すべてのおすすめ
振り返ってみれば
なんてことないことばかりに
すべて姿を変えていく
自分に嘆き 自分を責めて
他人に嘆き 他人を責めて
ため息まじりでも
騙し騙しここまでやって ....
ベーコンチーズトーストを差し出す
どんなに慌ただしくても
両の目からの弧光
を浴びて
お腹 風船みたいだよ
やわらかいんだろうか
コーヒーを啜っては新聞をめくる
ひい ....
甘やかな
ひとさじの記憶を舐めたので
それにすがって
いまでも背負う
185センチをもてあます
トンガッテ戸惑う魂を
(ウザイ)
(ウルサイ)
五角形のつぶてを
吐き ....
あなたは
詩
からできていた
あなたのことば
髪の毛も
どこまでも
あなたは詩で
豊かなるリフレイン
反復
倒置法
波のように繰り返す
反射する
重ねた
手鏡 ....
本当の姿を毛布に絡めて
誰にも知られないための夜が
いつも通りに朝にむかっていく
眠れない時には{ルビ主電源=ブレーカー}を落とし
遮光カーテンが
偽物の夜景から部屋を隠す
欲しいのは ....
まだ二十代になりたてだった頃は
自分が周りに溶け込めない原因を
責任転嫁することばかり考えていた
全社会議が終わり、その後は飲み会
いつものように空気を読まない発言と
オチに使われる存在 ....
「せんせいのては やさしいかたちしてるね」
いきなり言われたので
僕は自分の手をじっと見た
どうみても普通の手だ
「どういうところがやさしいの?」
血管がういて筋張っているし ....
俺は男だ
いちごポッキーが大好きだ
何かおかしいか? 俺は胸を張って言うぞ
俺はいちごポッキーが大好きだ〜!!
おい男たちよ 大人の男たちよ
本当に男らしくありたいのなら 男の中の男になりた ....
080404
コレでよい
コレで
ひとかけらの土塊を
脚で踏みつぶす
粉々にしてから
ふるいにかける
乾かしては水を加え
塊にして
叩く
叩く
....
穏やかな日々というものがある
一日一日に
棘があり沼地があるのは
ほんとうは知っている
ひとびとは
うまく避けながら果実を探して
今日の美食を味わう
それでも僕は
虹の掛か ....
好物のベーコンチーズサンドに
下がる目尻
垂れたお腹
脆いんだろうか?
珈琲を啜っては新聞を捲る
秀でた額
背広を羽織り玄関から飛びだしていった
7年目の朝
いや、硬いかも ....
夜風がゆるく吹いていた
さくらが銀河のようだった
カップルが一組
川向こうのベンチに座っていた
僕たちはすこし道に迷ったようだ
たまに肘があたる
あてどない人生が
....
焼けてきたお肉を器用に裏返してくれる
横の物を縦にもしない性格だと思っていたのに
どうやらそうでも無さそうで
アルコールの度数は低いからと
ビールの飲めない私に勧めてくれた
甘くてとろり ....
首を落とした鶏が暴れるのは
別に不思議なことじゃないのに
暖炉が静寂を守っているのは
追いかけられない影があるからだ
その向こうの向こう側にある曲がり角を
右に折れてすぐの
鉄骨だけ組 ....
あなたはいま、幸せですか?
君の単純な問いかけに
イエスともノーとも言えなかった僕は
不断桜の幹に身体をあずけ
枝先の小さな葉を気にしていた
こいつも光合成してるんだなあ
陽ざ ....
春の雨に隠された怖れを彼女は見ている
幾つものしずくに映る逆さまの世界を
彼女は見ている
からだの動かし方は知らない
時代がかった衣装の代えもない
おひな祭りというものが過ぎて
誰かさ ....
魚を丸ごと
皮も内臓もぜんぶ食べた
それは
ゆうべのことだ
目覚めると
私の骨が泳いでいる
なんたるこった
私を食べてしまったのは私だろうか
どこをどうやって
....
人んちの猫を
眺めるのはいいな
溜息で吹き飛ぶ薄給だというのに
ある日袋がずっしり重くて
慌ただしくぶちまけて
猫がキョトンと転がったら
がっかりしてもいいな
孤独という状態を
....
僕の頭の上に
女王様が巣をつくった
重みに耐えていると
紅茶の良い香りがする
きっと紅茶を飲んでるんだろう
「まあ、きれい」
きれいなものは誰が見てもきれいだ
僕はずっと
死んだ ....
080326
懐中時計の
くさりです
懐中時計の
うらぶたに
小さな
値札をはり付けて
昨日の
価格を書き入れる
古道具の店先に
禿げた頭が
突っ ....
骨格だけの春が
幾体もおどっているよ
薄桃と薄青が
まじりあうあのあたり
もういないはずのひとと
話をしたんだ
そうだよ それは夢だった
けれど
粒子状に還元されてゆく情景
....
オリオンのまばたきが
霞んで見える
蒼い夜の隙間から
一通の手紙が粉雪のように
宛先が書かれていない
差出人の名も書かれていない
薄い肌色の封筒
糊づけもされていないので ....
休み時間に生徒が漢字練習をしていた
なかなか漢字が覚えられないとぼやきながら
僕はそれを見守りながら
漢字はいくつかの漢字がくっついていることもあるから
それを手がかりに覚えてゆくのも ....
・
痣のある猫がいて
部屋の中に僕といる
・
ベランダで風に
煙草を吸っていると
くるぶしに柔らかい体が触れる
・
敷きっぱなしの布団に座 ....
詩を旅立ち詩にかえる
詩は私のふるさと
永遠に根づくかなしみと やすらぎ
旋律の青く燃える落日が私へしずんでゆく
私は水平線をそっとほほえみ湾曲する
ふっと行間に足をとめて
....
灯りを消して
毛布に包まりながら
朝、からいちばん遠い眠りについて
意識の上澄みに漂う
屋根を叩く雨は
僅かずつ肌に迫って
やがて水の中に
わたしを浸してゆく
雨音は
美 ....
近頃、世の中すっきりしないことばかり
それなのに火に油を注ぐように、また一つすっきりしないものが現れた
「糖質ゼロ」
どこがすっきりしてるんだ? 俺はちっともすっきりしない 釈然としない
糖質 ....
(天井の氷がひび割れた
その底の底に わたしがいる 息吹きだけは浮き 消えて
それまでの距離には かなしみが詰まって
砂となって流れ 降る)
深いところでお会いしましょう
眠れ ....
眠れない夜に
眠ってしまった店を想う
焼き魚が食いたくて
冷蔵庫の灯をまさぐるが
プラスチックしか見つからない
ジュースを転がす
傷んだ腹がないている
鍋焼きうどん食おうにも
....
飛ぶ鳥はとても軽いのだということを
わたしはときどき忘れる
飛ぶために鳥が捨て去ったものの重さを
わたしはときどき忘れる
鳥の骨は細く軽く
すきまだらけで脆いということを
150kg超 ....
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