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なんでもあるのに
なんでも失ってしまった

過去よ、届けて
未来よ、授けて

心に従うなんて
大きく揺れてるときは
混乱を招くだけ

ただ信じて待つ

たとえ信じることが
見 ....
退廃的に胸は動いて
物語に首を絞められる

どこにもない物語の
粘膜が私をのんで
溶かそうとするから

       (まだ見たいものがあるのか)

つまらない人間として咲いている
 ....
遮光瓶をのぞくと
オイルが少しと
後悔がいっぱい見えました

私は窓を開けて
フタをとった瓶を掌にのせ
太陽に差し出しました

ほんのひととき
りんごのような香りが
漂って消えまし ....
走る戦場に文字を投げつけてると
膠着した後、跳ねられました。

それは拒否ですね
戦いからも弾かれる
世の隅で土を掘り
突き当てた文字を
渡したかっただけなのに

今は黒い空を見て
 ....
抑えられて ふくらむ青
咳一つごとに 飛び散る景色
定まらぬ正中線が
欠片を探している

打ち上げられた海鳥が一声鳴いたとか

なぞったものを 刷り込めば
たがうことなく歩む夏
しば ....
直角先生の背中を覚えてる
今にも椅子に座りそうな歩き方をしてた

私が勝手に背伸びしたのだよ
行動の意味もわからず
その後を追った
つもりだった

カクカク キカキカ

物静かな先 ....
スパーンは何度も訪れる

スパーン!!

昨日、私は小泉首相になった
角ばった頬と細い目
三角定規の鼻
確かに、あのときは首相だったから

スパーン!!

鉄線好きなんだな
気 ....
気がつけば部屋中掌だらけだった。私は小さ
なため息をつきながら場所を空けて座り、滞
っている作業を始めることにした。

遅ればせながら私も掌を買いかえることにし
たのだ。確かに飽きてきたとい ....
一人では 歩けない
二人でも 歩けない

ああ、だけど
会いたかったよ、新宿
十代で家を出て
キャバ嬢とかやりたかった

紅茶の湯気ふわふわ
「通貨が統一になるんですって」と
パン ....
父ちゃん泣いた 母ちゃん泣いた
じいちゃん泣いた ばあちゃん泣いた
じいちゃん泣いた ばあちゃん泣いた
お前が泣くから みんなで泣いた

みんなの涙は海になる
どんどん溢れて肩まで来たら
 ....
胸の小さな鉄板を
裏返しにして
お互いにハンダ付けした

ここはホホエミランドリィ
ミンクのファー投げ込んだ
信号が青になる方へ歩けば
たどり着く場所

30分前、鎮痛剤ぶち込ん ....
早朝、大阪へ帰る友達を見送った後
まだ静かな町のドトール
似合わない主婦が一人
普通にゴンチチとかせつなくて
カフェラテも苦い

友達の後姿、自分と重なって
今年の夏さようなら
確信ゆ ....
冷凍庫でカチンカチンに凍らせておいた契約書3枚、両手で握りつぶす。
パリンパリンと気持ちのいい音が薄暗い部屋に響いた。
「ふふふ」
ipodを準備して、チラシを見ながら新しい消費者金融に電話をか ....
主旋律はもう
ピアノを離れた

(羽をインクにつけたとき
諦念が私に絡みつく)

幼き日々よ
最終楽章に向かうのか
草原を駆ける二人の影は
五線譜の上を踊る

アマデウスの傍
 ....
「京都へお嫁に行ったら苦労するよ」
関西にいたら一度は聞く
でも君を見ているときは
そんな言葉はどこかへ飛んでた

カマカマカマカマ カマ カメレオン…

私はアホみたい方向オンチやから ....
ふわりふわりふわたり雨よ
ゆりちゃん、さわってごらん
うわぁ、ほんとにやわらかい雨
めったに見れないけしきだよ

むこうになにがみえるかな
お店がいっぱいみえてます
なのにとってもかろや ....
私、カンガルーの赤ちゃん

ポケットから顔出して
冒険して 想像して
怖くなって引っ込む

ぬくぬくで安心で
うれしくて一回転
ドッタンバッタンしてから
上向いて
イタズラな顔をひ ....
あなたが後ろを向くと
私の胸から
レモンスカッシュが吹き出した

瞬く間に水の幕をつくり
私の前を一面覆う

そっと指で触れてみる
波紋は広がる

ほんの少し振り返った
あなたの ....
ひらひらと迷い込む木の葉
切り株で一休み
「こんにちわー!」なんて何も知らず

暖かい微笑みで
「十分休んでおいき」と言った
切り株の声、コントラバス

奏でる物語に聞き惚れて
切り ....
鳴り響くパソドブレ
小さな扉が開いたら
まっすぐに駆けてゆくから
今、一番の死をちょうだい

マタドールとまた踊る
紅い波が憎らしく
私は私の方法で
あなたをもっと振り回してやる

 ....
ネオンの中にまぎれてばかりやと
体に悪いって信じててん

今日なんか変なルートたどってるねん
あのままじゃ、きっと
なじみのないBARで
40代の男の近くに
しらじらしく座りそうやったわ ....
琥珀色の部屋
細い指先が伸びれば、
全てが開放されて
あたりに充満する

あの日から
いくつもの罪を
学問と呼ぶことで
耐え忍ぶ人たちは
かろうじて名を残した

パンドーラ
あ ....
鍵盤の流れ
書斎の壁
狂った額に優しく
私は受話器を落とす

「悲しみを愛せよ・・・」


無数の音符に巻かれて
加速する刃
氷を突き、宙を舞った

私は目覚める

衝撃は ....
服部 剛さんの木葉 揺さんおすすめリスト(23)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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夏しずか- 木葉 揺自由詩707-8-5
right_angles- 木葉 揺自由詩607-7-4
スパーン- 木葉 揺自由詩606-9-3
てのひらサンプル- 木葉 揺自由詩12*06-4-3
フラウ_バウムクーヘン- 木葉 揺自由詩8*06-1-18
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