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朝 目覚めたら
とっておきの 笑顔で
   おはよう

 クヨクヨでメソメソのきのうも
 ギシギシでこころ塞ぐあしたも
 ヘトヘトで疲れきってるいまも
   ちょっと おやすみ

戦 ....
朝、目覚めると妙に冷静な僕だから
君との将来についても
じっくりと話せそうな気がする

だけど、陽が昇るにつれて
「まあ、いっか」
そんな気分の僕に戻っていく

陽が暮れて夜になれば
 ....
初めて道を歩いた人はどんな人だったろうと
ものすごく高尚なことを
考えていた朝であったけれど
眠ってしまった

目が覚めてしまうと
体中にぐるぐると包帯が巻かれている
木乃伊取りの夢なん ....
紅さし指で
この唇をなぞっておくれ

宵をにぎわす祭りの夜に
提灯ゆらり


光はたぶんに
正しいものだけ捕まえる
ほら
燃える可憐な蛾がひとつ

短命ながらも風情をもって ....
身体の自由を奪われることと引き換えに
過去の重荷をどこかへ置き忘れて
少しづつ解き放たれていく

その手を見ればわかる
長い年月を耐えて踏んばって
あなたは生きてきたのだから
ちょっ ....
ふりつづく雨の
ほんのわずかな晴れ間に
少しの希望が見えたなら
それにすがってみようと思う

生きつづけるなら
あきらめも肝心
妥協だってしてやる

けれどまだまだ
何かが ....
夜の野を
羊たちは走る
帰るところなく
羊たちは大群となって
夜の腕の下を疾走する
月の微笑に照らされる夜
野の果ては地平線で切断されている

  人はひとり凍えて横たわる
  夜は ....
晴れ渡った
夜空に
輝く
数々の星
その一つ一つは
力強く
優しく
僕らを照らし出す
ママはね
星になったんだよって
あなたの残してくれた
小さな宝物に
そっと そっと囁く
 ....
「ノストラダムスでーす」

玄関を開けると

郵便配達の恰好をした
ノストラダムスが
照れながら立っていた

ああ
今さらだなー
ああ
予言がはずれて恥ずかしいんだろうなー
 ....
空へ

大好きです


空へ

雲間から差し込む光のすじの神々しさがたまりません


空へ

夕焼けの少し前

あなたは虹色に染まります


空へ

朝焼け時 ....
褒められたくて
ただ 褒められたくて
どうしたら喜んでもらえるかな?
そればかり考えてた

「良い子」は 僕の勲章
「真面目」は 僕の仮面

それで満足してたあの頃の自分を
今はちょ ....
草原に寝転んだ

川沿いの草原

君にすすめられた日光浴


空と僕

なんだか僕はちっぽけだ

天道虫と僕

なんだか僕は大きくなった


僕のとなりに寝転んで 日向 ....
帰り道に迷って
泣いてる子羊
あの空の羊雲は
違うよ
君の帰るところじゃない

涙を拭いてよく見てごらん
発見はいつも
ほんの足元からはじまるんだ
背伸びをしてると
ほんと ....
荒木さんが
すっぽんが獲れたから
食べにおいでよ
と言うから
友達誘って
焼酎抱えて
出かけていった

すっぽんは
みごとに捌かれ
くつくつと
鍋の中でうまそうなすき焼き風味で
 ....
僕はきっと虫なのだと思うありふれた夜。

その理由はいくつかあるのだけど、つまりそれは虫であるはずもない僕の外見からは想像もつかない。たとえば横断歩道をわたろうとするとき、わき腹のあたりがむずむず ....
今は迷子

ここで迷子

あなたの隣で迷子



なんだろう

なにかしら

なぜなの



わからないけど

見えない

暗闇なんかじゃないはず

あ ....
つくんと

ときおり胸で感じる痛みを
悲しみのせいだとは
思いたくないから、僕らは
うたおうとする

好きな歌を

思い出せないフレーズで
立ち止まってはいけないと
覚えてるとこ ....
あなたはわたしの何もかもを知らないし
わたしはあなたの何もかもを知らない
それでいいと思う

それでいいと思ったら
夏の柔らかい部分では
雨の方で都合をつけて
わたしとあなたを
水たま ....
十二番目で
いつも言葉を間違えてしまう君は
その次の交差点では
左折ばかりを繰り返している
東京
狭い夕暮れで
夢から覚めたばかりの抜け落ちた体を
ついでのような角度でドアの隙間に潜り込 ....
重い防具担いで
朝早くから歩いた道を今
二人揃って手ぶらで歩いてる
たった数年前の事を話して
涙目になったりする

もうあの頃には戻れないんだなぁ
などと言いながら
6年間飽きもせずに ....
道の途中
その曲り角の 節目ごとに
石を埋める
浅く
また深く
土を掘って
掘り出されることを予期せずに
宝石のように
ただの石を地に埋める

その上に霜が降りる
あるいは雨が降 ....
どのくらいの広さで降っている雨なのか
心は探りに行く
夜に出てゆく

けれど心は気持ちでしかないので
体の外のことは何も感じられない


雨の立てる匂いの遠さと近さ
水の滞空時間
 ....
夏の情熱の裏側に
すらっと伸びた少年少女の
腕がつかみそこねた{ルビ目差=まなざし}を
冷たく崩れてゆく陽炎

囚われた脈動は
透けていく意識となって
{ルビ中性花=ちゅうせいか}の宙吊 ....
明け方の薄い空の下で
やわらかく湿った地面の上で
何か、いいものを見つけましたか

たとえばきれいな色の小石
たとえばいい匂いのする野草
星屑のなめらかさ、夢で出会っただれか

その眼 ....
誰もがみな
道の途中だった
そして誰もがみな
人に気づかれることなく歩いていた
人に見られていると
そう思うのはあさはかな傲慢であると
時の風が教えてくれた
深い
森の奥から道へ
わ ....
どこまでも飛んでおゆき、小さな鳥よ
夜は冷たく、たとえ闇の中でも
羽ばたける翼を持つ限り信じて
とんでおゆき どこまでも

ふるさとの大地の匂いを忘れず
今は暗い 空のかなたにあ ....
あの日から
わたしのからだは
透明なゼリーに
くるまれていて
それはずっと
あなたの温度を保っている

その感触は
やさしくて あたたかで ぷるるん

いつまでも
その中にいては ....
冷凍庫でカチンカチンに凍らせておいた契約書3枚、両手で握りつぶす。
パリンパリンと気持ちのいい音が薄暗い部屋に響いた。
「ふふふ」
ipodを準備して、チラシを見ながら新しい消費者金融に電話をか ....
無数のソーダ水の泡が
ソーダ水から夏へ飛び立つ
そのときの一頻りの冷たい破裂音を
私たちは聞きます


ね、
それは、模範的な別れの際だと
ほら、そのあとに残るぼんやりとし ....
かけおりた坂道のおわりには
ボーダー柄の、夏が
波のような顔をして
手をふっていた


それから、 と言ったあとの
あのひとの声が
ノイズにのまれて、ちらちらと
散ってしまったので
 ....
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