

   預言の首飾りの哀歌 ....
海の匂いがする風が

過ぎていく時に
光と
圧と
匂いと
音で
描く



   飛ぶ

 
鳥は
海風に向かい
まるで静止しているように飛ぶ

鳥は
生きる ....
>吹いて
<吸って
<吸って
>吹いて

あたたかい息が
リードをふるわせると
やわらかい音符があらわれる

>吹いて
>吹いて
<吸って
>吹いて

さみしい唇を
 ....
三浦半島沖の深海で取れた
ニホンケリタマウオ(通称 雑気郎)を
三崎の朝市で見つけた
明日は単身赴任先から月一回
夫が帰宅する日だ
普段コンビニ弁当ばかり食べている
夫に自慢の腕をふるう ....
百舌鳥鳴くやベランダ産のサラダバー とても
とほうもなくとても
すてきな小説を読んだ夜
手放してしまうのが惜しくて
胸のなかで
それを抱きしめつつ眠れば
冬由来のゼラチンは
純粋な水によって
隅々までふやけ

迎えた ....
生まれたときにもらった種に
水をあげようと
じょうろに
たくさん水を汲んでいた
少年がいました

だけど、少年は
水を汲んだ帰り道に
少年と同じように
植木鉢に水を欲しがっている
 ....
空は薄暗いのに
色とりどりの看板や
揺れる木々の葉を
濡れた舗道は律儀に映し出す

冷たく滲んだ風景画を
靴やタイヤが
踏んでいく

ブラインドの隙間から
見ている私の
雨の記憶 ....
  
 現代人が陥っている状況を『可能性の地獄』という概念で説明してみたい。これは僕が作った概念で、誰かのものを盗んだ覚えはないのだが、似たような事を言っている人はおそらく他にもいるだろう。まあ、と ....
まるくなった猫の眼 チャイナドレスの黒い髪
いつものことのように 振舞う
カフェは満員だったけど 手を上げると
席を作ってくれる シェルブールから来たギャルソン


もう 彼の故郷に行 ....
火が燃えている、火はささやかに舞い、わずかな黒煙を伴い燃えている。
すでに燃え尽きようとしているその男は、小さなともしびに油を注ぐ。
日が燦々と差す部屋の片隅の小さな戸棚を開けると、油の瓶が並んで ....
りゅうのあくびさんのおすすめリスト(2345)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
星を食べた少女- 小原あき自由詩12*14-6-20
【_表面張力_】- 泡沫恋歌自由詩17*14-6-20
出産を終えた私に指立てて「グッジョブ!」と言う2歳の娘- 北大路京 ...短歌814-6-20
セモリナ_フラワー- るるりら自由詩15*14-6-19
ただしい孤独について- 梅昆布茶自由詩2014-6-19
君を抱き止めた手が変な方向に曲がった- 北大路京 ...自由詩814-6-19
ひとつよりもふたつ- ichirou自由詩10*14-6-19
灼熱の化石には肉体の名残は無い- ホロウ・ ...自由詩2*14-6-19
手遅れです- 佐白光自由詩114-6-18
やるときはやる- 花形新次自由詩314-6-18
イノルフリ- ただのみ ...自由詩24*14-6-18
父の手- Lucy自由詩21*14-6-17
アナタガキカイダトシテモ- 花形新次自由詩214-6-17
はじめてのセックス- 左屋百色自由詩8+*14-6-17
【_愁雨_】- 泡沫恋歌自由詩19*14-6-17
車窓- 八布自由詩1114-6-15
ワレモノ注意- 殿上 童自由詩23*14-6-15
痛みに強い女がうつ伏せで眠るまでの記録- 朝焼彩茜 ...自由詩23*14-6-15
静かに耳を澄ませて_/_私は緑の目を開く- beebee自由詩22*14-6-15
今はこんな気分で- ただのみ ...自由詩17*14-6-14
海風- ichirou自由詩15*14-6-14
ハーモニカ- nonya自由詩22*14-6-14
道端アポロニア「ザッケロー煮」- 花形新次自由詩214-6-14
百舌鳥鳴くやベランダ産のサラダバー- 北大路京 ...俳句514-6-14
陰翳- そらの珊 ...自由詩2314-6-14
少年の話- 小原あき自由詩7*14-6-13
長雨- Lucy自由詩17*14-6-13
可能性の地獄- yamadahifumi散文(批評 ...4*14-6-13
ノクチュルヌ- 藤原絵理 ...自由詩7*14-6-12
火と水- 山人自由詩8*14-6-12

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