すべてのおすすめ
かいちゃんはくつしたが大嫌い
はかせても はかせても
脱いでしまう
そんなにくつした嫌かなあ
確かに裸足は気持ちいいけど
今は冬
君のあんよが真っ赤なのを
ママは見るにしのびないんだ ....
いつの間にか
とは言っても気付いてはいるし
知っていることと、そうでないこととの狭間で
見えているものは見えている
遠天
空が遠くなった
うつむいて歩いても、どこかで触れているような気 ....
僕がどん底で苦しんでいた時
ある友達が頑張れって言ってくれた
僕はありがとうと応えた
おかげで乗り越える事が出来た
別の友達が苦しんでいた時
僕は頑張れって言ってあげた
彼は余計なお世 ....
友人からの年賀状には離婚したことが添えられていた
数年前、結婚の挨拶に来た二人
こんな美人お前にはもったいねえな、なんて
憎まれ口にもニコニコしていた二人
昨年もいろいろな人がこの世を ....
ドアをあけたら
新年はじめての
ひんやりした外気が
メントールのリップをぬった
くちびるに染みて
まだ夜も明けきらない街灯りへ
飛び出していく
銀河鉄道のように
走っていって
....
青い月が遠くから見ている
私たちを
真昼間の
ふとした瞬間
あらゆる雲がなくなって
夏にはニッコウキスゲが咲く
あの稜線があらわになって
その雪肌を見下ろすように青い月が
遠くの空の上 ....
寂しくなって
歌う場所がなくても
森が舞台になってくれているよ
そっと行ってごらん
悲しくなって
歌詞が思いつかなくても
鳥が平和の歌をさえずっているよ
そっと聴いてごらん
孤 ....
黄昏の席から
いつも見ていたプール
その底に沈んだ石を
誰にも内緒で拾いたくて
夜中に学校に行った
天気予報は雨
錆の味がする梯子を
黒豹になって昇る
銅鑼の満月灯り
忍び足
....
朝
今年という
新しい光が大地を照らす
白い土から黒い土へ
今までの土に
さらに新たな土へと変わる
大地
今年という
新しい風が空へと舞い上がる
平らな丘から深い森へ
今までの ....
いつもの夜と同じだけれど
今夜はどこか違う
いつもの星が違って見える
いつも風音が違って聞こえる
今
時は新しい年を越えてゆく
時は時の山を登り
その頂から
新しい時を見下ろす
....
あ、
あさごはんが
きょうもやわらかい
そしゃくされた
いのちが
おなかに熱くしみとおる
やわらかくなって
この手に
とどくまで
いったいどれほど
かみくだかれたの ....
昔、横堀さんというおじいさんとお話しするのが好きだった。横堀さんは南極にいったことがあるみたいで、オーロラの話とか、地吹雪の話とか、それから私をお膝に乗っけて「娘さん よく聞けよ 山男にゃ 惚れるな ....
うすずみ色の空はひくく
ピアノ線を地におろし
哀しみという歌をかなでる
さえずる鳥さえもいない
こんな午後は
暴かれてしまうことをおそれて
いくどもたしかめた肌の ....
{引用=今夜は
月もちょうど半分の明るさで
なんて幻想的な夜なのでしょう
今夜は
月も森の木の天辺に腰掛けて
なんて素敵なお客様なのでしょう
丘の上から眠る町を一望して深呼吸
物 ....
それはかすかに透きとおっているので
向こうの景色がいつも滲んでいるのでした
朝霧を 食み食み
押し殺されたような時間を過ごし
まれに降る雨のために山裾で低い警笛を鳴らしたり
青い ....
黒カラス。
ゴミを漁りて世を乱す。
僕の出すゴミ見向きせず。
嬉しいような。
悲しいような。
階段で。
予想以上に足が出ず。
脛を打ち据え悶絶す。
疲れているなと慰める。
老いた ....
リュートをかき鳴らす
あの燃えるような響きはどこに
自在のままに{ルビ弦=いと}を泳ぐ
あの{ルビ勁=つよ}い指先はどこに
歌はどこに
耳を澄ませば風が行きかうばかり で
目覚めれ ....
黄色の花は枯草に足元を譲り
冬の陽だまりが
影もつくらず
土に隠した春の気配を
内緒で温めている
霜を忘れた僅かな緑は
十二月の大気に身じろぎもせず
去年のうたや
....
世界はまるで
脱ぎ捨てられた下着のようだ
帰る場所も向かうべき場所もありやしない
ありとあらゆる暴力のすべてが過ぎ去ったあとの
見渡す限りの静謐の荒野を
美しい耳鳴りをBGMにしておれた ....
クリスマスなんて関係ないねと
モテない奴らが強がってる
そして俺もその一人で
この時期だけ仏教徒になっている
メリー メリー 南無阿弥陀仏
お手々のシワとシワを合わせて年の瀬
祇園精舎のイ ....
背中に冬を担いで
もう、破裂しそうな神経を抱えて
ここまで来た道のりを振りかえる時
時を告げる鳥が飛来する
まっすぐに放つ生命の熱
白く空間に溶けていく
傷つくことを怖れて
....
今日もまた
あなたのいない夜が来て
私の裸体に
常夜灯が点々と灯ります
あなたの吹きかける息だけが
ランプの中で揺れている
赤い炎を消すことが
できるのです
一つ一つ
あなた ....
ひとつ
勝負をしませんか
少年少女にやさしいあそび
せーの、で
向かい合ったなら
互いにえがおをつかまえましょう
これまでのこと
これからのこと
ひみつのま ....
おしまいの日がくるから
もういかなくちゃ
たくさん あそんだ
散らかったカード
クレヨン
すべてが
中途半端に微笑んで
楽しい時は
だけど
いつかは終わること
いったい
....
流星群は行ってしまった
銀の光の尾は思ったほどの残像を残さず
地に這うものと宙空の距離を
夜という名で引き離す
星が流れる
わたしは物語として知っている、
祈りのかたちで
手を胸 ....
波にかき消され
あるく音も聞こえない
アヴェ・マリアもかき消され
カモメの白い羽音もかき消され
太陽をまっすぐに浴びて
誇らし気に弧をえがく
かすんでゆくまま波にかまれ
風船はつなが ....
星を讃えよ
僕はここに生まれる
輝くものを愛しみ
ひるむことなく
ここに生まれたことを
心の種とせよ
星のきらめきを見よ
空を讃えよ
僕はここにいる
目にするものを敬い
たじろ ....
とどける。せかいのどこかでいきをころしている君の
ために、ひとつのうたをとどける。君がなにものなの
か、だれにもしられていなくて、しられていないこと
は、みたことのないけむりのようなかいかんでも ....
廃墟の街に雨が降る
昨日の繁栄は窓の外
地下室の中で雨宿り
嫌気性のキノコを探せ
廃墟の街は晴れ渡り
輝く青空に白の月骸
人無き路に風が降り
無機質がリンと鳴る
廃墟の ....
自分の名前を
忘れてしまいそうになる
遠いとおい旅路なのです
だけれども
決して忘れない
名前もあるのです
あの月と星をいただく塔の上で
そらに吸い込まれる
ただひとつの呼び名のよ ....
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99